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地方整備局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
関東地方建設局から転送)
関東地方整備局が入るさいたま新都心合同庁舎2号館

地方整備局(ちほうせいびきょく、英語表記:Regional Development Bureau,または Regional Bureau)とは、国土交通省地方支分部局のひとつ。直轄の道路河川ダム砂防港湾の整備および維持管理空港基本施設の整備のほか、建設業不動産業宅地建物取引業)の許認可に関する業務や指導監督業務、建設関連の資格の取得に関わる行政機能などを所管している。

概要

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地方整備局の位置(日本内)
東北
東北
関東
関東
北陸
北陸
中部
中部
近畿
近畿
四国
四国
中国
中国
九州
九州
地方整備局所在地

全国を東北、関東、北陸、中部、近畿、中国、四国、九州の8地方整備局が管轄している。なお、北海道においては同省北海道開発局農業土木も所管)、沖縄県においては、内閣府沖縄総合事務局開発建設部が所管している。

2001年平成13年)1月中央省庁再編にともない、運輸省(第一 - 第五港湾建設局)と建設省(東北、関東ほか計8地方建設局)の統合により、名称が港湾建設局・地方建設局から地方整備局に改編された。管轄区域は旧地方建設局とほとんど変わらない構成になっている。港湾空港部は管轄区域が微妙に異なる場合が見られ、北陸と四国を除いて本局所在地とは異なる所在地にある(平成18年、九州の港湾空港部本局は下関市から福岡市に移転、同一所在地となった)。各地方に設置されている国の各官庁の建築物の営繕(保守・管理)関連のほか、国土交通省直轄の道路河川ダム砂防港湾住宅下水道など社会資本都市計画)関連の発注、技術管理、ネットワークの運用など、管轄地方の社会資本整備関連の行政においては、予算をどの工事に割り振るかを決定するいわゆる「箇所付」などの大きな権限を持っており、局予算規模は中規模都道府県の年間予算額に匹敵するという、巨大組織である。

旧建設省地方建設局時代は「地建(ちけん)」、旧運輸省港湾建設局時代は「港建(こうけん)」の略称があった。

組織

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組織の部は全地方整備局共通である。

幹部

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  • 局長
  • 副局長2人(北陸は1人、四国を除く。)
  • 次長(北陸(1人)・四国(2人)に限る。)
    • 主任監査官
    • 入札契約監査官
    • 監査官(2人。うち1人は充て職。)
    • 広報広聴対策官
    • 適正業務管理官
    • 統括防災官
    • 総括防災調整官
    • 防災管理官
    • 防災情報調整官(四国を除く。)
    • 災害査定官(地方整備局を通じ16人以内。充て職。)
    • 防災室
    • 災害対策マネジメント室
    • 建設専門官(地方整備局を通じて1717人以内。各部・事務所に設置。)
    • 統括建設管理官(地方整備局を通じて3人。各部・事務所に設置。)
    • 先任建設管理官(地方整備局を通じて93人以内。各部・事務所に設置。)
    • 営繕技術専門官(地方整備局を通じて47人以内。各部・事務所に設置。)
    • 保全指導・監督官(地方整備局を通じて62人以内。各部・事務所に設置。)
    • 用地官(地方整備局を通じて23人以内。各部・事務所に設置。)

総務部

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主に各地整の内部調整を所管。なお、中部・近畿・九州の総務部長は副局長の充て職、四国の総務部長は次長の充て職となっている。

  • 総括調整官(2人)
  • 調査官(近畿は2人)
  • 人事計画官
  • 人事企画官
  • 予算調整官
  • 契約管理官(2人)
  • 財産管理官(関東に限る。)
  • 福利厚生官
  • 人事課
  • 総務課
  • 会計課
  • 契約課
  • 経理調達課
  • 厚生課

企画部

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地整管轄区域のプロジェクトの計画・推進はもちろん都市景観・都市空間の創出、研究開発、広報戦略、情報管理・処理、災害対策、機械の施工企画など、多岐にわたり所管。

  • 企画調整官(北陸・近畿・四国を除く。)
  • 企画調査官(北陸・近畿・四国に限る。)
  • 技術企画官
  • 環境調整官
  • 技術調整管理官
  • 技術開発調整官
  • 事業調整官(東北を除く。)
  • 工事品質調整官(東北・四国を除く。)
  • 震災対策調整官(東北に限る。)
  • 震災伝承推進官(東北に限る。)
  • 総括技術検査官
  • 技術検査官(地方整備局を通じ70人以内。うち37人は充て職。一局あたり10人以内。)
  • 建設情報・施工高度化技術調整官
  • 電気情報技術高度化調整官(関東に限る。)
  • 企画課
  • 広域計画課
  • 技術管理課
  • 技術調査課(関東・近畿に限る。)
  • 施工企画課
  • 情報通信技術課

