金澤正剛
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金澤 正剛(かなざわ まさかた、1934年 - )は、日本の音楽学者、音楽史研究者、国際基督教大学名誉教授[1]。ルネサンス音楽史を専攻としているが、中世西洋音楽や[2]、古楽全般についての著作もある[3]。
経歴
[編集]1957年に国際基督教大学教養学部人文科学科音楽専攻を卒業した後、渡米[4]。ハーバード大学大学院で音楽学を学び、1966年に博士課程を修了した[1]。その間、1963年からハーバード大学音楽学部助手となり、1964年からはハーバード大学カークランド学寮音楽専攻指導教官も兼ね、いずれも1966年まで務めた[4]。
以降、国際基督教大学などで非常勤講師として教鞭を執るかたわら、フィレンツェのハーバード大学イタリアルネサンス研究所、アンティオーク大学、アールハム大学などで研究に従事した[1]。1980年には、イザベル・ポープ (Isabel Pope) と共編著『The Musical Manuscript Montecassino 871(モンテ・カシノ音楽手写本第 871号)』(1979年)[5]が、ASCAP賞を受賞した[1]。
1982年に国際基督教大学教授となり、同大学では宗教音楽センター所長を務めた[1]。2004年に定年退職し、名誉教授となった[1]。この間、著書『古楽のすすめ』で、1998年度日本ミュージック・ペン・クラブ大賞を受賞した[1][3]。
学会関係では、国際音楽学会日本代表理事、国際音楽文献委員会日本国内委員会委員長、日本オルガン研究会会長[4]、国際音楽資料情報協会日本支部長[6]などを歴任した。
おもな著書
[編集]単著
[編集]- 古楽のすすめ、音楽之友社(音楽選書)1998年
- 新版 古楽のすすめ、音楽之友社(オルフェ・ライブラリー)2010年
- 中世音楽の精神史:グレゴリオ聖歌からルネサンス音楽へ、講談社(選書メチエ)、1998年
- 中世音楽の精神史:グレゴリオ聖歌からルネサンス音楽へ、河出書房新社(河出文庫)、2015年
- キリスト教音楽の歴史:初代教会からJ.S.バッハまで、日本キリスト教団出版局、2001年
- キリスト教と音楽:ヨーロッパ音楽の源流をたずねて、音楽之友社、2007年
- ヨーロッパ音楽の歴史、音楽之友社、2020年
翻訳
[編集]- エマニュエル・ヴィンターニッツ 著、音楽家レオナルド・ダ・ヴィンチ、音楽之友社、1985年
- トマス・マロッコ 著(金沢正剛・山田久美子 共訳)、ストラディヴァリウス:ある名器の一生、音楽之友社、1992年
このほか、監修、日本語版監修、監訳にあたった事典、翻訳などがある。
外部リンク
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f g “金澤 正剛”. 日本イタリア古楽協会. 2018年6月19日閲覧。
- ^ 松下健司. “金澤正剛 中世音楽の精神史 - グレゴリオ聖歌からルネサンス音楽へ 河出書房新社 (2015)”. タワーレコード. 2018年6月19日閲覧。
- ^ a b “〔オルフェ・ライブラリー〕新版 古楽のすすめ 金澤正剛 著”. 音楽之友社. 2018年6月19日閲覧。
- ^ a b c 金澤正剛 - researchmap
- ^ The musical manuscript Montecassino 871: a Neapolitan repertory of sacred and secular music of the late fifteenth century - Google books
- ^ “日本支部の歴史”. 国際音楽資料情報協会日本支部. 2024年4月8日閲覧。