鳩間海丘
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鳩間海丘 | |
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頂上深度 | -1,381 m |
高さ | 500 - 600 m |
所在地 | |
所在地 | 八重山列島の北 |
座標 | 北緯24度52分 東経123度51分 / 北緯24.867度 東経123.850度 |
地質 | |
種別 | 海底火山 |
火山弧/帯 | 南西諸島弧 |
鳩間海丘(はとまかいきゅう)は、八重山列島の北に位置する海底火山である。
概要
[編集]1996年に発見された。八重山列島の西表島の北で、沖縄トラフ南部の北緯24度52分 東経123度51分に位置し、頂部水深は1,381m[1]。この海域には、西表島北北東沖海丘群と呼ばれる東北東-西南西方向に2列に並ぶ海丘列があり、南側には西から第一小浜海丘、第二小浜海丘、西表海丘、水納海丘が並び、北側には西から鳩間海丘、鳩間小丘列、石垣海丘群が並んでいる[2][3]。
鳩間海丘は直径約4km、比高500 - 600mのカルデラ火山で、熱水噴出孔の存在が確認されている。ドルフィン-3K、しんかい2000、しんかい6500などによって調査が進められている[1][2][3][4]。
鳩間海丘の熱水噴出孔からは摂氏300度の熱水と硫化水素が噴出しており、高い水圧とともに苛酷な自然環境と考えられていたが、硫化水素を利用するバクテリアの存在が発見された[5]ことによってそれに依存するウロコフネタマガイ[6]、シンカイヒバリガイ[7]などの生物が多数発見されており、太陽の光に依存しない豊穣な生態系が形成されている[8]。
生物
[編集]熱水噴出孔周辺では、以下の生物が優占することが確認されている。
そのほかハオリムシ類(チューブワーム)が生息している熱水噴出孔も確認されている。[要出典]
火口外では、ヒトデ類、カイメン類、ヨロイシンカイコシオリエビ、ツブトゲヒラタエビ類が確認され、海丘斜面の泥地では、ヤスリアカザエビ類が確認されている[9]。
脚注
[編集]- ^ a b “西表島北北東海底火山”. 海上保安庁 海洋情報部. 2018年5月3日閲覧。
- ^ a b 渡辺一樹「沖縄トラフ南部,鳩間海丘の海底熱水活動」『しんかいシンポジウム予稿集』第16巻、海洋科学技術センター、1999年10月、29-30頁。
- ^ a b 渡辺一樹「沖縄トラフ,鳩間海丘の海底熱水活動域のマッピング」『JAMSTEC深海研究』第19巻、海洋科学技術センター、2001年10月1日、87-94頁。
- ^ 岩田大吾、土岐知弘, 大森保, 石橋純一郎, 高井研「鳩間海丘において世界で初めて観測された「青い熱水」の形成メカニズム」『日本地球化学会年会要旨集』2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集、日本地球化学会、2008年、doi:10.14862/geochemproc.55.0.137.0。
- ^ 高井研, 稲垣史生, 「地殻内微生物圏と熱水活動」『地学雑誌』 112巻 2号 2003年 p.234-249, doi:10.5026/jgeography.112.2_234。
- ^ 山田明徳「[COE研究員の研究紹介]深海熱水噴出孔に生息する“毛虫”の多様な生活戦略と進化」『アマミキヨ : 琉球大学21世紀COEプログラムサンゴ礁島嶼系の生物多様性の総合解析 : newsletter』第3号、琉球大学21世紀COEプログラム広報委員会、2006年7月、7頁、CRID 1050855676753204480、hdl:20.500.12000/1142。
- ^ 多米晃裕『深海産共生二枚貝類のシンカイヒバリガイにおける貪食機構』北里大学〈博士(水産学) 甲第1209号〉、2018年6月27日 。「2017(平成29)年度」
- ^ 滋野修一, 小倉淳, 坪内泰志, 森司「深海の熱水極限環境に適応した動物たち : 高熱,酸化ストレス,そして炎症の生体限界を探る」『遺伝 : 生物の科学』第70巻第3号、東京 : エヌ・ティー・エス、2016年5月、189-193頁、CRID 1522543655916058624、ISSN 03870022。
- ^ a b 土田真二、渡辺一樹、石橋純一郎、三宅裕志、渡部元、山口寿之、北島富美雄、中野綾子、松村美奈子、渡部裕美「鳩間海丘および水納海丘における熱水噴出現象に関する生物,地質,地球化学的調査概要報告」『JAMSTEC深海研究』第17巻、海洋科学技術センター、2000年11月1日、35-42頁。