長島充
長島 充(ながしま みつる、1959年- )は、日本の画家、版画家。
来歴
[編集]画家、版画家、自然・野鳥観察者。神話や伝説を題材とし、動物を擬人化した幻想的画風で、銅版画、木版画、木口木版画、テンペラ、ドローイング等、多様な技法で作品展開をしている。また、幼少期より昆虫少年であり生き物好き、1976年、市川高等学校時代17才から東京湾周辺でバードウォッチングを始める。1998年頃からは『日本の野鳥』と題したシリーズの制作を開始。銅版画、木版画、木口木版画など様々な版画技法による自ら『野鳥版画』と名付けた作品の制作活動、発表を続けている。
1959年、千葉県市川市生まれ。1978年 市川学園高等学校卒業(千葉 市川市) 1977年~1981年 すいどーばた美術学院で素描と油彩画を学ぶ(東京 豊島区目白) 1981年 創形美術学校・版画科に入学、銅版画を堀井英男、吉岡弘明、木版画を船坂芳助、木口木版画を日和崎尊夫から学ぶ。(東京 国立市)1984年 創形美術学校・版画科卒業(卒業制作・一席 個展賞)。1985年 創形美術学校・研究科版画課程修了 (堀井英男ゼミナール)。以後、東京を中心に千葉、横浜、静岡、名古屋、大阪、京都、神戸、岡山、新潟、青森、秋田、高知、福岡、長崎等各地の美術館、ミュージアム、画廊、デパート等で企画による個展・グループ展を開催。国際版画展、国際交流展、多数出品。
現在、一般社団法人 日本版画協会会員、一般社団法人 日本美術家連盟会員 公益財団法人 日本野鳥の会会員 NPO法人 バードリサーチ会員
<主な展覧会出品歴>
・1984年~:日本版画協会展(東京都美術館 以後毎年出品)
・1984年:全国大学版画展(東京)神奈川国際版画アンデパンダン展(横浜)
・1985年:銅版画による初個展(東京 ギャラリー・ポエム)
・1986年:空間国際ミニアチュール版画大賞展(韓国)
・1990年:版画期待の新人作家大賞展(東京)
・1990年~1992年:国画会展版画部出品(東京都美術館)
・1991年~1994年:ストリートギャラリー in いせさき展(群馬県 伊勢崎市)
・1992年~1999年:国際版画交流協会に入会 以後、韓国、ベルギー、アメリカ、カナダ、タイ、チェコ、リトアニア、アルゼンチン、台湾の版画家たちとの国際版画交流展に参加出品する。
・1993年:マーストリヒト国際版画ビエンナーレ展(オランダ)中華民国国際版画・素描ビエンナーレ展(台湾)
・1994年~1995年:インターグラフィア国際版画賞受賞者展(ポーランド、スウェーデン、スロバキア巡回展)
・1994年: カダケス国際ミニプリント展(スペイン)日本の版画10人展(イタリア)テンプラス国際美術展(ロシア)ソウル国際版画ビエンナーレ展(韓国)佐倉・房総ゆかりの作家たち展(千葉 佐倉市立美術館)
・1995年:現代日本版画展(ベルギー、招待出品)カプラム国際銅版画ビエンナーレ展(ポーランド)リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(スロベニア)版画による日本の美術展(ポーランド)
・1996年:フレヘン国際版画トリエンナーレ展(ドイツ)イビザ国際版画ビエンナーレ展(スペイン)ソウル国際版画ビエンナーレ展(韓国)
・1997年:グレンヘン国際版画トリエンナーレ展(スイス、招待出品)リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(スロベニア)クラコウ国際版画トリエンナーレ展(ポーランド)ビトラ国際版画トリエンナーレ展(マケドニア共和国)中華民国国際版画・素描ビエンナーレ展(台湾) カプラム国際銅版画ビエンナーレ展(ポーランド)4th Block 国際版画・ポスタートリエンナーレ展(ウクライナ)CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ)
・1998年:カリニングラード国際版画ビエンナーレ10年祭・日本現代版画展(ロシア)タリン国際版画トリエンナーレ展(エストニア)イビザ国際版画ビエンナーレ展(スペイン)国際扇面展(東京 ギャラリーSENNAN 京都 京都伝統産業ふれあい館)
