高尾アパート
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座標: 北緯34度49分44秒 東経134度41分03秒 / 北緯34.828865度 東経134.684039度
高尾アパート(たかおアパート)は、かつて兵庫県姫路市高尾町96に存在した公団住宅の名称。
概要
[編集]1966年に日本住宅公団によって建築されたビルディング内にあった。1階と2階は商業施設が、3階と4階は姫路市営モノレールの大将軍駅が入り、5階から10階が賃貸住宅という珍しい形態であった。ビルに設置されていた大将軍駅は、姫路市のターミナル駅である姫路駅との距離が600メートルで、モノレールを待つよりも姫路駅まで歩いた方が早かったことなどから、開業後2年で廃駅となった。
ビル全体がモノレールのレールのカーブに合わせた曲線を描いた未来的で特異な構造であることから、廃駅後も廃墟マニアや廃線マニアに長年親しまれた。
歴史
[編集]- 1966年 - 竣工。
- 1968年 - 大将軍駅を閉鎖。以降はモノレールの通過駅になる。
- 1974年 - 姫路モノレールが休止。
- 2013年 - 都市再生機構が耐震上の理由から高尾アパートの解体を決定[1]。
- 2016年8月 - 解体前に大将軍駅の最後の一般公開が開催された[2]。
- 2017年11月 - ビル跡地に打ち込まれていたH形鋼杭基礎が変形し、引き抜きが難工事になることが判明。振動を伴う工法を使えば抜けるものの、民家が多い地域ということもあり「地中の基礎部分の解体が困難」として、姫路市が跡地の本格開発を中止する方針を表明[3]。
- 2017年12月 - ビル跡地を観光バスの駐車場として暫定利用する方針を表明[4]。
関連項目
[編集]- こうしす!こちら京姫鉄道広報部システム課(「大将軍駅」が舞台として登場。制作元である団体が「大将軍駅オープンアーカイブ」として取り壊し前の画像・動画等を記録している。)
脚注
[編集]- ^ “ビルに突き刺さる軌道 姫路、「未来交通」夢の跡”. 日経電子版. (2014年1月5日). p. 2
- ^ “姫路モノレールの廃駅「大将軍」、最後の一般公開…老朽化で解体へ”. Response. (2016年8月13日)
- ^ “変形し「抜けない杭200本」、駅チカ開発中止”. ヨミウリ・オンライン. 2017年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月2日閲覧。
- ^ “旧姫路市営モノレール駅ビル解体断念 駐車場に暫定利用へ”. 神戸新聞NEXT. (2017年12月20日)