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異常感覚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
錯感覚から転送)
異常感覚
別称 感覚異常、知覚異常、パレステジア[1]、錯感覚
発音 [ˌpærɪsˈθziə, -ʒə]
概要
診療科 神経学
症状 ピリピリ、チクチク、ヒリヒリ、痺れ[2]
原因 神経圧迫、手根管症候群脳卒中多発性硬化症横断性脊髄炎腫瘍ビタミンB12欠乏症鉛中毒糖尿病ギランバレー症候群脳炎[2][3]
治療 原因によって異なる[2]
頻度 一般的[2]
分類および外部参照情報

異常感覚(いじょうかんかく、パレステジア[4]: Paresthesia)とは、ピリピリ、チクチク、ヒリヒリ、痺れ、などの異常な感覚がある状態のことである[2]。 あまり一般的ではないが、冷たい感覚や皮膚上を這うような感覚と表現される場合もある[5]。体のどの部分にでも起こるが、最も一般的なのは腕や脚である[2]一過性の場合と慢性の場合がある[2]

語源と定義

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英語の"Paresthesia"はギリシャ語の「そば」を意味する「para」と「感覚」を意味する"aesthesis"に由来する[5]。口語的には英語圏ではピンと針(: pins and needles)と表現される[6]。これらの感覚は皮膚に触れずに起こる[5]錯感覚(dysthesia)にも似た意味があるが、触れられて異常な感覚が生じた場合のみに使用される[7]。なお、書籍や辞書によっては異常感覚をdysthesia、錯感覚をparesthesiaとしていたり、訳語の関係が一定しておらず、触れたときに異常を感じるかどうかにおいても一定していない[8]。その結果、神経学用語集改訂第3版においては、異常感覚・錯感覚とparesthesia/dysthesiaを対応させていない[8]

原因と診断

短時間の場合の一般的な原因は神経の圧迫によるものである[2]。長期間の場合は、手根管症候群脳卒中多発性硬化症横断性脊髄炎腫瘍ビタミンB12欠乏症鉛中毒糖尿病ギラン・バレー症候群脳炎によって生じることがある[3]。診断は、症状と診察とさらなる検査による[2]

治療

治療は、根本にある原因によって異なる[2]。重症度を緩和するための取り組みには、カプサイシンクリーム、カルバマゼピンガバペンチンなどが用いられる[9]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ 日本医学会医学用語辞典
  2. ^ a b c d e f g h i j Paresthesia Information Page”. National Institutes of Health. National Institute of Neurological Disorders and Stroke (14 June 2018). 2020年時点のオリジナルよりアーカイブ。3 October 2018閲覧。
  3. ^ a b FACP, Fred F. Ferri, MD (2011) (英語). Ferri's Differential Diagnosis: A Practical Guide to the Differential Diagnosis of Symptoms, Signs, and Clinical Disorders. Elsevier Health Sciences. p. 374. ISBN 978-0-323-07699-9. オリジナルの2021-08-28時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210828205341/https://www.google.ca/books/edition/Ferri_s_Differential_Diagnosis/pHNlxxrPHNsC?hl=en&gbpv=1&dq=Paresthesia+Ferri&pg=PA374 2020年12月2日閲覧。 
  4. ^ 国際疼痛学会 痛み用語 2011年版リスト(日本ペインクリニック学会用語委員会翻訳)”. 日本ペインクリニック学会. p. 7. 2024-07^15閲覧。
  5. ^ a b c Loring, David W.; Bowden, Stephen (2015) (英語). INS Dictionary of Neuropsychology and Clinical Neurosciences. Oxford University Press. p. 279. ISBN 978-0-19-536645-7. オリジナルの2021-08-28時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210828205342/https://www.google.ca/books/edition/INS_Dictionary_of_Neuropsychology_and_Cl/Vi5mBgAAQBAJ?hl=en&gbpv=1&dq=Paresthesia+Greek&pg=PA279 2020年12月2日閲覧。 
  6. ^ “pins and needles”はどんな症状のこと?”. 日経メディカル. 2024年7月15日閲覧。
  7. ^ Larner, A. J. (2006) (英語). A Dictionary of Neurological Signs. Springer Science & Business Media. p. 101. ISBN 978-0-387-26214-7. オリジナルの2021-08-29時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210829155437/https://www.google.ca/books/edition/A_Dictionary_of_Neurological_Signs/lmk6vxPeE7sC?hl=en&gbpv=1&dq=Paresthesia+dysesthesia&pg=PA101 2020年12月2日閲覧。 
  8. ^ a b 1 しびれ感の意味と意義」『しびれが診える−エキスパートのアプローチ』(PDF)中外医学社、978-4-498-32850-1https://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse3150.pdf2024年11月21日閲覧 
  9. ^ Braddom, Randall L. (2010) (英語). Physical Medicine and Rehabilitation E-Book. Elsevier Health Sciences. p. 1092. ISBN 978-1-4377-3563-5. オリジナルの2021-08-28時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210828205341/https://www.google.ca/books/edition/Physical_Medicine_and_Rehabilitation_E_B/dxd4Kcy1StYC?hl=en&gbpv=1&dq=%22Paresthesia%22+gabapentin+carbamazepine&pg=PA1092 2020年12月2日閲覧。