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鞭虫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
鞭虫
鞭虫の虫卵
分類
: 動物界 Animalia
: 線形動物門 Nematoda
: ニセハリセンチュウ綱 Dorylaimea
: 毛頭虫目 Trichocephalida
: 鞭虫科 Trichuridae
: 鞭虫属
学名
Trichuris
Roederer, 1761
タイプ種
Trichuris trichiura
和名
鞭虫

本文参照

鞭虫(べんちゅう、: whipworm)は線形動物門に属し、主に哺乳動物大腸に寄生する寄生虫。宿主に対して鞭虫症を引き起こす。分類学上は鞭虫属(Trichuris)をあて、20種以上が知られている。

形態

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成虫は体の前半部が非常に細くなっていて、その名の通り鞭のような形をしている。体長は4 cm程度で、雄はやや小さく尾部が強く巻いている。虫卵は長径40~50 µm、短径22~23 µmのレモン形(日本では岐阜提灯様という)で、色は黄褐色から赤褐色をしており、厚い卵殻の両端部に半透明の栓がある[1]

生活環

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鞭虫の生活環は十分解明されているとは言いがたいが、いずれも類似した生活環を持っている。経口摂取された虫卵は十二指腸に到達すると孵化し、まず盲腸の血管に取り付いて生育する。その後盲腸を離れて産卵を始め、未成熟の虫卵が大便とともに排出される。ここまでに摂取からおおよそ12週間かかる。排出された虫卵は9から21日間かけて感染幼虫包蔵卵となり、これが次の宿主への感染源となる。

分類

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鞭虫属には20種以上がしられているが、代表的な数種を以下に挙げる。

参考文献

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  1. ^ 吉田幸雄・有薗直樹『図説 人体寄生虫学』(改訂8版)南山堂、2011年、144-145頁。ISBN 978-4-525-17028-8