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フルカウント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
辻田幹晴から転送)

株式会社フルカウントは、日本のアパレルメーカー。

株式会社フルカウント
FULLCOUNT Co.,Ltd.
種類 株式会社
略称 フルカウント
本社所在地 日本の旗 日本
520-0524
大阪府大阪市中央区久太郎町1-1-1
設立 創業1992年
法人番号 2120001124081 ウィキデータを編集
事業内容 ジーンズカジュアルウェアとの関連製品の企画・開発・販売
代表者 代表取締役社長 辻田幹晴
外部リンク https://fullcount-online.com/
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フルカウント(FULLCOUNT LIMITED)は、大阪市発祥デニムを中心としたアパレルメーカーであり、日本の高級ヴィンテージジーンズ(デニム)のブランドである。1990年代に、アメリカ製ジーンズの1940年代から1950年代の製品が「ヴィンテージ」として日本で人気となるが、その風合いを再現した「レプリカ」製造の先駆け[1]

概要

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1992年、辻田幹晴の創業時はジーンズのみの展開であったが、現在ではシャツカットソーなどのカジュアルウェアから帽子ベルトなどのアクセサリーも手がける総合服飾ブランドとなっている。

商品

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創業者の辻田は、「理想のジーパンを再現のため人生を賭けてきた」と語る経営者であり、「頑固なデニム愛好者」。フルカウント設立後、理想のデニム生地の開発費500万円も、自身の所有「お宝デニム」売却で捻出したほどのコレクターだった[2]

デニム愛好者の原点は、中学生で大阪アメリカ村の古着店で勧められたリーバイスジーンズ501に魅了され、大阪府立清水谷高等学校で「勉強や部活より古着店巡りの日々」を過ごしたこと。級友から「基本的にデニムをはいている人」と言われ、買い物をアドバイスするようになり、結果、近畿大学を中退して、職業としてデニム業界を選んだ[3]。飲食店や広告会社を経て、客として通っていた大阪梅田の古着店「Lapine(ラ・ピーヌ)」(1971年創業)に勤める。

1991年平成3年)ラ・ピーヌ店長の山根英彦エヴィスジーンズ立ち上げに参画。翌1992年「普通にはけるジーンズを作りたい」とエヴィスから独立し、「フルカウント」ブランドを設立した[1]

フルカウントのジーンズは、素材に高級なジンバブエ産の綿花を100%使用。繊維を傷つけぬよう手摘みされており、軽く細長く丈夫な糸となる。色も白く自然な色で染まるため、糸にダメージを与える化学薬品の前処理は不要。結果、履き心地の良さと耐久性、肌へのなじみやすさと、色落ちの良さを両立させることに成功した。生地に織り上げる織機も、あえて現在は製造されていない半世紀以上前の織機。辻田が織物会社を説得し、旧式の織機に戻してもらい生産している。こだわりぶりについて、朝日新聞は「そこまでやるかの水準」と表現している[2]

フルカウント設立直後、1940年代から1950年代のアメリカ製ジーンズが「ビンテージ」として日本で人気となり、その風合いを再現した「レプリカ」も大ブームに。フルカウントは、その先駆けとして脚光を浴びる[1]

1998年(平成11年)には、初の海外展示会を、靴デザイナーのミハラヤスヒロらと共同でフランスパリ市で開催。以後、ヨーロッパでもフルカウントの知名度が急上昇。爆発的に売れて年商20億円に成長も「勘違い」し規模を急拡大。結果、在庫と借金を抱えて、2008年ごろ倒産寸前に。辻田自身も腎臓がんとなり、「ほんま、どん底でした」[3]

手術後の2010年、中国上海市で開催のデニムイベントに出席。この後に会社の業績が好転した。同業のウエアハウスエヴィスジーンズステュディオ・ダ・ルチザンドゥニーム(DENIME)と5ブランドを併せて、海外ファッション業界から「OSAKA FIVE」と呼ばれている。

2022年9月にはブランド創設30周年を記念したイベント(FULLCOUNT 30th Anniversary Party)を開催。

店舗

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取扱店は国内112店舗、海外20ヶ国65店舗、そのほか東京都渋谷区の直営店「FULLCOUNT TOKYO SHOP」、大阪市中央区のショールーミングストアと、オンラインショップがある。

脚注

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  1. ^ a b c 産経新聞2008年6月24日夕刊「関西から世界ブランド フルカウント 糸からこだわるジーンズ」
  2. ^ a b 朝日新聞2018年1月27日朝刊「デニムメーカー「フルカウント」社長・辻田幹晴さん 「そこまでやるか」の水準へ」
  3. ^ a b 朝日新聞2018年1月27日朝刊「業績悪化でも品質だけは下げなかった」 辻田幹晴さん デニムメーカー「フルカウント」社長」

関連項目

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外部リンク

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