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高木真備

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
髙木真備から転送)
高木 真備
Makibi Takagi
基本情報
愛称 マキビーム、マキビ
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1994-08-17) 1994年8月17日(30歳)
出身地 岡山県真備町
身長 162.0cm
体重 68.0kg
選手情報
登録番号 015021
期別 106期
登録地
2014-2022 日本競輪選手会東京支部
業績
賞金王 2021
特別競輪勝利
GP ガールズグランプリ 2021
FII GKコレクション 2016, 2020
FII ドリームレース 2017
FII GKフェスティバル 2020
選手情報 KEIRIN.JP
■最終更新日:2022年5月18日  テンプレートを表示

高木 真備(たかぎ まきび、1994年8月17日 - )は、岡山県真備町(現在の同県倉敷市真備町)出身で、東京都町田市育ち[1]元女子競輪選手。現役時代は日本競輪選手会東京支部所属で、ホームバンクは京王閣競輪場であった。日本競輪学校(当時。以下、競輪学校)第106期生。師匠は笠原一人(50期)。

経歴

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父の転勤先だった岡山県真備町で生まれ、名前は「縁があって岡山で生まれた。少しでも人の役に立つような人になってもらいたい」との思いを込め、郷土の偉人吉備真備にちなんでつけられた[2]文化学園大学杉並高等学校出身。中学、高校時代はハンドボールで活動し、2009年ジュニアオリンピックカップでは3位を経験。高校卒業後も、ハンドボールで大学に推薦入学する道もあったが、「ガールズケイリンのテレビ番組を見た時にこれかなと、思った」[3]、との理由から、競輪学校受験を決意。

2012年12月20日、競輪学校第106回技能試験に合格[4]。在校競走成績は2位(35勝)[5]。また、卒業記念レースも2位だった[6]

2014年5月9日奈良競輪場でデビューし5着。初勝利は同年6月20日の松戸競輪場。初優勝は同年8月9日の玉野競輪場で挙げた。

特別競走であるガールズケイリンコレクションは、2015年9月の松戸ステージにてファン投票「ガールズケイリン総選挙」第2位で選出され初出場、結果は2着。翌2016年8月の松戸ステージにてファン投票は初めて第1位で選出され、初優勝を果たす。さらに翌2017年8月のいわき平ステージ・ガールズドリームレースでも優勝。年末のガールズグランプリは2016年の第5回大会で初出場、結果は6着。翌2017年の第6回大会では4着、2018年の第7回大会では3着。

ただ、2019年に入り、春に溶連菌感染症で体調を崩し2か月以上も欠場したほか、特別競走では7月のガールズケイリンフェスティバル2019別府)と8月のガールズケイリンコレクション・ガールズドリームレース(名古屋)で連続して落車するなど不運が続き、同年のガールズグランプリには出場できなかった[7]

だが、2020年はその悔しさをバネに7月のガールズケイリンフェスティバル2020(第7回、いわき平)では獲得賞金ランキング1位で出場し、ガールズケイリン最多連勝記録更新と特別競走完全制覇が懸かった児玉碧衣を抑え、予選含め全て1着の完全優勝[7][8]で3年ぶり3つ目のビッグタイトルを獲得した。また、9月21日に行われたガールズケイリンコレクション伊東温泉ステージでも逃げる梅川風子の番手から抜け出し優勝し、通算4つ目のビッグタイトルを獲得[9]10月22日佐世保FI初日第7レースで1着となり、ガールズケイリンでは史上5人目となるデビューから通算300勝を達成。登録日から6年6か月12日での達成であり[10][11]、規程に基づき11月24日京王閣競輪場にて表彰式が執り行われた[12][13]

2021年7月18日、ガールズケイリンフェスティバル2021(第8回、函館)では連覇とはならなかったが決勝戦4着となり、通算取得賞金が1億円を突破。デビューから7年2か月9日(デビュー初日を除く)での達成であり、ガールズケイリン史上5人目の快挙であった[14]。そして同年末のガールズグランプリでは残り半周で3番手から捲りを放ち1着でゴール、初のグランプリ優勝と賞金女王を確定させ[15]、そしてGIが導入される前に行われていたガールズ特別競走のうち、優勝賞金200万円以上ある3大タイトルを全て制覇した。