建政部

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国土交通省発足で新設した部署。主に建設業等の許可・登録、都市計画・整備、住宅事業を所管。

  • 事業認定調整官(北陸・四国を除く。)
  • 建設産業調整官
  • 建設業適正契約推進官
  • 不動産業適正化推進官
  • 土地市場監視官(関東・中部・九州に限る。)
  • 都市調整官
  • 公園調整官(関東・中部・近畿、九州に限る。)
  • 住宅調整官
  • 計画・建設産業課(北陸・四国に限る。)
  • 計画管理課(北陸・四国を除く。)
  • 建設産業課(東北・中部・中国・九州に限る。)
  • 建設産業第一課(関東・近畿に限る。)
  • 建設産業第二課(関東・近畿に限る。)
  • 都市・住宅整備課(東北・北陸・中国・四国に限る。)
  • 都市整備課(関東・中部・近畿・九州に限る。)
  • 住宅整備課(関東・中部・近畿・九州に限る。)
  • 建築安全課(関東・近畿に限る。)
  • 公園利活用推進センター(関東に限る。)

河川部

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地整管轄区域の直轄河川の整備・管理の他、河川計画、河川整備・管理事業(河川、ダム、海岸)を所管。

  • 河川調査官
  • 水政調整官
  • 地域河川調整官
  • 総合土砂管理官(関東・中部に限る)
  • 河川情報管理官
  • 低潮線保全官(関東・九州に限る。)
  • 河川保全管理官(北陸・四国を除く。)
  • 広域水管理官
  • 河川保全専門官(2人以内。うち1人は充て職。)
  • 水災害対策専門官
  • 上下水道調整官
  • 水政課
  • 河川計画課
  • 地域河川課
  • 河川環境課(北陸・四国を除く。)
  • 河川工事課
  • 河川管理課
  • 水災害予報センター
  • 水災害対策センター(関東・北陸・中部・中国に限る。)

道路部

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地整管轄の国道整備のほか、管轄区域自治体との幹線道路網整備も所管。

  • 道路企画官(関東・近畿に限る。)
  • 道路調査官(関東・近畿を除く。)
  • 路政調整官
  • 交通拠点調整官(関東に限る。)
  • 地域道路調整官
  • 特定道路工事対策官(北陸・四国・九州を除く。)
  • 道路情報管理官
  • 道路保全企画官
  • 高規格道路管制官(関東・北陸・四国を除く。)
  • 道路構造保全官(地方整備局を通じて62人以内。うち46人は充て職。一局あたり17人以内。)
  • 路政課
  • 道路計画課(北陸・中部・中国・四国に限る。)
  • 道路計画第一課(東北・関東・近畿・九州に限る。)
  • 道路計画第二課(東北・関東・近畿・九州に限る。)
  • 地域道路課
  • 計画調整課(関東・中部・近畿に限る。)
  • 道路工事課
  • 道路管理課
  • 交通対策課

港湾空港部

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旧運輸省の各港湾建設局の事業を踏襲。管轄区域の直轄港湾・空港基本施設の整備事業(航空保安施設の整備と空港の維持管理、運営は地方航空局および空港管理者が所管)を所管。

  • 港湾空港企画官
  • 計画企画官
  • 事業計画官
  • 技術審査官
  • 港湾危機管理官
  • 統括港湾保安管理官(関東・北陸・近畿・九州に限る。)
  • 港湾保安管理官(地方整備局を通じ16人。充て職)
  • 事業継続計画官(関東・中部・近畿・九州に限る。)
  • 港湾情報化推進官
  • 港湾高度利用調整官
  • 港政調整官
  • 広域港湾管理官(九州に限る。)
  • 品質検査官
  • 東京国際空港対策官(関東に限る。)
  • 補償管理官(関東・近畿に限る。)
  • 土砂処分管理官(北陸・中部・近畿・九州に限る。)
  • 港政課
  • 港湾管理課
  • 港湾計画課
  • 港湾事業企画課
  • 港湾空港整備・補償課(関東・九州を除く。)
  • 港湾整備・補償課(関東・九州に限る。)
  • 空港整備課(関東・九州に限る。)
  • 海洋環境・技術課
  • 港湾空港防災・危機管理課
  • 特定離島港湾計画課(関東に限る。)
  • クルーズ振興・港湾物流企画室
  • 工事安全推進室
  • 品質確保室
  • 首都圏臨海防災センター(関東に限る。)
  • 近畿圏臨海防災センター(近畿に限る。)

営繕部

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地整管轄の新築、改修等の営繕工事、官庁施設に関する保全指導などを所管。

