阪急151形電車
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(長崎電気軌道130形電車から転送)
阪急151形電車(はんきゅう151がたでんしゃ)は、阪急電鉄の前身である阪神急行電鉄時代に導入された、木造車体の電車である。
概要
[編集]1926年(大正15年)の大阪市内の高架・複々線化により、残された地上区間のうち、北野までは北野線として営業を継続することになったが、同線で使用するため、大阪市電の11形のうち4両(160・302・305・309)[1]を譲り受けて151形として登場した[2]。
車体はオープンデッキの路面電車型で、制動装置は手動ブレーキを採用し、ブリル21-E台車を使用した固定4輪車である。集電装置は、トロリーポールを加工した独特な形状の「ボウコレクター」[2](ビューゲルの一種)を使用していた。
北野線では、唯一残っていた47形の47を改番した150とともに使用されたが、1933年(昭和8年)に34形と交替して予備車となった。その後しばらく休車ののち、151 - 154の4両は1939年(昭和14年)3月に長崎電気軌道に譲渡された[2]。
長崎電気軌道譲渡後
[編集]長崎電気軌道では、同時期に大阪市電11形を直接譲り受けた120形の追番の形で130形となった。4両のうち132は1945年(昭和20年)8月9日の原爆投下で焼失した。残りの3両のうち131・133は1951年(昭和26年)に丸屋根・木造の新製車体に載せ替え、134は1953年(昭和28年)に西鉄福岡市内線の中古の木造車体に載せ替えられた(詳細は長崎電気軌道有明形電車の項目を参照)。
134は1959年(昭和34年)の廃車後にアメリカ合衆国の保存団体に譲渡され、残りの2両も1968年(昭和43年)までに廃車解体されている。