虎角
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虎角(こかく、1539年(天文8年) - 1593年3月6日(文禄2年2月4日))は、戦国時代末期に活躍した浄土宗の僧侶。字は雲潮。号は穏蓮社安誉。
生涯
[編集]甲斐国(現在の甲府市)に生まれる。俗姓は武田氏の家臣飯田氏で、三歳の時に上総国(現在の木更津市中島)に移住した。天文末期(1532年~1554年)に道誉貞把が生実(現在の千葉市)の方面に来て講席を開いたとき、師に従って13歳で出家。禅・儒に通ずるとともに、神学・道歌までも奥義をきわめた。師の貞把が芝増上寺に移ると、虎角は留守を守って大厳寺の経営に尽くし、諸堂の建立に功をなした。1563年(永禄6年)正月に貞把より宗脈をうけ、翌年8月菩薩戒をうけた。天正(1573年-1591年)の初め頃、大巌寺第2世を継ぎ大いに宗風を宣揚し、学徒の養成に努めた。一方徳川家康の信任も厚く、書簡の往復もあり、家康より朱印状を受け、大巌寺の地位を不動のものとした。