コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

酢酸プロピル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
酢酸プロピル
識別情報
CAS登録番号 109-60-4
特性
化学式 C5H10O2
モル質量 102.131 g/mol
外観 無色透明な液体
匂い 果実臭
密度 0.888 g/cm3(液体)
融点

−95 °C (178 K)

沸点

96.6 °C (374.8 K)

への溶解度 1.6mL/100mL(16℃)
溶解度 アルコールエーテルプロピレングリコール、油類に可溶
屈折率 (nD) 1.384
危険性
EU分類 可燃性 (F)
刺激性 (Xi)
NFPA 704
3
2
0
Rフレーズ R11 R36
Sフレーズ S2 S16 S26 S29 S33
引火点 13-14 °C
発火点 450 °C
関連する物質
関連するエステル 酢酸エチル
酢酸n-ブチル
酢酸イソブチル
関連物質 1-プロパノール
酢酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酢酸プロピル(さくさんプロピル、propyl acetate)もしくはエタン酸プロピルと呼ばれる化学物質溶媒として広く利用される。酢酸プロピルは無色透明な液体で、梨に似た独特の臭いを持ち、それ故、香料として一般に利用されている。酢酸プロピルは酢酸1-プロパノールとをエステル化することで生成する。天然にはラズベリーバナナに含まれる[1]

安全性

[編集]

引火性があり、日本の消防法では危険物第4類・第1石油類に分類される。空気との混合蒸気は爆発性を持つ。強酸や強塩基、強酸化剤との接触により火災・爆発のおそれがある。ラットに経口投与した実験での半数致死量(LD50)は8.7g/kg。摂取により中枢神経および肝臓への影響、一時的な麻酔作用を生じることがある。水生生物に有害であるが、急速に分解されるため蓄積性は低い[2]

註・出典

[編集]
  1. ^ 『合成香料 化学と商品知識』印藤元一著 2005年増補改訂 化学工業日報社 ISBN 4-87326-460-X
  2. ^ 製品安全データシート (PDF) (昭和化学)

外部リンク

[編集]