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試みられた起爆空間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

試みられた起爆空間(こころみられたきばくくうかん)は、都市計画家の林泰義と建築家の富田玲子の夫妻が設計して1966年に建設された個人住宅[1]東京都世田谷区岡本に所在していたが[2]1985年に解体され、現存していない[3]。 単に起爆空間として言及されることもあり[1]、また、立方体に近い構造物の四面の壁に、それぞれ縦横に5個ずつ、一面に25個の丸い窓が合計100個設けられたその形状から、百窓とも称され[3][4]百目とされることもある[5]。居住者のイニシャルから、M氏邸とも呼ばれた[6]

立方体状の構造物の内部は三層から成り、一部は吹き抜けになっており、中央には螺旋階段が貫かれていた[6][7]

大衆文化の中で

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近傍に、東宝スタジオや、円谷プロダクション国際放映などの撮影所があったこともあり、この建物は多くの映画やテレビ番組のロケ地として使用された[2]

中でも、最も有名とされる例は、1967年に放映された『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」におけるスペル星人のアジトとしての使用である[2]

九重佑三子主演の第1期『コメットさん』(1967年 - 1968年)のロケにも使用され、『チビラくん』(1970年 - 1971年)では、主人公の怪獣チビラくん一家(ハッタル家)の家とされた。

映画では、『社長繁盛記』(1968年)などでロケ地として使用された[8]

脚注

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  1. ^ a b 竹内孝治 (2019年7月23日). “居住の夢 第19話 「林・富田邸/ハイムM1」 工業化住宅の住みこなし”. 月刊誌建築ジャーナル. 2024年7月23日閲覧。 - 初出は、『建築ジャーナル』2019年7月号
  2. ^ a b c 原田高夕己 (2008年4月14日). “百窓”. 漫画のヨタ話. 原田高夕己. 2024年7月23日閲覧。
  3. ^ a b 編集部 (2022年4月13日). “黒川紀章の「中銀カプセルタワービル」惜しくも解体へ… それを見守る最前線アジトに潜入!? 愛すべきメタボリズム名建築の魅力!(2/2)”. 昭和40年男. Heritage Inc.. 2024年7月23日閲覧。
  4. ^ 竹内孝治 (2019年8月25日). “ドラマ『泣いてたまるか』第25話「お家が欲しいの」をみる|〈住宅双六〉を生きる家族の物語”. 竹内孝治|マイホームの文化史. 2024年7月23日閲覧。
  5. ^ 1007 (2022年12月6日). “住んでみたい家 #2 百窓”. 1007. 2024年7月23日閲覧。
  6. ^ a b 林泰義「起爆空間の論理 試みられた起爆空間 M氏邸」『建築文化』第22巻第244号。  - 建築文化 1967年2月号”. 日本の古本屋. 東京都古書籍商業協同組合. 2024年7月23日閲覧。
  7. ^ 『太陽』平凡社、1967年8月号にも断面図と一階平面図が掲載されている。
  8. ^ 社長繁盛記”. 荻窪東宝. 2024年7月23日閲覧。

外部リンク

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