高井地方史研究会
表示
高井地方史研究会(たかいちほうしけんきゅうかい)は長野県中野市を拠点に活動する郷土史研究会。
概要
[編集]長野県の旧高井郡地域を中心に、全国に約1千名の会員を有する。
研究会会則によれば「郷土の歴史・文化等を研究し、会員相互の親睦をはかり、あわせて地域文化の発展に寄与する」ことを目的に、会誌『高井』の発行、調査研究、史跡見学、講習会・講演会・研究会などの事業を実施している[2]。会誌『高井』は国立国会図書館、県立長野図書館、長野県立歴史館、中野市立図書館などに納本されている。
役員には会長・副会長・常任委員がおかれ、その任期は2年とされている。[2]
歴史
[編集]1948年(昭和23年)11月、中野町公民館(後の中野市中央公民館)は郷土文化の向上に多大な貢献をしたとして文部大臣の表彰を受けた。これをきっかけとして、後に中野市誌の編集にも携わることになる金井明夫が編集委員長となって公民館報『文化なかの』が創刊された[3]。このころ、金井宅に数人が集まり、郷土の歴史研究を行っていた。これが端緒となり、中野郷土史研究会が設立された[4]。
2002年、2003年には中野市歴史民俗資料館が開催した「古文書解読団」に専門家として参加、市民が持ち込んだ古文書の解読に当たった[5][6]。
2016年、会は創立50周年を迎えた[7][8]。3月に中野市中央公民館で記念式典が開かれ、松本蟻ヶ崎高校の教諭が「高井地方の戦国時代」と題して講演を行った[9][10]。
- 1966年(昭和41年)
- 5月 - 中野郷土史研究会の名称で発足[注 1]。
- 9月 - 会誌『高井』創刊号発行。
- 1967年(昭和42年)4月 - 高井地方史研究会に改称。[11]
- 2016年(平成28年) - 創立50年を迎え50周年記念事業を行う。
- 2017年(平成29年)8月 - 会誌『高井』200号発行。[11]
刊行物
[編集]- 高井編集部 編『高井』(中野郷土史研究会機関誌 → 高井地方史研究会会誌)、1966年 - 刊行中。ISSN 0911-5013
- 金井明夫 編『中野・下高井地方の歴史年表』、1976年。中野市立図書館所蔵、県立長野図書館所蔵: 1005010027392
- 中野市中央公民館・高井地方史研究会 編『ふるさとに伝わる年中行事』、1981年。中野市立図書館西部分館所蔵。
- 山本金太 編『侠客間の川又五郎一代記』、1985年。発売:星雲社。ISBN 4-7952-1930-3
- 『幕領中野陣屋の支配機構と民政』、2017年。全国書誌番号:22878557
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 研究会のウェブサイトによれば1966年(昭和41年)4月1日設立とされている。
出典
[編集]- ^ 鈴木正信「総務部」『高井』第75号、1986年、27ページ。
- ^ a b “会則”. takai.la.coocan.jp. 2023年2月20日閲覧。
- ^ 金井喜久一郎「本会のあゆみ 高井地方史研究会発足前の憶い出」『高井』第75号、1986年、24-25ページ。
- ^ 金井汲次「細野 善煕氏」『高井』第75号、1986年、51ページ。
- ^ 「眠った古文書解読します 中野の歴史民俗資料館 8日から専門家が担当」『信濃毎日新聞』2002年(平成14年)12月6日付18面。
- ^ 「中野市歴史民俗資料館 歴史ひもとく「古文書解読団」 14日から「利用を」」『信濃毎日新聞』2003年(平成15年)12月11日付16面。
- ^ 「郷土の歴史 光当て50周年 有志の「高井地方史研究会」来月式典 会員1100人余 機関誌発行など重ね」『信濃毎日新聞』2016年(平成28年)2月11日付23面。
- ^ 「50周年記念講演会 高井地方の戦国時代 3月6日 高井地方史研究会 聴講歓迎」『北信ローカル』2016年(平成28年)2月19日付7面。
- ^ 「高井地方史研究会、50周年記念式典 郷土の歴史探る意義を再確認」『信濃毎日新聞』2016年(平成28年)3月7日付26面。
- ^ 「歴史重ねて半世紀祝う 高井地方史研究会50周年記念式典 県内研究会のけん引役として――記念講演会に200人来場」『北信ローカル』2016年(平成28年)3月11日付9面。
- ^ a b “高井地方史研究会”. takai.la.coocan.jp. 2023年2月20日閲覧。