遮光器
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遮光器(しゃこうき)は、北極圏に暮らすエスキモーが雪目を防ぐために伝統的に使用してきたゴーグル[1]。
遮光器は伝統的に流木(特にトウヒ)、骨、セイウチの牙、カリブーの角などで出来ている。着用者の顔に合うように彫られ、前面には細いスリットが水平に1本ほど刻まれている[2]。顔にぴったりとフィットしているため光が入るのはスリットを通してのみで、内側にはすすを塗ってまぶしさを軽減することもある[3][4]。スリットは、光の入射量を減らすためだけでなく、視力を向上させるためにも狭くなっている。スリットの幅が広いほど視野は広くなる[1]。
関連項目
[編集]- 遮光器土偶 - 縄文時代につくられた土偶の一タイプ。目にあたる部分が遮光器のような形をしていることからこの名称がつけられたが、遮光器を付けた姿の表現ではなく、目の誇張表現と考えられている。
- 紫外線角膜障害(雪眼炎)
参考文献
[編集]- ^ a b “Inuit Snow Goggles”. バンクーバー海洋博物館. 2021年2月11日閲覧。
- ^ Smithsonian Institution, St. Lawrence Island Yupik Snow Goggles
- ^ “Snow goggles helped Arctic people survive” (December 2007). 2021年2月11日閲覧。
- ^ “Yup'ik Snow Goggles”. Smithsonian Institution. 2021年2月11日閲覧。