魏書 (曹魏)
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『魏書』(ぎしょ)は、王沈らが編纂した三国時代の魏の歴史書。
完本は現存せず『三国志』の注釈の中などに断片的に残されている。全四十四巻。
劉知幾の『史通』古今正史篇には、曹魏の国史である『魏書』の編纂の概略が記載されている。『魏書』が編纂されたのは、司馬氏による簒奪が企図されていた曹魏末期で、時勢に配慮して随所に曹氏、司馬氏への双方に対して曲筆が行われており、劉知幾は「殊に実録にあらず」と評している。尚、編者の王沈は、甘露の変にて、曹髦の司馬氏への逆クーデターを密告した人物である。
編纂の概略
[編集]『史通』古今正史篇および『晋書』王沈伝による記述を総合すると編纂の概略は以下の通りである。
- 第一次編纂
- 第二次編纂
- 第三次編纂
後世への影響
[編集]王沈の「魏書」として一応の完成を見た曹魏の国史編纂は、魚豢の『魏略』とともに、底本として、陳寿の『三国志』の『魏志(魏書)』の編纂に利用されたものと思われる。