語源学
言語学 |
---|
基礎分野 |
言語の変化と変異 |
理論 |
応用分野 |
関連項目 |
語源学(ごげんがく、羅: etymologia、英: etymology)とは、ある語について、何に由来するのか、あるいはいつ借用されたのか、意味や形がどのように変化したのかを探る学問である。言語学の中では主要な分野ではなく、また一つ一つの語の由来を探ることは学問的に重視されていないが、その成果は言語の系統を調べる比較言語学で利用される。
概要
[編集]語の由来を語源または語原(ごげん)という。語源への興味と関心は語源意識と言われる。
語の意味、発音、表記は時と共にしばしば変わるため、語源がいつも明らかとは限らない。また、言語の起源を考えることにも繋がるため、すべての語源を明らかにすることは難しい。
英語やドイツ語、フランス語などの近代語には、ラテン語、ギリシア語など古典言語に由来する専門用語が多く、語源を知るとその語の意味がよく分かることがある。
ただし、比較言語学の知識が無い場合、語源の説明にはしばしば強引なこじつけがされる。特に日本語や朝鮮語のように同系統の言語が未だに確認されていない言語では、この傾向が著しい。民間語源も同様の現象であり、言語学的な根拠の無い、民間で流布する語源説のことである。
語源の一種、あるいは語源と似たものとして、音象徴・音義説がある。
研究史
[編集]日本語
[編集]古くは、平安時代の『和名類聚抄』などに、語の由来についての説明が見える。江戸時代に至っては、新井白石が『東雅』にて外来語の指摘で見識を示した。国学者の中には、契沖や賀茂真淵のように語源について言及した者もいれば、本居宣長のように「語源を探るよりも、古人の使用法を知るべき」という者もいた。明治時代には、大槻文彦が語源の必要性を説き、『言海』の増補改訂版である『大言海』を作った。
関連項目
[編集]- 民間語源
- 語源辞典
- 語源刑事(日本のテレビ番組)
- 語源的文彩(修辞技法の一種)
- Wanderwort - ドイツ語で「放浪する言葉」の意。交易などによって違う言語でも、似たような語となったもの。例としては:「茶、チャイ、Tea」他にはワイン・小麦・銅・銀・蜂蜜 など。
外部リンク
[編集]- Online Etymology Dictionary
- ようこそ語源探索の世界へ! - ウェイバックマシン(2005年5月28日アーカイブ分)