阪急上筒井線
上筒井線 | |
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1920年代の神戸駅(上筒井駅) | |
基本情報 | |
現況 | 廃止 |
国 | 日本 |
所在地 | 兵庫県神戸市 |
起点 | 西灘駅 |
終点 | 上筒井駅 |
駅数 | 2駅 |
開業 | 1920年7月16日 |
廃止 | 1940年5月20日 |
所有者 | 阪神急行電鉄 |
運営者 | 阪神急行電鉄 |
路線諸元 | |
路線距離 | 0.9 km |
軌間 | 1,435 mm(標準軌) |
線路数 | 単線(廃止当時) |
電化方式 | 直流600 V 架空電車線方式 |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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上筒井線(かみつついせん)は、かつて阪神急行電鉄(阪急電鉄の前身)が保有していた鉄道路線である。なお、神戸(本)線に対する支線ということで、上筒井支線と呼ばれていたこともある。
路線データ
[編集]廃止時
- 路線距離:西灘 - 上筒井間0.9km
- 駅数:2
- 電化区間:全線(直流600V)
- 複線区間:なし(全線単線)
路線概要
[編集]阪神急行電鉄は1920年の神戸線開業時、現在の中央区坂口通2丁目にターミナル駅となる神戸駅を設けていたが、1936年に三宮に(新)神戸駅(現在の神戸三宮駅)を設置し、こちらを新たなターミナルにすることになった。
その際に旧線に関しても、新線と旧線の分岐点に西灘駅(現在の王子公園駅)を設置し、ここと(旧)神戸駅を改めた上筒井駅との間を折り返し運行にする形で、支線として存続することになった。これが上筒井線である。
分岐駅として設けられた西灘駅の辺りは、三宮延伸に際して高架工事が実施されており、神戸線のホームも高架上に設けられていたが、上筒井線のそれについては地上を通っていた旧線のうち、元の下り線に面するように単式のもの1本が設置され、ここで単純な折り返し運行を行うことになった。また、全線がそれまでの複線から単線にされ、上筒井駅についてもそれまでの2面3線の配線が、同じく支線の終端駅である箕面駅と同様の1面2線に縮小されている。
車両はもっぱら、目黒蒲田電鉄(東京急行電鉄の前身)から阪急が譲り受けた90形電車94・95の2両が交代の単行で用いられていた。
乗客が少ないため、結局4年後の1940年に廃線とされた。しかし翌年には、それまで上筒井で接続していた神戸市電が西灘駅(神戸市電の電停名は王子動物園前)を経て原田まで延伸(神戸市電石屋川線。最終的には石屋川まで延びる)されており、1969年に廃止されるまで実質的な代替機能を果たしていた。
また西灘駅付近の地上線はその後も引込線として残り、保線基地として現在でも使用されている。1949年の北野線廃止後しばらくは、それまでの北野線・梅田駅経由に代わる新車搬入のルートとして用いられたことがあった。近年大がかりに用いられたのは、1995年の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)後の復旧工事に伴い、王子公園駅 - 御影駅間が暫定開業した時で、暫定的に使用する8000系車両の搬入に使用された。
沿革
[編集]- 1920年(大正9年)7月16日 神戸本線として梅田 - 神戸間が開業。
- 1936年(昭和11年)4月1日 三宮延伸開業により、新旧線分岐点に西灘駅を新設、(旧)神戸駅を上筒井駅と改称し、西灘 - 上筒井間が支線の上筒井線となる。
- 1940年(昭和15年)5月20日 上筒井線廃止[1]。
- 1941年(昭和16年)1月16日 神戸市電、上筒井 - 原田間開業。
駅一覧
[編集]接続路線
[編集]脚注および参考文献
[編集]- ^ 阪急上筒井支線は遂に廃止に決定1938年6月24日付大阪朝日新聞(神戸大学附属図書館新聞記事文庫)
- 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線』 9 関西2、新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-790027-2。