コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

穴八幡宮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高田八幡から転送)
穴八幡宮

拝殿
所在地 東京都新宿区西早稲田2丁目1-11
位置 北緯35度42分26.4秒 東経139度43分2.0秒 / 北緯35.707333度 東経139.717222度 / 35.707333; 139.717222座標: 北緯35度42分26.4秒 東経139度43分2.0秒 / 北緯35.707333度 東経139.717222度 / 35.707333; 139.717222
主祭神 応神天皇仲哀天皇神功皇后
社格村社
創建 1062年康平5年)
例祭 9月15日
主な神事 流鏑馬体育の日
地図
地図
穴八幡宮の位置(東京都区部内)
穴八幡宮
穴八幡宮
テンプレートを表示

穴八幡宮(あなはちまんぐう)は、東京都新宿区西早稲田二丁目の市街地に鎮座している神社蟲封じのほか、商売繁盛や出世、開運に利益があるとされている。旧称は高田八幡宮

歴史

[編集]

社伝によれば、1062年康平5年)、源義家が奥州からの凱旋の途中、この地に兜と太刀を納め、八幡神を祀ったという。

1636年寛永13年)、ここに的場が造られ[1]、この八幡宮を守護神とした。

1641年(寛永18年)、宮守の庵を造るため、社僧良晶が南側の山裾を切り開いていると横穴が見つかり、中から金銅の御神像が現れた[2]。掘った人は「芽出度い」と大喜びし、以来、「穴八幡宮」と称するようになった。3代将軍徳川家光は、この話を聞いて穴八幡宮を幕府の祈願所・城北の総鎮護とした。

歴代将軍がたびたび参拝し、8代将軍徳川吉宗は、1728年享保13年)に世嗣の疱瘡平癒祈願のため流鏑馬を奉納した。流鏑馬はその後も世嗣誕生の際や厄除け祈願として奉納され、穴八幡宮に伝わる「流鏑馬絵巻」には1738年元文3年)に奉納された竹千代(後の10代将軍徳川家治)誕生祝の流鏑馬が描かれている。

江戸の庶民からも信仰を集め、特に蟲封じの祈祷は有名だった。1879年明治12年)には皇太子(後の大正天皇)の御蟲封祈祷も行っている。

1945年昭和20年)の東京大空襲で、建物の多くを焼失。

1961年(昭和36年)、御鎮座900年事業として本殿再建工事を開始。

1989年平成元年)、引き続き幣殿、拝殿工事を行う。

1998年(平成10年)、隨神門を室町時代の様式で再建す、なお境内全域を古書を基に未だ再建途中。

また冬至の「一陽来復[3][出典無効][4][出典無効][5][6]のお守りでも知られる。お守りを受け取れる期間は毎年冬至の日から翌年節分の日までであり、冬至の日は特別に午前5時から受け取る事ができる。 早朝からお守りを求める待機列が年々拡大したため、2022年、穴八幡宮はテント設営など非常識な行為を行わないように呼びかけた[7]

なお、現在同神社は旧別当放生寺[1]日本キリスト教団早稲田教会と隣接しており、神道仏教キリスト教が街の一角で共存している状態が続いている。五木寛之の著作[要文献特定詳細情報]には、早稲田大学第一文学部に入学したばかりの五木が、穴八幡の床下で寝ていて追い出された、という記述がある。

文化財

[編集]
  • 布袋像の水鉢 - 新宿区指定有形文化財(工芸品)[8]
    • 1649年(慶安2年)造立、区内最古の水鉢。江戸城吹上御苑に置かれていたが、徳川家光により奉納されたという。
  • 高田馬場の流鏑馬 - 新宿区指定無形民俗文化財[8]
  • 一帯は前方後円墳である。

氏子地域

[編集]

位置・周辺

[編集]

早稲田通り諏訪通りの合流地点にある。

交通

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 江戸名所図会 1927, p. 544.
  2. ^ 江戸名所図会 1927, pp. 544, 548.
  3. ^ 穴八幡宮 2014年 冬至 一陽来復”. 八雲エンライライトメント. 2014年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月6日閲覧。
  4. ^ 穴八幡宮と放生寺で一陽来復福”. さとちんのPlatinum Days. 2016年12月6日閲覧。
  5. ^ 更にパワーアップ!東京・穴八幡宮の金運のお守は、隣の放生寺とペアで頂く”. トラベルjp. 2016年12月6日閲覧。
  6. ^ 一陽来福授与”. 放生寺. 2016年12月6日閲覧。
  7. ^ 境内にテント設営は「一切許可しない」 早稲田・穴八幡宮、お守り頒布で注意喚起「非常識極まりない行為で正気疑う」”. J-CAST ニュース (2022年12月22日). 2022年12月26日閲覧。
  8. ^ a b 新宿区 2019.

参考文献

[編集]
  • 新宿歴史博物館 編『新宿文化財ガイド 新宿区の指定・登録文化財』(改訂版第3版)新宿区生涯学習財団、2007年3月。国立国会図書館サーチR100000001-I13111107199495 
  • 穴八幡宮縁起[要文献特定詳細情報]
  • 新編武蔵風土記稿 巻之十一 豊島郡之三 下戸塚村 八幡社』内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763977/18 
  • 斎藤長秋 編「巻之四 天権之部 高田八幡宮」『江戸名所図会』 2巻、有朋堂書店〈有朋堂文庫〉、1927年、544-549頁。NDLJP:1174144/277 
  • 新宿区指定文化財一覧・新宿区登録文化財一覧』新宿区、2019年6月3日。オリジナルの2019年6月29日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20190629114935/https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000172208.pdf2020年5月15日閲覧 

外部リンク

[編集]