・1998年~1999年:クラコウ国際版画トリエンナーレ巡回展(ポーランド、ドイツ、オーストリア、ブラジルの各都市)
・1999年:ノルウェー国際版画トリエンナーレ展(ノルウェー、招待出品)リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展(スロベニア、美術評論家 金澤毅コミショッナー推薦により日本代表として国別展示、招待出品)カプラム国際銅版画ビエンナーレ展(ポーランド)ツヅラ国際肖像画ビエンナーレ展(ボスニア・ヘルツェゴビナ)ストリートギャラリー展(静岡県 三島市)CWAJ 現代版画展(東京アメリカンクラブ) 国際コンテンポラリー・フェスティバル NiCAF'99 (東京国際フォーラム)
・2000年:イギリス国際ミニアチュール版画展(ロンドン、イギリス)インターグラフィア国際版画賞受賞者展(ポーランド)East meet West 国際版画展(ポーランド)イビザ国際版画ビエンナーレ展(スペイン) ドローイングによる初個展『新博物誌』(東京 青木画廊)この頃より写実的な野鳥版画作品の制作を始める。
・2000年~2001年:文化庁主催・現代美術選抜展(国内巡回展)
・2001年:Triennial 100 Cities 2001-2003 国際版画展(ヨーロッパ他 各都市巡回展)三浦美術館絵画大賞展(愛媛 ミウラートヴィレッジ)中華民国国際版画・素描ビエンナーレ展・10回記念展(台湾、招待出品)国際コンテンポラリーフェスティバル NiCAF'2001 (東京国際フォーラム)
・2002年:KIPAF2022・韓国国際版画芸術祭(韓国、招待出品)
・2003年:日和崎尊夫と日本の木口木版画作家展(高知 星ヶ丘アートヴィレッジ)CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ)インターグラフィア国際版画賞受賞者展(ポーランド)CWAJ現代版画展 (東京アメリカンクラブ) 国際コンテンポラリーフェスティバルNiCAF'2003(東京国際フォーラム)
・2004年:台日蔵書表票交流展(台湾)現代版画・技法と表現展(富山 黒部市美術館)銅版画・技法と表現展(千葉 佐倉市立美術館)台湾国際ミニチュア版画展(台湾)ブラティスラヴァ国際蔵書票トリエンナーレ展(オーストリア、スロバキア巡回展)イギリス木口木版画家協会展(海外部門出品 イギリス)三戸町所蔵現代版画作品展(青森 三戸町歴史民俗資料館)
・2005年:500 Cats Exhibition (イギリス各都市巡回展) 版画作家による年賀状展(新潟 佐渡版画村美術館)特別企画展「現代の版画Ⅳ・刻の力」展(広島 東広島市立美術館)第50回記念CWAJ現代版画展(東京アメリカンクラブ)イギリス木口木版画家協会展(海外部門出品 イギリス)山本鼎版画大賞トリエンナーレ展(長野 上田市山本鼎記念館)
・2006年:イギリス木口木版画家協会展(海外部門出品 ロンドン他、イギリス)ビトラ国際版画トリエンナーレ展(マケドニア共和国)原画と版画による谷津干潟と東京湾の野鳥たち展(千葉 国設鳥獣保護区・谷津干潟自然観察センター)木口木版画展・イギリスと日本Ⅲ(東京)
・2007年:(社)日本美術家連盟会員となる。木口木版画展・イギリスと日本Ⅳ - 光と影の世界展 -(東京)On the Cutting Edge Contemporary Japanese Prints (アメリカ合衆国議会図書館 ワシントンD.C U.S.A)幻想の芸術展(東京 道玄坂ギャラリー)
・2008年:国際的映画監督アンジェイ・ワイダ氏設立の国立クラコウ日本美術技術館に木版画作品4点が収蔵される。(ポーランド)幻想の芸術展-東京(東京 世田谷美術館)環太平洋国際版画ビエンナーレ展(ニュージーランド)台湾国際ミニチュア版画展 (台湾、招待出品) 幻想の芸術展-京都(同時代ギャラリー 京都)絵画による初個展『神話と伝説』(東京 青木画廊)
・2009年:ビトラ国際版画トリエンナーレ展(マケドニア共和国)幻想の芸術展-巴里(エスパスキュルチュレル・ベルタン・ポワレ パリ市 フランス)
