資さんうどん
資さん本社・本店 | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒800-0255 福岡県北九州市小倉南区上葛原2-18-50 北緯33度50分14.6秒 東経130度54分35.4秒 / 北緯33.837389度 東経130.909833度座標: 北緯33度50分14.6秒 東経130度54分35.4秒 / 北緯33.837389度 東経130.909833度 |
設立 | 2018年2月28日(ナインヌードル株式会社)※創業は1976年1月 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 6010001190032 |
事業内容 | うどん・和食チェーンレストランの運営[1] |
代表者 | 佐藤崇史(代表取締役社長) |
資本金 | 5,000万円 |
売上高 | 152億4,700万円(2024年8月期見込み)[1] |
営業利益 | 3億6,000万円(2024年8月期見込み)[1] |
経常利益 | 3億8,400万円(2024年8月期見込み)[1] |
純利益 | 9,300万円(2024年8月期見込み)[1] |
純資産 | 24億9,500万円(2024年8月期見込み)[1] |
総資産 | 108億8,200万円(2024年8月期見込み)[1] |
従業員数 | 約2,500人(2020年3月現在) |
主要株主 | すかいらーくホールディングス 100% |
外部リンク | https://www.sukesanudon.com/ |
資さんうどん(すけさんうどん)は、福岡県北九州市小倉南区に本社を置く株式会社資さん(すけさん)が運営する日本のうどんチェーン店。
歴史
[編集]創業
[編集]1976年(昭和51年)1月、33歳の大西章資(しょうじ)が知人から北九州市戸畑区土取町のうどん店を譲り受ける形で「うどん・そば 資さん一枝店」を開店させた[2][3]。1980年(昭和55年)12月10日、有限会社さぬきや食品として法人化した[2]。
1986年(昭和61年)、小倉の屋台で愛されていたぼたもちに工夫を加えたうえで資さんのメニューに加えた。現在は全店舗及びキッチンカー等でも提供される定番メニューとなっている[4]。
2015年(平成27年)7月7日に創業者の大西が死去した[5]。かつては全店で24時間営業を行なっていたが、2016年(平成28年)3月には一部店舗で深夜営業を終了した[6]。
投資ファンド傘下で店舗拡大
[編集]大西が自身の体調不良を理由に社長を退任する際、後継者となれる人物がいなかったことから、福岡銀行系の投資ファンド・福岡キャピタルパートナーズが株式を取得。その後、2018年(平成30年)3月30日付で投資ファンドのユニゾン・キャピタルが福岡キャピトルパートナーズから全株式を取得した[7]。同年8月1日には、ユニゾンの設立したナインヌードル株式会社(東京都千代田区)を存続会社として株式会社資さんを吸収合併し、同日中に株式会社資さんへ商号変更、本社を北九州市小倉南区へ移転している。
ユニゾンは代表取締役社長にファーストリテイリング出身の佐藤崇史を、最高執行責任者 (COO) にゼンショーホールディングスなど飲食業界での経験を持つ大井裕之を招聘。佐藤や大井は店舗網の全国展開を画策し、当初はメニューのマニュアル化を検討していたが、出汁へのこだわりや、あんこの仕上げに見られる職人技に感銘して完全なマニュアル化を断念、大西の築き上げた「資さんこだわりの味」を広めるべく模索するようになる。久々の新規出店にあたってはトラブルも続出したが、当初は規模拡大に懐疑的だったベテラン従業員の助けなどもあって、店舗網の拡大に成功する[8]。
すかいらーく傘下
[編集]2024年(令和6年)9月6日、ファミリーレストランなどを展開するすかいらーくホールディングスがユニゾン・キャピタルが出資する投資事業有限責任組合(3組合)から株式会社資さんの全株式を取得し、同年10月を目処に完全子会社化することを公表した[1]。買収額は約240億円で、すかいらーくグループ入り後も屋号やメニューなどは変えずにそのまま維持するとしている[9]。
店舗展開
[編集]創業当初は北九州市内を中心にドミナント展開していた。1994年に初の北九州市外の店舗である苅田店(京都郡苅田町)、2009年に初の福岡県外店舗である綾羅木店(山口県下関市)を出店、北九州市に近接するエリアにも店舗網を拡大した。ただし北九州市若松区には2024年現在も店舗は存在しない。
ユニゾン・キャピタル傘下となって以降はさらなる広域展開を計画[10][7]、ショッピングモールへの出店(2019年2月、イオンモール八幡東店)[11]や佐賀県への進出(2019年7月、佐賀市・佐賀開成店)[12]、宮崎県への進出(2021年10月、都城市・都城川東店)[13]をはじめ、2023年1月末現在では福岡県のほぼ全域に展開するほか、山口県(下関市・宇部市)、佐賀県(佐賀市・鳥栖市・唐津市)、熊本県(熊本市・菊池郡菊陽町)、大分県(大分市・中津市・別府市)、宮崎県(都城市・日向市・宮崎市)、鹿児島県(霧島市)に60店舗超を展開している。
