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銃声

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
艦砲の発射の瞬間。大きな砲声が発生する

銃声(じゅうせい)とは、を発射した際に生じる爆発音のこと[1]。発射する銃によって銃声は異なる。大砲の場合、砲声(ほうせい)と呼ぶ場合もある[2]

詳細

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爆発音の理由

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現代の弾丸を発射するには、まず、銃身の根元の薬室と呼ばれる部分に、弾薬カートリッジ)を装填し、遊底と呼ばれる部品で蓋をする。だいたいの場合、遊底には穴が開いており、撃針という針のような部品が通っている。 次に、撃鉄と呼ばれる部品を起こす[3]。 撃鉄は、ばねによって常に撃針に向かって倒れようとしているが、撃鉄を完全に起こすと、シアという部品によって倒れないように保持される。 銃の引き金を引くと、シアを動かして撃鉄を開放し、撃鉄がばねの力で撃針を打つ。撃針は、弾薬の底部の雷管を打って発火させ、これをきっかけに火薬(発射薬/ガンパウダー)が燃焼して、高温高圧の燃焼ガスが発生する。

発生した高圧のガスは急激に膨張して、カートリッジ先端の弾丸を銃口から高速で押し出すと同時に、外部に放出される。このときに、非常に大きな破裂音が発生する。 ほかにも、たとえばリボルバー形式の銃の場合は、薬室と銃身の間に「シリンダーギャップ」と呼ばれる隙間があり、ここからも高圧のガスが噴出する。 自動火器の場合は、弾丸の発射後、自動的に遊底が解放され、薬室から薬莢が抜き出され、排莢口(エジェクションポート)から排出されるが、このときにも圧力の低下したガスの一部が放出される。

このように、火薬の燃焼によって発生した高圧のガスが、ほとんどは銃口から、一部はそのほかの場所から放出されることによって、破裂音が発生するのである。

一方、銃口から押し出された弾丸は、目標(あるいはそれ以外)に向かって飛行する。弾丸の速度が音速を超えていると、衝撃波が発生し、これが原因となって非常に大きな音が発生する。これも「銃声」の一部となっている。

サプレッサーは、火薬の破裂音を抑制するためのものであり、衝撃波による破裂音は抑制できない。そのため、サプレッサーに対応した亜音速[4]を使用することがある。

騒音レベル

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人間がを感知したときに痛みを感じるしきい値は130dBであるのに対して一般的な拳銃の発する銃声が140-170dBであるため、耳栓などを装着する事によって115dB以下に下げられる。

合図としての利用

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水泳徒競走などといった複数の人がタイムを競い合う競技では、スタートの合図として実弾を使用しないスターターピストルなどが用いられる。

参考文献

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  • 床井雅美『軍用銃辞典』並木書房、2005年、ISBN 4-89063-187-9、p.47. PSSサイレンサーピストル, p.126. モデルAS消音アサルトライフル, p.233. モデルVSSサイレンサースナイパーライフル

関連項目

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脚注

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  1. ^ 銃声』 - コトバンク
  2. ^ 砲声』 - コトバンク
  3. ^ ハンマー式の場合。ストライカー式の場合にはハンマーがないが、ここには詳細は記述しない。銃の部品拳銃なども参照のこと
  4. ^ 実例:9x39mm弾