非クロストリジウム性ガス壊疽
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(非クリストリジウム性ガス壊疽から転送)
非クロストリジウム性ガス壊疽(ひクロストリジウムせいガスえそ、英:,Non-clostridial gas gangrene)とは、壊死性筋膜炎の中のガス壊疽の一つで、広義では全てのガス産生菌感染による壊疽性病変を指し、狭義では、クロストリジウム属以外の感染によるものを指す。
下記の病原菌の感染により進行性筋壊死などが引き起こされるが、クロストリジウムによるものとは異なり、進行は遅い。
糖尿病や悪性腫瘍などの非外傷性疾患患者が罹患することが多い。特に糖尿病患者が発症すると予後は悪いことが多い。
創部局所の高度の壊死性変化、浮腫、血性漿液の分泌物[注 1]、握雪感(触った際に雪を握ったような感覚を感じる)などの症状がある。X線画像では筋肉内部に縮緬状と呼ばれる特徴的なガス像を見ることができる。
治療
[編集]進行が極めて早いため、治療は可及的速やかに行う。また、創の広範なデブリドマンと開放および排膿、病原菌が感受性を持つ抗生物質の適切な投与、高圧酸素療法などを行う。糖尿病患者の場合は、インスリン投与による厳格な血糖値コントロールを行う必要がある。
主な病原菌
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ ただし臭気の有無は病原菌などにより異なる。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 松井聖子、馬場研二、鈴木清、山口悦郎、重症肺炎を合併した下肢の非クロストリジウム性ガス壊疽の1例 感染症学雑誌 2005年 79巻 10号 p.818-823, doi:10.11150/kansenshogakuzasshi1970.79.818