黒猫・白猫
黒猫・白猫(くろねこ・しろねこ、Black Cat, White Cat セルビア語: Црна мачка, бели мачор; Crna mačka, beli mačor)は、エミール・クストリッツァの1998年の映画。セルビアのロマンティック・ブラックコメディ。日本公開は1999年8月。130分。
題名の「黒猫・白猫」はつがいのオス猫とメス猫で、単に時おり姿を見せるだけだが、物語の恋愛コメディ的な面を象徴している。ヤクザな父がヤクザの妹と結婚させようとするのを、息子とその恋人が打ち砕くコメディ。
スタッフ
[編集]- 監督 エミール・クストリッツァ
- 脚本 ゴルタン・ミヒッチ
- 製作 カール・バウムガルトナー
- 製作総指揮 マクサ・チャトヴィッチ
- 編集 スヴェトリク・ミカザイッチ
- 衣裳 ネボイシャ・リパノヴィッチ
- 撮影 ティエリー・アルボガスト
- 音楽 ネレ・カライリチ、ヴォイスラフ・アラリカ、デーシャン・スパラヴァロ
- 美術 ミレンコ・イェレミッチ
- 録音 ネナド・ヴカディノヴィッチ
- 出演 バイラム・セヴェルジャン
- スルジャン・トドロヴィッチほか。
あらすじ
[編集]ユーゴスラヴィアのとある田舎町。マトゥコ(バイラム・セヴェルジャン)は博打や儲け話に乗っては失敗し、父親のザーリェ(ザビット・メフメトフスキー)に見限られている。新興ヤクザのダダン(スルジャン・トドロヴィッチ)に貨物列車強奪計画を持ちかけるが失敗し、マトゥコは息子のザーレ(フロリアン・アイディーニ)をダダンの妹アフロディタ(サリア・イブライモヴァ)と結婚させる条件を飲む。
ザーレは出会った娘イダ(ブランカ・カティク)と恋仲になり、とうもろこし畑でセックスをする。結婚式当日、ザーリェは孫息子の結婚を憂い、死んでしまう。ザーレはアフロディタに式から脱出するよう促す。花嫁不在で式は大混乱、ダダンはザーレらの仕掛けのため便所の中に落ちてしまう。参列者総出の捜索が始まる。逃げるアフロディタは道中、ノッポの男に助けられる。運命を感じたふたりはその場で結婚を約束。実はこの男の祖父はジプシー世界を牛耳る“ゴッドファーザー”。ダダンはかつて彼の見習だったので、ふたりの仲に口出しできない。“ゴッドファーザー”はザーリェとも旧知の仲ということも幸いし、晴れて二組のカップルが誕生。死んだはずのザーリェも生き返り、孫のザーレにヘソクリを託してふたりを祝福するのだった。
キャスト
[編集]- バイラム・セヴェルジャン ならず者マトゥコ
- スルジャン・トドロヴィッチ ヤクザのダダン
- フロリアン・アイディーニ マトゥコの息子ザーレ
- サリア・イブライモヴァ ダダンの妹アフロディタ
- ブランカ・カティク ザーレの恋人