開立法
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開立法(かいりつほう、かいりゅうほう、extraction of cubic root)は、正の実数の立方根の小数による近似値を求める方法の1つである。開立とも。立方根を求めることを開立するという。開法の一種。
立方九九
[編集]開立する場合、以下の三乗九九を用いる。1/3九九を用いる場合もある。
計算 | 暗唱方法 |
---|---|
いんいちがいち | |
ににんがはち | |
さざんにじゅうしち | |
ししろくじゅうし | |
ごごひゃくにじゅうご | |
ろくろくにひゃくじゅうろく | |
しちしちさんびゃくしじゅうさん | |
はっぱごひゃくじゅうに | |
くくななひゃくにじゅうく |
近似計算法
[編集]計算式(1)
[編集]開立の近似計算法には、次の代数式を用いる。
ここで、とすると、
である。両辺にaを加えて、
となる。この式の左辺を近似立方根、右辺のを与えられた数として扱う。ただし、は与えられた数に最も近い完全立方数である。
計算式(2)
[編集]また、
を用いて、として、
である。したがって、
この式の左辺を近似立方根、右辺のを与えられた数として扱う。ただし、は与えられた数に最も近い完全立方数である。
近似計算法を用いた計算例
[編集]-
- とに近い数を求めると、が最も近い数であることがわかる。
- 計算式(1)を用いて、として求める数は、
- となる。電卓により計算すると、
- であり近似計算できることがわかる。
珠算による開立法
[編集]根の定位
[編集]- 立方が整数のとき:立方の1の位から左へ3けたずつ区分して、その区分できた回数が、根のけた数となる。
- 立方が帯小数のとき:立方の1の位から左へ3けたずつ区分して、その区分できた回数が、根の整数のけた数となる。
- 立方が小数のとき:立方の小数点以下の0を3けたずつ区分して、その区分できた回数が、根の小数点以下の0のけた数となる。
倍根法
[編集]例:
電卓による開立法
[編集]関数電卓でない普通の電卓でも、開平を行う√キーさえあれば立方根を求めることができる。
- まず与えられた数を入力し、×=の順にキーを押す。ただしカシオの電卓に限り、××と押す(定数計算モードを示す「K」が表示される)。
- √√と押す。このときに表示された数値の末尾数桁を記憶しておく。
- 次に=を押す。定数計算により、表示された数に最初の数が掛けられる。
- また√√と押す。表示された数値の末尾数桁が先程と同じ数値であれば、その数値が立方根となる。同じでなければ前項に戻って繰り返す。