足利スクランブルシティスタジオ
足利スクランブルシティスタジオは、2019年6月に栃木県足利市の足利競馬場跡地に作られた、「渋谷スクランブル交差点」を忠実に再現した映画撮影用のオープンセット施設。
概要
[編集]2019年6月、栃木県足利市に所在する足利競馬場跡地(北緯36度20分18.3秒 東経139度25分32.3秒 / 北緯36.338417度 東経139.425639度)の1.5ヘクタールの土地に、渋谷スクランブル交差点の一帯を忠実に再現した「映画撮影用のオープンセット」を建設することが足利市から発表された[1][2]。
このオープンセット施設は、日本映画『サイレント・トーキョー』、中国映画『唐人街探偵 東京MISSION』、Netflixドラマ『今際の国のアリス』の3作品の撮影をするために建設され、2019年9月に完成。9月19日にマスメディア関係者に公開され、21日からは第1弾として『唐人街探偵 東京MISSION』の撮影に用いられた[3]。
当初は、3作品の撮影が終了する2019年内の解体を予定していたが、映画やCMなど、他の団体からも本セット利用を希望する声が多かったことから、足利市が土地や建物を東京の映像美術会社に貸し出す形で存続させることが決まった[4][5]。名称は「足利スクランブルシティスタジオ」となり、2020年6月30日から貸出が開始された。開設時点で、使用の問い合わせが約20件寄せられているという[5]。
なお、実際に再現されているのは道路・横断歩道・地下街への入口・交番・渋谷駅ハチ公口改札など一部のみで、交差点を取り囲む建物部分はグリーンバックとなっている[6]。従って、撮影後にクロマキー合成を行う前提の施設である。
メリット
[編集]このオープンセットにより、下記のようなメリットが得られる。
- 周囲の交通状況・野次馬・撮影時間・天候などに左右されず、撮影に集中することができる。
- 無人の渋谷駅前を実現したり、大事故・爆発・銃撃戦などといったアクション作品にも対応できる。
- 3DCGによる渋谷の街並みを併用することで、より高度でリアルなデジタル合成を実現できる。
作品事例
[編集]映画
[編集]- 2020年 『サイレント・トーキョー』 - 渋谷駅前での大爆発事件。
- 2021年 『唐人街探偵 東京MISSION』- 大量のお札をバラまくシーン。
- 2022年 『映画 ホリック xxxHOLiC』
- 2023年 『映画 刀剣乱舞-黎明-』
ドラマ
[編集]CM
[編集]- 2022年 『リゼクリニック×ミスキャンパス』TVCM 「スクランブル交差点編」
- 2023年 『Triumph Motorcycles Japan』「New Street Triple 765」
- 2023年 『ポカリスエット』「青が舞う」篇
- 2023年 『ネスレ』 「キットカット史上最高」篇
ミュージックビデオ
[編集]- 2021年 『Wilderness world』 乃木坂46
- 2022年 『【踊ってみた】三原色』 YOASOBI
- 2022年 『damn』藤井風
- 2023年 『鯨の子』 Tele
- 2023年 『“Make It Out Alive”』ONE OK ROCK × Monster Hunter Now
- 2023年 『シブヤ 午後6時』 ICEx
PV
[編集]- 2021年 『sacai .Inc』 - 無人のスクランブル交差点にヘリで着陸。
- 2022年 『横浜タイヤ』
- 2022年 『Digital Reality Location』 - 当施設のプロモーション映像。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “スクランブル交差点の映画撮影セット 栃木・足利に建設”. 産経新聞 (2019年6月28日). 2019年7月1日閲覧。
- ^ “映画史上初、渋谷駅前のスクランブル交差点での大爆破シーンはどう実現したのか?”. ENCOUNT (2020年12月3日). 2020年12月7日閲覧。
- ^ “足利に「渋谷スクランブル交差点」 報道関係者に公開 21日から撮影開始【動画】”. 下野新聞 2019年9月20日閲覧。
- ^ “足利市に所有権移譲、4月以降も存続 渋谷スクランブル交差点のオープンセット”. 下野新聞 (2020年4月1日). 2020年12月7日閲覧。
- ^ a b “足利の「渋谷スクランブル交差点」オープンセット、撮影用スタジオに”. 足利経済新聞 (2020年7月28日). 2020年12月7日閲覧。
- ^ 撮影施設配置図
外部リンク
[編集]この記事はカテゴライズされていないか、不十分です。 |