鉄拳タッグトーナメント
ジャンル | 対戦型格闘ゲーム |
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対応機種 |
SYSTEM12[AC] PlayStation 2[PS2] PlayStation 3[PS3] |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
シリーズ | 鉄拳シリーズ |
人数 | 1〜4人(協力、対戦) |
メディア |
CD-ROM DVD-ROM(韓国版) |
発売日 |
[AC]:1999年7月 [PS2]:2000年3月30日 |
対象年齢 |
CERO:B(12才以上対象) ESRB:T(13歳以上) |
その他 | マルチタップ対応、メモリーカード対応 |
『鉄拳タッグトーナメント』(てっけんタッグトーナメント、Tekken TAG Tournament)は、ナムコより1999年に稼働された対戦格闘ゲームである。鉄拳シリーズの第4作目だが、ナンバリングは打たれず、シリーズ本編のストーリーに関わりを持たない番外作となっている。「鉄拳TT」[1][2]あるいは「TTT」と略されることが多い。
製品
[編集]特徴
[編集]タイトルの通り、プレイヤーは30名を超えるキャラクターの中からそれぞれ2名を選択し、タッグ戦で闘うという内容のゲーム。従来の1レバー+4ボタンに新たに「タッグチェンジボタン」を追加。このボタンはキャラクターがフリーで動ける状態であればプレイ中は常に交代させることができ、空中コンボを決めている間にも交代が可能(このシステムを利用した「タッグコンボ」というものもある)。2人とも倒す必要は無く、一方の体力を0にした時点で勝利となる。交代によって後ろに下がっているキャラクターの体力は、受けたダメージの量により上限があるが少しずつ回復する(回復可能な範囲は赤いゲージで表現される)。旧作からいくらかのキャラクターが復活し、キャラクター数はかなり多い。
お祭り的な内容のゲームであるため、メインストーリーは特に無し。主催者は厳竜(厳竜の夢という設定)[3]。
タッグモード
[編集]- 通常チェンジ
- タッグチェンジボタンを押すことで現在戦っているキャラが画面外へ走り去り、代わりにパートナーキャラクターが走ってくる。ただし、画面外に走り去る途中で攻撃を受けると交代はキャンセルされる。三島一八とデビルのペアの場合は変身する。
- 起き上がりチェンジ
- 自キャラがダウン中にチェンジボタンを押すことで交代する。これも相手の攻撃によって止められる可能性はある。
- 受け身チェンジ
- 自キャラがダウンする攻撃を受けた時に、着地と同時にチェンジボタンを押すと、即座に交代する。
- チェンジ投げ
- チェンジボタン+RPボタンを同時押しで、相手を投げると同時に後退し、交代したパートナーが倒れた敵に追い討ちをかける。
怒りシステム
[編集]戦っているキャラが相手からの攻撃を特定回数受けると、控えているキャラの体力ゲージの枠が赤く点滅して「怒り状態」となる。怒りが鎮まるまでの一定時間は攻撃力が1.3倍にアップする。パートナーがどれだけ攻撃されると「怒り状態」になるのかはキャラの組み合わせによって違いがあり中には全く怒らない組み合わせもある[4]。
PlayStation 2版
[編集]2000年3月30日には鉄拳シリーズ初のPlayStation 2用ソフトとして発売された。
こちらはSYSTEM12よりも高性能なPS2での発売ということでキャラクター・背景ともにグラフィックが一新され、グラフィックが美麗になっている。またタッグによる2人協力プレイやマルチタップを用いて4人プレイを行うことも可能。タッグバトルモードがメインだが、1対1で戦える「1on1」モードも追加されている。
家庭用鉄拳シリーズ恒例の新規オープニングムービーやエンディングムービー、プラクティスモードなども追加されている。BGMはアーケード版をベースにしたアレンジ曲で刷新され、アーケード版オリジナルのBGMは未収録となっている。
PS2版ではアーケード版では使用できなかったアンノウンが使用可能。アンノウン使用中はR3ボタンを押すごとにモーションがランダムで入れ替わる。
また、鉄拳キャラクターを使ったボウリングが行えるミニゲーム「鉄拳ボウル」モードが搭載されている(詳細は後述)。
国内版はインターレース表示によるジャギーやフリッカーが目立ったが、海外版はフィルタリング処理により、ある程度軽減されている。韓国版はタイトル画面のロゴ表示が一回り小さくなり、バックにファランとベクのイラストが挿入されている。
『鉄拳ハイブリッド』の公式サイトによると、全世界累計販売本数は436万本。
PlayStation 3版
