裸玉
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裸玉(はだかぎょく、らぎょく)は、詰将棋の分類のひとつで、盤面に玉将1枚だけが配置された状態のものの総称である。
転じて、指し将棋では、次の意味を持つ。
- 終盤戦で相手の攻めにより囲いが完全に消滅し、玉将のみが盤面に残った状態。
- 駒落ちの極端な例で、上手が玉以外の全ての駒を落とすもの(19枚落ち)。
歴史
[編集]盤面が玉将1枚だけになる問題は、1707年に出版された『将棋綱目』に収録されている小原大介の「飛角作物」が最初の作品である。この作品は初形で飛車角4枚が配置された飛角図式であり、4手目に盤上が玉だけとなる。この4手目の状態を初期局面とすれば、ここから改めて裸玉の詰将棋が始まることになる。ただし、この作品は最後に持ち駒が残るので完全な作品とはみなされていない。
裸玉の第1号は、1755年(宝暦5年)に伊藤看寿が『将棋図巧』で発表したもの(右図、31手詰め。但し、2手目から10手目まで二通りの手順が存在する。)である。
その後裸玉はほとんど作られず、不完全作を含めても初形裸玉は1877年(河村古仙『将棋貫珠』1番)まで発表されていない。この作品より前に途中図で玉1枚になる作品が1問存在する(作者不明『将棋風流図式』12番)が、この問題は裸玉として不完全なだけでなく初手から違う詰手順が存在する不完全作である(2通りの詰手順それぞれに裸玉の局面があるが、いずれも持ち駒が余る手順がある)。
完全な(不詰、余詰などがない)裸玉の第2号局は、岡田秋葭によって1942年(昭和17年)に『将棋月報』に発表された。
現在は詰将棋の専門化とコンピュータの使用で、裸玉の詰将棋が体系的に解析され、多数の作品が発表されている。なかでも、2004年(平成16年)に発表された『驚愕の曠野』(作者:岡村孝雄)は、玉将が指し将棋の初期位置である△5一にある作品であり、もっとも美しい裸玉という評価を受けた。同作品の発表当時の図(玉将が△4二にあった)は2004年度の看寿賞特別賞に選ばれている。
△持駒 残り駒全部
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△持駒 残り駒全部
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△持駒 残り駒全部
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