コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

重複障害学級

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

重複障害学級(ちょうふくしょうがいがっきゅう)は、日本特別支援学校における学級の形態の一つである。

定義

[編集]

特別支援学校において、障害を2以上併せ有する児童生徒で構成される学級[注 1]。“盲学校(視覚障害特別支援学校)に在籍していて知的障害がある児童生徒”、“知的障害養護学校(知的障害特別支援学校)に在籍していて運動機能に障害がある児童生徒”等が対象となる。

一学級当たりの児童生徒数は3人以下[1]。2以上の学年の児童生徒数の合計が3人以下の場合、例外的に複式編制を行うことが認められている。逆に、1学年4名以上いる場合も、下学年ないしは上学年の一部の児童生徒との複式学級編成を行い、学年分割して学級編成を行う(そのあおりで、3人ちょうどの人員であるはずの学年・学級も分断されることもある)。

<例>

  1. 1年:3名 3年:1名 5年:2名→重複1組(1年生)・重複2組(3・5年複式)
  2. 1年:2名 3年:2名 5年:2名→重複1組(1年生)・重複2組(3年生)・重複3組(5年生)
  3. 1年:3名 2年:3名 3年:4名 4年:4名 5年:2名 6年:4名→重複7組(1年生3名)・重複6組(2年生3名)・重複5組(3年生2名)・重複4組(3年生2名、4年生1名)・重複3組(4年生3名)・重複2組(5年生2名、6年生1名)・重複1組(6年生3名)
  4. 1年:4名 2年:3名 3年:3名 4年:4名 5年:4名 6年:2名→重複7組(1年生3名)・重複6組(1年生1名、2年生2名)・重複5組(2年生1名、3年生2名)・重複4組(3年生1名、4年生2名)・重複3組(4年生2名)・重複2組(5年生3名)・重複1組(5年生1名、6年生2名)

統計

[編集]

学級数(2005年5月1日現在)[2]

学校種別 幼稚部 小学部 中学部 高等部 合計
盲学校 31 145 84 90 350
聾学校 42 181 104 81 408
知的障害養護学校 3 2736 1755 2045 6539
肢体不自由養護学校 3 2146 1244 1346 4739
病弱養護学校 - 259 221 218 698
小計 6 5141 3220 3609 11976
79 5467 3408 3780 12734

在籍者数(2005年5月1日現在)[2]

学校種別 幼稚部 小学部 中学部 高等部 合計
盲学校 79 357 183 184 803
聾学校 94 434 222 185 935
知的障害養護学校 12 7378 4515 5528 17433
肢体不自由養護学校 7 5936 3271 3742 12956
病弱養護学校 - 616 510 561 1687
小計 19 13930 8296 9831 32076
192 14721 8701 10200 33814

重複障害学級在籍率の推移(小・中学部)[2]

学校種別 1980年度 1985年度 1990年度 1995年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度
盲学校 26.6 30.9 35.4 41.9 43.3 43.8 42.3 44.5 46.4
聾学校 12.7 12.7 15.7 17.9 17.4 17.9 17.9 18.4 19.4
知的養護学校 34.1 34.0 37.2 37.6 36.7 34.9 34.9 34.3 34.3
肢体不自由養護学校 53.9 59.9 71.4 75.0 74.9 74.4 74.8 75.3 75.4
病弱養護学校 33.3 33.0 31.4 32.5 34.1 35.9 37.9 38.5 39.5
総計 31.0 36.6 38.3 43.8 45.1 44.6 43.4 43.5 43.3 43.1

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 単一の障害を有する児童生徒で構成される学級は「一般学級」と呼ばれる。

出典

[編集]
  1. ^ 公立義務教育諸学校の学級編成及び教職員定数の標準に関する法律 第3条3項
  2. ^ a b c 特別支援教育の現状等について 厚生労働省 2006.7 「第1回 福祉、教育等との連携による障害者の就労支援の推進に関する研究会」参考資料6

外部リンク

[編集]