[編集]今作をHD化した『鉄拳タッグトーナメント HD』、3DCG映画の『鉄拳 BLOOD VENGEANCE』、その映画に登場するキャラクターに焦点を当てたアーケード版最新作の特別版『鉄拳タッグトーナメント2プロローグ』を1枚に収録した『鉄拳 ハイブリッド』が2011年12月1日に発売された。通称『TTHD』[5]。
登場人物
[編集]これまでの『鉄拳』『鉄拳2』『鉄拳3』に登場したキャラクターのほぼ全てが登場する。
デフォルトキャラクター
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タイムリリースキャラクター
最終ボスキャラクター
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鉄拳ボウル
[編集]PlayStation 2版に搭載されたミニゲーム。本編と同じように二人でペアを組み、それぞれがボウリングの1投目と2投目を投球する、往年の「スターボウリング[要曖昧さ回避]」を彷彿とさせる内容となっている。パワーファイターの方が投球威力が強いが、その代わりにコースが合わせにくいという特徴がある。またジャック系、吉光、ブライアンの各サイボーグ系キャラクターは、投球時にレーダースコープを表示させてコースを微調整することができる。
ゲーム中には、以下のトリビアが存在する。
- レーンの一番外側から低速でボウルを投球して、さらに外側にカーブさせることで、レーンの外にいる観客にボウルを当ててK.O.させることができる(この際「※危険ですので、絶対に真似をしないでください」の警告文が表示される)。K.O.された観客は次の投球時に画面上から消えるので、連続でK.O.させれば画面上からどんどん観客を減らしていくことができる。観客の中にDr.ボスコノビッチが紛れている(レーン左側)。
- パワーゲージがMAXを超えた瞬間に投球するとオーバーパワーとなり、キャラクターがボウルを持ったままレーンで助走をつきすぎて倒れ、一番奥に激突するまでレーンの上を滑走していく。この際、体当たりでボウリングのピンを全部なぎ倒すことになるが、ファウルとなりスコアにはならない。
- ターキー(三連続ストライク)を取ると、鶏のイラストと共に「Chicken!」のシステムボイスがコールされる。
その他
[編集]- 本作は『鉄拳4』の開発が先だった[6]ものの、ナムコ上層部から一度キャンセルの上「鉄拳3の基板を使って」「タイトルに『鉄拳』と付く新作を」「短い開発期間で」「売れるモノを」という難題を強いられていた中から生み出された作品である(話を聞いた原田勝弘が『鉄拳3』でメモリがまだ余っていたことを思い出して5分で企画したという説もある[7])。これらの理由により、アーケード版のグラフィックは『鉄拳3』とほとんど変わりがない。ステージや『鉄拳3』のキャラクターは既存の使い回しで、それに『鉄拳2』のキャラクターを追加してバランスを調整していくという場当たり的な開発だった。
- アーケード版のオープニングにはリーの愛車としてS2000が登場しているが、これはホンダ公認である。このムービーは国内版限定で、海外版ではポールがオートバイで滑走するシーンに差し替えられている。
- アンノウンのエンディングムービーは、他のキャラクターのエンディングとは比較にならないほど美麗に作られており、SIGGRAPH2000にてオープニングムービーとゲーム映像と共に受賞した[8][3]。
脚注
[編集]- ^ Inc, Aetas. “[AOU2012]すべてを“開放”した,まったく新しい鉄拳――「鉄拳アンリミテッド(仮称)」原田プロデューサーへインタビュー”. www.4gamer.net. 2020年9月8日閲覧。
- ^ “SBG: NEWS - プレイシティキャロット巣鴨で「鉄拳TT」イベント開催”. nlab.itmedia.co.jp. 2020年9月8日閲覧。
- ^ a b 鉄拳タッグトーナメント パーフェクトガイドブック
- ^ 電撃攻略StationSPECIAL vol.14. メディアワークス. (2000年8月25日). p. 4
- ^ “MODE - 対戦格闘アクション「鉄拳 タッグトーナメントHD」”. www.tekken-official.jp. 2020年9月8日閲覧。
- ^ ファミ通WaveDVD5月号内のインタビューにて掲載
- ^ 「鉄拳タッグトーナメント2」を60fpsで動作させるために開発者が知恵を絞ったポイント GIGAZINE 2011年9月7日
- ^ http://www.bandainamcogames.co.jp/corporate/press/namco/2000/may/press-02.html