  • 営繕特別事業管理官(関東に限る。)
  • 営繕調査官
  • 営繕調整官(関東に限る。)
  • 営繕品質管理官(北陸・四国を除く。)
  • 設備技術対策官(北陸・四国を除く。)
  • 官庁施設管理官
  • 官庁施設防災対策官
  • 営繕設計審査官(2人以内。関東は4人以内、四国は1人。)
  • 計画課
  • 調整課(北陸・四国を除く。)
  • 整備課
  • 営繕技術管理課(関東に限る。)
  • 技術・評価課
  • 保全指導・監督室

用地部

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河川、道路事業など関してとりわけ重要となる用地買収・補償などを所管。

  • 用地調整官
  • 用地調査官
  • 用地計画官
  • 用地補償・土地調整管理官
  • 用地企画課
  • 用地補償課
  • 用地対策課

事務所

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河川(水系管理〈調査・整備・管理〉、ダム〈調査、工事、管理〉、砂防)、国道、港湾空港、技術〈建設・港湾〉、官庁営繕、国営公園等の各事務所は地方整備局の下部組織となる。

  • 契約事務管理官(河川国道事務所等を通じて72人以内。)
  • 用地対策官(河川国道事務所等を通じて75人以内。)
  • 工事品質管理官(河川国道事務所等を通じて61人以内。)
  • 事業対策官(河川国道事務所等を通じて121人以内。)
  • 総括地域防災調整官(河川国道事務所等を通じて17人以内。)
  • 地域防災調整官(河川国道事務所等を通じて46人以内。)
  • 総括保全対策官(河川国道事務所等を通じて46人以内。)
  • 電気情報技術調整官(河川国道事務所等を通じて7人以内。)
  • 保全対策官(河川国道事務所等を通じて173人以内。)
  • 占用調整管理官(河川国道事務所等を通じて59人以内。)
  • 技術開発対策官(技術事務所を通じて2人以内。)
  • 構造物維持管理官(技術事務所を通じて2人以内。)
  • 雪害対策官(技術事務所を通じて1人。)
  • 地震津波対策官(技術事務所を通じて1人。)
  • 総括技術情報管理官(技術事務所を通じて8人以内。)
  • 技術情報管理官(技術事務所を通じて16人以内。)
  • 契約調整官(港湾事務所等を通じて4人以内)
  • 補償調整官(港湾事務所等を通じて45人以内。)
  • 沿岸防災対策官(港湾事務所等を通じて39人以内。)
  • 海洋利用調整官(港湾事務所等を通じて6人以内。)
  • 建設監督官(所要の河川国道事務所に設置。)
  • 出張所(通常、事務所の下部組織となる。主に、工事の監督、河川・道路の管理(維持や許認可の窓口)を実施)

地方整備局の一覧

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地方整備局の所在地および管轄区域
地方整備局名 管轄地域 本局所在地 備考
東北地方整備局 青森県岩手県宮城県
秋田県山形県福島県
宮城県仙台市青葉区本町三丁目3-1
仙台合同庁舎B棟
荒川阿賀野川水系を除く
勿来バイパスを含む
関東地方整備局 茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県
東京都神奈川県山梨県長野県北部
埼玉県さいたま市中央区新都心
さいたま新都心合同庁舎2号館
利根川富士川水系を含む
三国防災を含む
北陸地方整備局 新潟県富山県石川県
福井県(港湾空港行政)、長野県(一部業務)
新潟県新潟市中央区美咲町一丁目1番1号
新潟美咲合同庁舎1号館
荒川・阿賀野川・信濃川
関川姫川神通川水系を含む
八十里越・牛ノ谷道路を含む
中部地方整備局 岐阜県静岡県愛知県三重県、長野県南部 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目5番地1号
名古屋合同庁舎第2号館
神通川・富士川・淀川新宮川水系を除く
名阪道路を含む
近畿地方整備局 滋賀県京都府大阪府兵庫県
奈良県和歌山県福井県(港湾空港行政を除く)
大阪府大阪市中央区大手前三丁目1番41号
大手前同庁舎
淀川・新宮川水系を含む
冠山峠道路新宮紀宝道路奥瀞道路(III期)を含む
中国地方整備局 鳥取県島根県岡山県広島県山口県 広島県広島市中区上八丁堀6番30号
広島合同庁舎第2号館
港湾空港行政は山口県下関市を除く
四国地方整備局 香川県徳島県愛媛県高知県 香川県高松市サンポート3番33号
高松サンポート合同庁舎
九州地方整備局 福岡県佐賀県長崎県熊本県
大分県宮崎県鹿児島県
福岡市博多区博多駅東2丁目10番7号
福岡第二合同庁舎
港湾空港行政は山口県下関市を含む

関連項目

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外部リンク

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各地方整備局