・2010年:第78回版画展(京都市美術館 京都)日本版画主題館展 (台湾 国立台湾美術館) 環太平洋国際版画ビエンナーレ展(ニュージーランド)個展「神話・伝説・博物誌」展(千葉 川村記念美術館付属ギャラリー)個展「野鳥版画展」 (千葉 国設鳥獣保護区 谷津干潟自然観察センター)
・2011年:ヴァルナ国際版画ビエンナーレ展(ブルガリア)「市川市ゆかりの作家たち展 - 長島充 版画展・日本の野鳥」(千葉 市川市市民談話室ギャラリー)Pacific Rim Meets Istanbul (トルコ イスタンブール)
・2013年:「森から生まれた作品展 2013 - Forest Print & Craft -」(北海道 札幌芸術の森工芸館) 個展「日本の野鳥 / 長島充 版画展」(新潟 ビュー福島潟)GLOVAL PRINT 2013(招待出品 ポルトガル)
・2014年:ドォーロ国際版画ビエンナーレ展(ポルトガル)
・2014年 - 2015年:イギリス木口木版画家協会展・日本の木口木版画(イギリス、ロンドン~オックスフォード他、巡回展)
・2015年:「美術館のどうぶつたち展」(千葉 佐倉市立美術館) 「きるものをみる展」(福岡 福岡市美術館 日本画工芸室) 「ミテ・ハナソウ展」(千葉 佐倉市立美術館) 「版画の断層 3 全国大学版画展・第9回受賞者展」(山形 東北芸術工科大学 本館ギャラリー) 「どうぶつだらけ 版画の中の動物たち展」(長野 須坂版画美術館)
・2017年:「青木画廊クロニクル展~開廊55周年記念本出版記念展」(東京 青木画廊) 「身体表現 / リズム / 記憶展」(富山 黒部市美術館) 「LTAP・リトルターン・アート・プロジェクト展」(千葉 我孫子市 J.B.F 会場 東京 大田区民センター) 個展「長島充 野鳥版画展 / 日本の野鳥 in 谷津干潟展」(千葉 国設鳥獣保護区 谷津干潟自然観察センター) 第4回「版と表現展 - 木口木版画の世界 -」(横浜 岩崎ミュージアム)
・2018年:個展 長島充 野鳥版画展『日本の野鳥 in ECOM駿河台』(東京 三井住友海上の自然環境コミュニケーション・スペースでの個展)個展『長島充 版画展 1984-2018』(千葉 私設・房総郷土美術館) 新作絵画個展『聖獣・幻鳥伝説』(東京 青木画廊)
・:2019年:美術館個展『市川市ゆかりの作家たち・長島充 展』(千葉 芳澤ガーデン・ギャラリー 絵画・版画作品 約60点を展示)
・2020年:第5回 「版と表現展 - 木口木版画の世界 -」(横浜 岩崎ミュージアム)
・2020年~2022年:新型コロナウイルス感染拡大の影響により、予定されていた多くの企画による個展・グループ展等が無期延期、及び中止となる。
・2021年:青木画廊開廊60周年記念『精筆の画家』展(東京 青木画廊)
・2022年:第6回「版と表現 - 次世代による木口木版画の世界 -」(横浜 岩崎ミュージアム)JAWLAS 日本ワイルド・アート協会展(東京 目黒区美術館 区民ギャラリー)個展 長島充 野鳥版画展『日本の野鳥 in 駿河台 2022』(東京 ECOM駿河台)
・2023年:「世界アルバトロス・デー・イベント」展 (東京都立 東京港野鳥公園ネイチャー・センター) 第90回記念版画展(東京都美術館)個展 長島充 野鳥版画展『日本の野鳥 in 横浜 - はじめに観察ありき -』(横浜 岩崎ミュージアム 美術館規模の会場で版画作品83点を展示)
<主な公開制作、講演、ワークショップ、出演、 etc.>
・2004年:『色彩銅版画、製版と印刷』(青森 三戸町立現代版画研究所) 『銅版画の魅力 / 刷りと表現、印刷の公開制作と展示作品解説』(東京 町田市立国際版画美術館)
・2010年:『ワークショップ / ドライポイント版画・干潟の野鳥を彫ろう』(千葉 国設鳥獣保護区 谷津干潟自然観察センター)
・2011年:『南桂子 展 - 生誕100年 - 』関連イベント・ワークショップ『銅版画でオリジナル・カードを作ってみよう』(千葉 佐倉市立美術館)