2023年8月11日、岡山県岡山市北区に同県内初出店となる岡山大元店を開店[14]。
同年11月20日、大阪市鶴見区のフレスポ鶴見内に、関西初出店となる今福鶴見店を開業[15]。さらに2024年には兵庫県尼崎市に2店舗を開店。
同年12月19日、長崎県1号店となる長崎平間店を開店することにより、九州全県への進出を達成[16]。
2024年7月、同年冬に首都圏に進出することを発表[17]。関東(千葉)1号店を同年冬に千葉県八千代市、東京1号店を2025年初頭に東京都墨田区両国にそれぞれ出店する予定としている[18][19]。それに先駆けて、同年7月13日から同月15日まで、東京都千代田区内神田に期間限定の店舗を出店した[20]。
2024年秋のすかいらーくグループ入り後は、同グループの既存店舗の業態転換等により店舗網を全国展開する方針であることが示されている[1]。
メニューの特徴
[編集]- 自社の工場で食材を製造している。製造工場での直売については一度中止されていたが、2021年11月に本社に近い空港通店(北九州市小倉南区朽網)敷地内に製麺直売所「苅田北九州空港IC店」をオープンしている[21]。
- 24時間営業店舗では、午前5時から午前10時までに限り朝定食を提供している。
- 麺類は、うどん・そば・細めん(「さいめん」、ひやむぎと同じ太さ1.6mmの小麦粉の麺)から選べるようになっている。また、麺類のほか丼物、カレー、おにぎり、ご飯類等、季節限定のものを合わせ100種以上のメニューを展開。
- サイドメニューのおでんは、季節を問わず供されている。ぼたもち(おはぎ)は各店舗で手作りされており、1個あたり国産もち米50グラム、北海道産小豆を使ったつぶ餡80グラムの計130グラムで、販売数は多い時で全店舗計1日1万個に達するなど全メニューで最も多い。
- 天かすやとろろ昆布が入れ放題。漬物(きざみつぼ漬け)も取り放題[注釈 1]。
- 店舗によってセットメニューなどが存在したり、逆に提供されていないメニューが存在するなど細部が異なる。
- 山口油屋福太郎とのコラボにより、2021年7月21日より、同社の定番土産商品『めんべい』とのコラボ商品『資さんめんべい 肉ごぼ天うどん味』が発売され[23]、その後同年10月25日からは第2弾として『資さんめんべい ぼた餅味』が発売されている[24]。
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鶏天とじ丼とミニうどんのセット
運営店舗
[編集]- 現在運営中の店舗
- 資さんうどん
- かつて運営していた店舗
エピソード
[編集]- 店舗名の由来は創業者の大西章資から一文字を取り、かつて病院で看護師から名前を「大西あきすけさん」と読み間違えられたのを気に入った大西が、親しみやすい屋号として「資(すけ)さんうどん」と命名した。
- 創業地の北九州とその他の地域では使用されている器が異なり、北九州の店舗では小石原焼の器を使用しているがその他の店舗では有田焼の器を利用している[27][28]。
- 2023年10月25・26日に北九州市戸畑区の旧安川邸で開催された将棋・第36期竜王戦七番勝負第3局において、同店の「肉ごぼ天うどん」が、両棋士が昼食として選ぶ「北九州の勝負めし」の一つに選ばれ、藤井聡太八冠が26日の昼食に肉ごぼ天うどんと、味巻きずしにジャンボいなり、かしわ(鶏肉)おにぎりのセットを注文した[29]。
- 北九州の店舗が映画『風が通り抜ける道』(2023年、田中壱征監督)のロケ地として使われた[30]。
脚注
[編集]注記
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i 『株式会社資さんの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ』(プレスリリース)すかいらーくホールディングス、2024年9月6日 。2024年9月6日閲覧。
- ^ a b “資さんうどんの歴史”. 株式会社資さん. 2021年11月17日閲覧。
- ^ “「資さんうどん」への愛は全国区 こだわりのだし、亡き創業者の思い”. 西日本新聞. (2018年4月14日) 2021年11月17日閲覧。
- ^ 2022年10月現在のメニュー表紹介文より
- ^ “大西章資氏が死去 「資さんうどん」創業者”. qBiz 西日本新聞経済電子版. (2015年7月8日). オリジナルの2018年4月10日時点におけるアーカイブ。 2021年11月17日閲覧。
- ^ 『一部店舗の営業時間変更について』(プレスリリース)株式会社資さん、2016年2月8日 。2018年4月10日閲覧。
- ^ a b “「資さんうどん」全国展開へ 投資ファンドが買収”. 西日本新聞. (2018年4月10日) 2022年2月6日閲覧。
