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黒白精味集

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

黒白精味集』(こくびゃくせいみしゅう)は江戸時代の料理書[1][2]1764年刊行[1][2]

上中下の3巻からなる[3]

序文には本書が延享3年(1764年)の成立であり、「江戸川散人 狐松庵養五郎」なる者の編集である旨が記されている[3]。江戸川散人狐松庵養五郎がいかなる人物であったかは不明であるが、序文に依れば本書は中年になってから料理に精進し、見聞したものを書き集めたものである[3]

本書の特徴としては味噌醤油といった調味料の作り方から始まって、各種料理、菓子や後段(客をもてなす際に食後に出す食べ物)や切形、献立の立て方、最後に食品別の料理法を記載する総合的、網羅的な料理書であることが挙げられる[3]

内容は聞き書きが多く、その料理を伝えた料理人名が記されている、一つの料理についていくつかの方法を列記している、調理法の定義が行われているといった特徴も挙げられる[3]

構成

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上、中、下の3巻からなる。

上巻
  • 序文
    • 味噌の法
    • 醤油の法
    • 溜りの法
    • 酢の法
    • 酒の法
    • 香物の法
    • 納豆
    • 糠味噌
    • 漬物の法
    • 干し物
    • 貯物
    • 美躬
中巻
    • 煮物
    • 炙物
    • 膳付
    • 吸物
    • 後段
    • 麺類
    • 菓子
下巻
    • 切形の事
    • 四季料理献立 上中下 十二段
      • 序文
      • 春の賦
      • 夏の賦
      • 秋の賦
      • 冬の賦
    • 一色料理上
      • 上魚十六種
      • 中魚十八種
      • 下魚十九種
  • 十一
    • 一色料理下
      • 海老・蟹
      • 介貝の類
      • 鳥の類
      • 塩物干物の類
      • 肉食の類
      • 江戸の名物その他

出典

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  1. ^ a b 木屋『日本橋木屋 ごはんと暮らしの道具 十二ヶ月の小さなならわし』二見書房、2015年、87頁。ISBN 978-4576150420 
  2. ^ a b 土田美登世 (2020年12月7日). “天ぷらの起源を辿ると?”. Dancyu. 2022年7月8日閲覧。
  3. ^ a b c d e 松下幸子,吉川誠次,山下光雄. “古典料理の研究 (十三) -『黒白精味集』について” (PDF). 2022年7月8日閲覧。