・2012年:『水から生まれる絵 - 堀井英雄の版画と水彩 - 展 』関連イベント・実技講座『水彩画 幻視~夢・イメージを描く』(茨城県水戸市 茨城県近代美術館) 横浜市民ギャラリーあざみ野アトリエ・市民のためのプログラム『木口木版画の魅力』(横浜 横浜市民ギャラリーあざみ野)『ライヴ・プリンティング / カム・バック・グース』JBF ジャパン・バード・フェスティバル2012 イベント会場特設ステージでの大判木版画の印刷実演とトーク・ショー(千葉県我孫子市 手賀沼親水広場)
・2013年:『福島潟 子ども版画教室』版画の実演ワークショップと福島潟で観察される野鳥をテーマにハガキ大の版画を制作(新潟 水の駅ビュー福島潟)
・2017年:消しゴム版画ワークショップ『干潟の生き物を彫ろう』(千葉 国設鳥獣保護区 谷津干潟自然観察センター)
・2018:『木版画の神様 平塚運一展』関連イベント・スペシャル講座『小さな木版画 - 木口木版画の魅力』技法解説と彫版、印刷の実演(千葉 千葉市美術館)
・2019年:市川市ゆかりの作家展『長島充 展 - 現実と幻想の狭間で -』関連イベント『ライヴ・プリンティング / 銅版画・木口木版画』技法解説と印刷の実演(千葉 市川市芳澤ガーデン・ギャラリー)
・2022年:『長島充 野鳥版画展 in 駿河台2022』関連イベント『ギャラリートーク / 版画家と自然保護活動家が語る雁ものがたり』(東京 ECOM駿河台)
・2023年:FMラジオ番組『J-WAVE SONAR MUSIC -特集・鳥好きによる鳥ソング研究所 -』に野鳥の声の解説者としてゲスト出演する。『版画の学校 / 木口木版画』木口木版画の彫版、印刷の実演と制作指導 (石川県 金沢湯涌創作の森 版画工房)
・2024年:『トモエガモ国際シンポジウム 2024』に日本、韓国、ロシアの鳥類学者、鳥類研究者と共にプレゼンテーターの1人として参加、発表。(ZOOMによるオンライン)
受賞歴
[編集]- 1984年 全国大学版画展 買い上げ保存賞(東京)
- 1992年 ミヤコ版画賞展 スポンサー賞(兵庫)
- 1993年 中華民国国際版画・素描ビエンナーレ展 版画部門銀賞(R.O.C 台湾)
- 1994年 ミヤコ版画賞展 スポンサー賞(兵庫)
- 1995年 カプラム国際銅版画ビエンナーレ展 名誉メダル賞(ポーランド)
- 1997年 カプラム国際銅版画ビエンナーレ展 名誉メダル賞、二度目の受賞 (ポーランド)
- 2000年 第68回日本版画協会展 準会員最高賞 会員推挙(東京)
- 2000年 イビザ国際版画ビエンナーレ展 最高賞(スペイン)
- 2010年 環太平洋国際版画ビエンナーレ展 特別賞 (ニュージーランド) 等。
収蔵先 / パブリック・コレクション
[編集]国立台湾美術館(台湾)、国立台湾師範大学美術館(台湾)、ウェジモン文化センター(ベルギー)、国立リュブリアナ国際版画美術館(スロベニア)、国立ルビン銅版画美術館(ポーランド)、国立クラコウ日本美術技術館(ポーランド)、イビザ現代美術館(スペイン)、ブリストル市美術館(イギリス)、フレドリクスタード美術館(ノルウェー)、ペトロザボーツク美術協会(ロシア)、カリニングラード美術館(ロシア)、ノヴォシビルスク美術館(ロシア)、4th Block美術館(ウクライナ)、ブラティスラヴァ市美術館(スロバキア)、ドォーロ美術館(ポルトガル)、ヴァルナ版画美術館(ブルガリア)、ロサンゼルス・カウンティ美術館 日本美術コレクション(アメリカ合衆国)、アメリカ合衆国議会図書館(アメリカ合衆国、ワシントンD.C)、町田市立国際版画美術館、佐倉市立美術館、須坂版画美術館、佐喜眞美術館、黒部市美術館、福岡市立美術館等、国内外35の美術館に版画作品が収蔵されている。その他、私設美術館、個人コレクション多数。
外部リンク
[編集]公式ホームページ 長島充作品集 mnagashima.stars.ne.jp
- 一般社団法人 日本版画協会 Japan Print Association
- 一般社団法人 日本美術家連盟 Jppan Artists Association
- 公益財団法人 日本野鳥の会 Wild Bird Society of Japan