赤野四羽
赤野 四羽(あかの よつば、1977年7月23日[1] ‐)は、日本の俳人[2]。2016年時点では三重県在住[1]。
経歴
[編集]2011年、東日本大震災および福島第一原子力発電所事故をきっかけに俳句作品製作を開始する[1]。
2016年、第34回現代俳句新人賞受賞[1]。
2022年度には現代俳句協会機関紙『現代俳句』にて現代俳句時評を担当した[3]。
2023年、イタリアでディエゴ・マルティーナ(詩人、作家、翻訳者)によるイタリア語訳と原文(日本語)が併記された『CHIODI BATTUTI(打たれた釘、日伊併記版)』が刊行され、主要紙の『コリエーレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)』で高い評価を受けた(15点中13点)ほか[4]、バチカンのイタリア司教会議とつながりの深いL‘Avvenire紙でも大きく紹介された[5]。
兜太現代俳句新人賞選考委員を務める(2021-2023)[6]。
作風
[編集]作家、俳人の武良竜彦は『指し示すアブシュールド ――赤野四羽句集『夜蟻』をめぐって』において、『表現方法も新しく、表現内容も、確かに「東日本大震災」後の「今」の表現の不可能性というものに体当たりで挑んでいる』と述べている[7]。
また俳人の竹岡一郎は『【句集評】鶫または増殖する鏡像 赤野四羽句集「ホフリ」を読む』において、『「言語は事象の、運命の本質には決して辿り着けない。」けれども、この句を一つの宣言と捉えても良いのではないでしょうか。白と黄に明るく渦巻く無数の魂、成立を目指す独自の言語、独自の死、独自の屠りの上に成り立つ独自の生。』と述べている[8]。
2024年にイタリアで開催された文芸イベントBig Japan, Made in Japanでは、「同世代で最もカリスマ的な俳人の一人。世界の美しさと複雑さをわずかな言葉で表現する能力が高く評価されている(”Akano Yotsuba è uno dei più carismatici poeti haiku della sua generazione. Vincitore del Premio Nuove Voci dello Haiku Moderno, Yotsuba è apprezzato per la sua capacità di catturare la bellezza e la complessità del mondo in poche parole.”)」と述べられている[9]。
著書
[編集]句集
[編集]- 『世界を俳に』マルコボ・コム、2015年
- 『夜蟻』邑書林、2018年
- 『ホフリ』RANGAI文庫、2021年
- 『CHIODI BATTUTI(打たれた釘、日伊併記版)』(I Quaderni del Bardo Edizioni、2023)
共著
[編集]- 『小川双々子の100句』黎明書房、2023年
賞歴
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f 平成28年度 第34回現代俳句新人賞 赤野四羽(あかの・よつば) - 現代俳句協会
- ^ a b 文化関係受賞者一覧 - 三重県(三重県文化賞)2023年11月24日閲覧。
- ^ 『現代俳句』2022年5月号 - eBooks
- ^ L’attualità dell’Ucraina, gli haiku (e un inedito): ecco la newsletter de «la Lettura»(イタリア語)
- ^ Vaticano-Tokyo uniti da un paravento (PDF) (イタリア語)
- ^ 兜太現代俳句新人賞 - 現代俳句協会(2023年11月24日閲覧)
- ^ 指し示すアブシュールド ――赤野四羽句集『夜蟻』をめぐって
- ^ 【句集評】鶫または増殖する鏡像 赤野四羽句集「ホフリ」を読む
- ^ Big Japan, Made in Japan(イタリア語)
- ^ 第17回三重県文化賞受賞者表彰式及び功績披露を行います - 三重県(2018年5月24日)2023年11月24日閲覧。
外部リンク
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