2022年4月3日京王閣競輪場にて行われたガールズグランプリ2021優勝報告会にて、現役引退を表明。引退後は保護犬・保護猫活動をしていくとの意向を示した[16][17][18]。同年3月27日 - 29日に行われた川崎FIで決勝戦3着になったのを最後にレースを離れ、出場権を獲得していた5月5日のガールズケイリンコレクション2022いわき平ステージも含めてレースは全て欠場。5月4日立川競輪場にて改めてファンに向けてラストランと引退セレモニーを行った[19]あと、5月10日に選手会東京支部を訪れ、退会届の提出と選手登録証の返納手続きを行った[20]

2022年5月16日、選手登録消除[21]。通算戦績は616戦379勝、優勝回数91回。

引退後は、上記の通り本格的に保護犬・保護猫活動を行うべく、勉強を兼ねて坂上忍が運営する動物保護ハウス「さかがみ家」を訪れたりしている[22]

競輪関係のオファーについては当初は受けない意向であったが、現在は受け入れており、競輪場などでのトークイベントや予想会、競輪中継にゲストとして招かれているほか、競輪の車券も時折購入するなどしている。2022年10月26日、元ガールズケイリン選手として初めて日本名輪会に入会[23][24]。また、その流れで、2023年3月3日 - 5日に自身のホームバンクであった京王閣競輪場にて行われた6レース制ガールズケイリン(FII。トーナメント戦)が冠レース『高木真備名輪会杯』として行われた[25]

2024年4月から放送開始するテレビアニメ「リンカイ!」では、監修を務めるほか、声優としても出演した[26][27]

主な獲得タイトルと記録

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このほか、非公認だが、2021年2月2日名古屋FI2日目第7レースで記録した11秒3が400mバンクにおける上がりタイム日本人最高記録[28]

エピソード

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  • ファンなどの間では「マキビーム」という愛称で親しまれている。名付けられた時期や背景は不明だが、玉野競輪場の実況を務める宮原英治が最初にこのフレーズを使い、その後広まったと思われる。
  • デビュー2年目からは、血縁関係・師弟関係はないが同姓でGIタイトルホルダーである高木隆弘から声を掛けられたことがきっかけで、指導を受けた[29][30]。高木隆弘は真備に対し「グランプリを獲らせてやる」と言い聞かせ指導を続けており、それは2021年に報われることとなった[31]

