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骨盤腹膜炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
骨盤内炎症性疾患から転送)

骨盤腹膜炎こつばんふくまくえん)は、骨盤内炎症性疾患(Pelvic inflammatory disease : PID)ともいわれ、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)、淋菌などの微生物により発生する感染症である。性感染症 (STD)の一種でもある[1] 。急性虫垂炎と誤診される場合がある[2]

原因

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から上記病原体が侵入し、子宮卵管を経由して腹腔内に到達、骨盤内にて腹膜炎症を起こすためこの名がある。従って女性にしか発生しない[1]

感染経路

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性交との関連性が強く、通常初経前、閉経後、妊娠中には発症しない。初体験年齢の低下に伴って若年層にも増加している。

症状

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下腹痛、発熱帯下、不正性器出血、性交時痛等が見られる。腸管系の疾患と異なり、下痢は伴わない。また、膀胱炎と異なる点は血尿、膿尿を伴わないことである。

希にクラミジア直腸炎を併発し、クラミジア直腸炎による下痢を伴う事がある[3]

治療

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原因により異なる。婦人科に受診し、原因微生物によって抗生物質を選択し投与することとなる。

予防

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性交をしないことが最大の予防となる。

コンドームの使用には一定の予防効果がある。(100%ではない)

経口避妊薬には予防効果はない。

出典

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  1. ^ a b 骨盤内炎症性疾患 (PID) MSDマニュアル プロフェッショナル版
  2. ^ 花城徳一, 石川正志, 西岡将規 ほか、「急性虫垂炎と診断して手術を行ったクラミジア骨盤腹膜炎の6例」 『日本臨床外科学会雑誌』 2003年 64巻 1号 p.198-201, doi:10.3919/jjsa.64.198, 日本臨床外科学会
  3. ^ 山本均, 伊藤真吾, 小長谷敏浩 ほか、「クラミジア直腸炎の1例」 『日本消化器内視鏡学会雑誌』 1992年 34巻 5号 p.1061-1067, doi:10.11280/gee1973b.34.1061, 日本消化器内視鏡学会

関連項目

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外部リンク

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