- ^ “「資さんブランドを甘く見ていた」資さんうどん東京進出で“外様”COOが語る「北九州から全国展開」の展望 波乱の新規出店を助けたベテラン従業員たちの心意気”. マネーポスト (2024年7月13日). 2024年10月15日閲覧。
- ^ “「資さんうどん」をすかいらーくHDが240億円買収、出店拡大支援へ「屋号やメニューに変更の予定ない」”. 読売新聞 (2024年9月7日). 2024年9月7日閲覧。
- ^ 『株式会社資さんの株式取得に関するお知らせ』(プレスリリース)ユニゾン・キャピタル、2018年3月30日 。2018年4月10日閲覧。
- ^ “北九州のソウルフード「資さんうどん」が商業施設初出店!お彼岸の3/18(月)、イオンモール八幡東内にNEW OPEN!”. PR TIMES (2019年2月21日). 2019年12月17日閲覧。
- ^ “開店前から行列「資さんうどん」佐賀市にオープン 北九州のソウルフードが佐賀に進出”. 佐賀新聞 (2019年7月4日). 2019年8月6日閲覧。
- ^ “10/26~28の3日間、資さんうどん都城川東店プレオープン実施!”. 2021年10月29日閲覧。
- ^ sukesan1976の2023年8月11日10時13分のツイート- X(旧Twitter)
- ^ takafumi_1974の2023年10月12日10時28分のツイート- X(旧Twitter)
- ^ 『北九州のソウルフード「資さんうどん」が満を持して長崎進出!「資さんうどん」66店舗目、記念すべき九州全県制覇の達成店舗となる「資さんうどん長崎平間店」を12/19(火)午前10時グランドオープン!』(プレスリリース)資さん(PR TIMES)、2023年12月13日 。2023年12月19日閲覧。
- ^ 平川昌範 (2024年7月13日). “「資さんうどん」初の関東進出へ 今冬にも 北九州のソウルフード”. 毎日新聞. 2024年7月14日閲覧。
- ^ 奥原慎平 (2024年8月2日). “北九州のソウルフード「資さんうどん」、東京1号店は両国に 「なじめるか、少し不安」”. 産経新聞. 2024年8月2日閲覧。
- ^ 株式会社資さん (2024年9月13日). “北九州のソウルフード「資さんうどん」が遂に関東進出。2024年冬、関東1号店を千葉県八千代市に、2025年初頭に東京1号店を両国に出店!関東にお住まいの皆さま「資さんうどん」をよろしくお願い致します。”. PR TIMES. 2024年9月13日閲覧。
- ^ “「資さんうどん」トレンドに 北九州ソウルフード東京限定出店も「300人待ち」「並びエグい」”. 日刊スポーツ (2024年7月13日). 2024年7月14日閲覧。
- ^ “11/12(金)11時~資さんうどん製麺直売所 苅田北九州空港IC店 オープン!”. 2021年11月17日閲覧。
- ^ “SNSで拡散された「資さんうどん」での迷惑行為についての対応・対策”. 2023年5月19日閲覧。
- ^ 『資さんうどん×福太郎 「資さんめんべい 肉ごぼ天うどん味」数量限定で新発売!』(プレスリリース)山口油屋福太郎、2021年7月21日 。2022年2月11日閲覧。
- ^ 『資(すけ)さんうどん名物「ぼた餅」×福太郎の看板商品「めんべい」 『資さんめんべい ぼた餅味』新発売!』(プレスリリース)山口油屋福太郎、2021年7月21日 。2022年2月11日閲覧。
- ^ “ちゃんぽん響が全店閉店~2月末で”. NET IB ニュース. データマックス (2019年2月14日). 2020年9月17日閲覧。
- ^ 資さんうどんメニュー表1ページ沿革
- ^ 佐藤 崇史|資さんうどん(すけさんうどん) 代表取締役社長|Takafumi Sato [@Takafumi_1974] (2021年10月28日). "器の色は、北九州の店舗では小石原焼を、福岡等のその他地域の店舗は有田焼を使っているため、店舗によって異なります。". X(旧Twitter)より2021年10月29日閲覧。
- ^ 資さんうどん【公式】◥█̆̈◤∥ [@sukesan1976] (2019年5月22日). "【資さんうどん豆知識】資さんうどんで使われている丼には小石原焼と有田焼、2種類あるのをご存知ですか❓". X(旧Twitter)より2021年10月29日閲覧。
- ^ "竜王戦第3局のラスト勝負めしは藤井竜王は資さんうどんの「肉ごぼ天うどん」、伊藤七段は「うな重」". スポーツ報知. 報知新聞社. 26 October 2023. 2023年10月26日閲覧。
- ^ “福岡”. 映画「風が通り抜ける道」公式サイト. 2024年10月15日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
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