メディア出演

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テレビアニメ

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テレビ番組

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脚注

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  1. ^ 【立川・ガールズGP】人気&実力首位!遣唐使パワーだ高木真備 スポーツニッポン 2016年12月28日 05:30
  2. ^ 【立川・ガールズGP】人気&実力首位!遣唐使パワーだ高木真備 - スポーツニッポン2016年12月28日付
  3. ^ 高木真備 最強小林に挑む/卒業記念R - 日刊スポーツ 2014年3月26日10時10分付
  4. ^ 日本競輪学校第106回生徒入学試験合格者名簿 (PDF)
  5. ^ 競走成績戦法別一覧表(女子第3回生)総合 (PDF)
  6. ^ 競輪学校卒業記念レース一覧
  7. ^ a b “【競輪】ガールズケイリンフェスティバルは高木真備が初制覇 注目の児玉碧衣は3着”. デイリースポーツ (神戸新聞社). (2020年7月12日). https://www.daily.co.jp/horse/2020/07/12/0013504262.shtml 2020年7月12日閲覧。 
  8. ^ “高木真備が大外一気で完全V&大会初制覇/いわき平”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年7月13日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202007120001182.html 2020年7月13日閲覧。 
  9. ^ ガルコレ2020伊東温泉ステージ 優勝は高木真備選手!”. けいりんマルシェ (2020年9月23日). 2020年10月16日閲覧。
  10. ^ 高木真備選手が通算300勝達成!!”. KEIRIN.JP (2020年10月22日). 2020年10月25日閲覧。
  11. ^ “高木真備ガールズ5人目の通算300勝を達成/佐世保”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年10月22日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202010220000370.html 2020年10月25日閲覧。 
  12. ^ 高木真備選手の通算300勝表彰式が開催されました!!”. KEIRIN.JP (2020年11月25日). 2020年11月25日閲覧。
  13. ^ “高木真備「感謝でいっぱい」通算300勝表彰/京王閣”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2020年11月24日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202011240000881.html 2020年11月25日閲覧。 
  14. ^ 高木真備選手(東京・106期)の通算取得賞金1億円達成について”. KEIRIN.JP (2021年7月18日). 2021年7月19日閲覧。
  15. ^ “高木真備「長かった~」初出場から5度目で悲願の戴冠/静岡ガールズGP”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2021年12月29日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202112290000034.html 2021年12月31日閲覧。 
  16. ^ “人気レーサー高木真備が優勝報告会で衝撃の引退発表「気持ち切れてしまった」決断明かす/京王閣”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2022年4月3日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202204030000629.html 2022年4月3日閲覧。 
  17. ^ “高木真備が電撃引退 ガールズグランプリ挑戦5度目で悲願制覇 地元の優勝報告会で発表”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2022年4月4日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202204040000041.html 2022年4月4日閲覧。 
  18. ^ “【コメント全文】電撃引退発表の高木真備「一番の目標達成できて競輪人生に悔いはない」/京王閣”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2022年4月3日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202204030000943.html 2022年4月3日閲覧。 
  19. ^ “♪「さよならの向こう側」”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2022年5月5日). https://www.nikkansports.com/public_race/keirin/kantoumon/news/202205050000627.html 2022年5月6日閲覧。 
  20. ^ “【ガールズケイリン】GP女王・高木真備が選手手帳返納「引退発表の時は本当に緊張した」”. 東京スポーツ (東京スポーツ新聞社). (2022年05月10日 16時57分). https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/179617 2022年7月16日閲覧。 
  21. ^ “登録消除者一覧(2022年度)”. 公益財団法人JKA. https://www.keirin-autorace.or.jp/public/shojo/ 2022年7月16日閲覧。 
  22. ^ 高木真備ちゃん - 坂上忍オフィシャルブログ「綺麗好きで なにが悪い!」、2022年5月16日
  23. ^ “【競輪】日本名輪会に初の女性!高木真備さんが入会”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2022年10月27日). https://hochi.news/articles/20221027-OHT1T51075.html?page=1 2022年10月27日閲覧。 
  24. ^ 高木真備さん「名輪会」入り 元ガールズ選手で初「競輪界と動物の未来のためにできることを」 2022年10月27日15時10分 日刊スポーツ
  25. ^ 日刊スポーツ大阪本社版、2022年12月28日付8面
  26. ^ 高木真備、自身が監修するアニメ『リンカイ!』に出演決定 主演声優・川村海乃「元トップ選手と共演者になれるなんて」”. netkeirin (2024年3月22日). 2024年3月22日閲覧。
  27. ^ a b リンカイ!Project【公式】 [@rinkai_pj] (2024年5月28日). "🚴キャラクター紹介 その2🚴‍♂️". X(旧Twitter)より2024年5月28日閲覧
  28. ^ “高木真備 ガールズ日本人最高タイム11秒3/名古屋”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2021年2月2日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202102020000719.html 2021年2月3日閲覧。 
  29. ^ 【静岡GPガールズグランプリ2021】真備 悲願の女王 - スポーツニッポン、2021年12月29日
  30. ^ 東京マキビスポーツ 8月号 - けいりんマルシェ、2020年8月20日
  31. ^ “高木隆弘は愛弟子の初女王に「約束が果たせて良かった」/静岡ガールズGP”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2021年12月28日). https://www.nikkansports.com/public_race/news/202112280000850.html 2022年1月23日閲覧。 
  32. ^ 「痛快!明石家電視台」筋肉アスリート16人、大集結★75歳ビルダー&卵20個生活”. goo tv(関西版) (2016年10月17日). 2018年4月11日閲覧。

外部リンク

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