高木貞武
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高木 貞武(たかぎ さだたけ、生没年不詳)とは、江戸時代の大坂の浮世絵師。
来歴
[編集]大坂の人、通称は幸助。素黙、素黙斎と号す。はじめは斎藤幸助と称したという。延享4年(1747年)刊行の『難波丸綱目』には「高木幸助」として名が載っている。狩野派の絵師牲川充信の門人だったと伝わるが、残されている作には画風に西川祐信の影響がうかがえる。作画期は享保5年(1720年)から宝暦2年(1752年)の間にかけてで、主に版本の挿絵を描く。宝暦の初年または明和の初年に没したといわれる。
作品
[編集]- 『画図拾遺』三冊 享保5年(1720年)刊行
- 『太平百物語』五巻5冊 祐佐作、享保17年(1732年)刊行
- 『絵本和歌浦』三巻3冊 享保19年(1734年)刊行
- 『狂歌絵本草の種』三冊 水谷李郷作、享保21年(1736年)刊行
- 『本朝画林』三巻3冊 宝暦2年(1752年)刊行
- 「縁台美人喫煙図」 紙本着色 たばこと塩の博物館所蔵 ※「斎幸興」の朱文長方印あり(落款なし)
参考文献
[編集]- 宮武外骨編 『西村祐信画譜』〈『浮世絵鑑』第三巻〉 雅俗文庫、1911年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり。
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年
- 『風俗画と肉筆浮世絵 たばこと塩の博物館所蔵肉筆絵画撰』 たばこと塩の博物館、2007年 ※36頁