高橋雅延
人物情報 | |
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生誕 | 1958年7月27日(66歳) |
居住 |
日本 ニュージーランド ベルギー オーストラリア |
出身校 | 京都大学 |
学問 | |
研究分野 | 心理学 |
研究機関 |
(常勤) 京都大学 京都橘大学 聖心女子大学 (客員研究員) ビクトリア大学 ルーヴェン大学 フリンダース大学 |
学位 | 博士(教育学) |
主な業績 | 記憶の研究 |
主要な作品 |
『記憶のふしぎがわかる心理学』[1] 『認知と感情の心理学』[1] 『記憶力の正体』[2] |
学会 | 日本心理学会、日本教育心理学会、日本認知心理学会、日本基礎心理学会[3] |
主な受賞歴 | 第11回助成研究吉田秀雄賞「準吉田秀雄賞」[4] |
高橋 雅延(たかはし まさのぶ、1958年(昭和33年)7月27日[5] - )は、日本の教育心理学者。専門は、認知心理学・実験心理学[1]。学位は、博士(教育学)(京都大学)[6]。京都大学助手・京都橘大学助教授・聖心女子大学教授を歴任[7]。記憶の研究に取り組み[1][8]、『記憶のふしぎがわかる心理学』[1]や『記憶力の正体』[2]といった著書もある。
来歴・人物
[編集]新潟県生まれ。小学校の教師を目指して京都教育大学に進学[7][1]。鈴木鎮一の著書[注釈 1]を読み、「人間の成長と教え方」に興味を抱くようになる[1]。教え方や覚え方に興味を抱いた高橋は、大学院教育学研究科に進学して心理学(教育心理学、発達心理学)を専攻し、記憶を研究するようになる[7][1]。
大学院修了後、京都大学助手、京都橘大学助教授を経て、1994年から聖心女子大学文学部助教授に就任[7][9][3]。この年、国際会議でエリザベス・ロフタスに初めて出会っている[8]。1996年には「記憶における符号化方略の研究」のテーマで、京都大学から博士(教育学)の学位を取得(論文博士)[6]。翌年、同名の書籍が北大路書房から出版された[10]。
2003年10月から翌年3月まで高橋はニュージーランドのビクトリア大学客員研究員を務め[3]、2005年に教授昇進[9]。清水寛之らと行った円周率暗記記録保持者を対象とした研究では、原口證にも協力を仰いでいる[11][12]。2010年4月から9月まではベルギーのルーヴェン大学で、同年10月から翌年の2011年3月まではオーストラリアのフリンダース大学で客員研究員を務めた[3][7]。2013年には助成研究吉田秀雄賞「準吉田秀雄賞」を受賞[注釈 2]。
著書
[編集]単著
[編集]- 『記憶における符号化方略の研究』 北大路書房、1997年、ISBN 4762820733。
- 『記憶のふしぎがわかる心理学』 日本実業出版社、1999年、ISBN 4534030029。
- 『認知と感情の心理学』 岩波書店〈心理学入門コース〉、2008年、ISBN 9784000281126。
- 『変えてみよう!記憶とのつきあいかた』 岩波書店、2011年、ISBN 9784000258081。
- 『記憶力の正体 人はなぜ忘れるのか?』 筑摩書房〈ちくま新書〉、2014年、ISBN 9784480067807。
- 『記憶の深層 <ひらめき>はどこから来るのか』岩波書店、2024年、ISBN 9784004320258。
共編著
[編集]- 『視覚シンボルによるコミュニケーション : 日本版PIC』 藤澤和子、井上智義、清水寛之 共著、ブレーン出版, 1995年、ISBN 4892425478。
- 『感情と心理学 発達・生理・認知・社会・臨床の接点と新展開』 谷口高士 共編著、北大路書房、2002年、ISBN 4762822485。
- 『心のかたちの探究 異型を通して普遍を知る』 鳥居修晃、川上清文、遠藤利彦 共編、東京大学出版会、2011年、ISBN 9784130111317。
- 『心理学 心のはたらきを知る 第2版』梅本堯夫、大山正、岡本浩一 共著、 サイエンス社〈コンパクト新心理学ライブラリ〉、2014年、ISBN 9784781913384。
翻訳
[編集]- V.H.グレッグ『ヒューマンメモリ』共訳、サイエンス社、1988年、ISBN 4781905196。
- R.ケイル『子どもの記憶 おぼえること・わすれること』清水寛之 共訳、サイエンス社、1993年、ISBN 4781906893。
- サバス・C.マハラージ『視覚シンボルによるコミュニケーション ピクトグラム・イディオグラム・コミュニケーション(PIC)』清水寛之、井上智義、藤沢和子 共訳、ブレーン出版、1995年、ISBN 489242546X。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h “高橋雅延 心理学科 教授”. 聖心女子大学の奥行きを知る. 聖心女子大学. 2018年10月20日閲覧。
- ^ a b 佐藤来未 (2014年9月18日).“「どうして忘れるの?」と自分を責める人へ、不完全な記憶力こそ優秀!?”. 2018年10月20日閲覧。
- ^ a b c d “高橋雅延”. Researchmap. 科学技術振興機構 (2013年2月27日) 2018年10月20日閲覧。
- ^ a b “第11回「助成研究吉田秀雄賞」贈賞式を開催”. 吉田秀雄記念事業財団 (2013年11月15日) 2018年10月21日閲覧。
- ^ 『現代日本人名録』2002
- ^ a b 『記憶における符号化方略の研究』京都大学〈博士学位論文(乙第9076号)〉、1996年1月23日、NAID 500000128783、doi:10.11501/3108358。
- ^ a b c d e 『記憶力の正体』著者紹介、“記憶力の正体: 人はなぜ忘れるのか? (ちくま新書)”. amazon.co.jp. 2018年10月21日閲覧。
- ^ a b 高橋雅延「E. F. Loftus & K. Ketcham著, 厳島行雄訳 (2000). 『目撃証言』. 東京: 岩波書店E. F. Loftus & K. Ketcham著, 仲真紀子訳 (2000). 『抑圧された記憶の神話―偽りの性的虐待の記憶をめぐって』. 東京: 誠信書房」、『認知科学』第7巻第4号、2000年、361-363頁。
- ^ a b “高橋 雅延 TAKAHASHI Masanobu”. Kaken 研究者をさがす. 国立情報学研究所. 2018年10月20日閲覧。
- ^ NCID BA31118166
- ^ 清水寛之、高橋雅延、齊藤智、友寄英哲「超記憶力者における日常記憶の自己評価」、『日本心理学会大会発表論文集』第71巻、2007年、3PM059。
- ^ 清水寛之、高橋雅延、齊藤智、原口證「超記憶力者における日常記憶の自己評価(2)」、『日本心理学会大会発表論文集』第72巻、2008年、1EV124。
外部リンク
[編集]- 論文一覧(KAKEN、CiNii)
- 高橋雅延 - researchmap