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藤田正勝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

藤田 正勝(ふじた まさかつ、1949年 - )は、日本哲学者西洋哲学思想史研究者。京都大学名誉教授。日本哲学史フォーラム代表、日本シェリング協会会長、西田哲学会理事などを務める。

ヘーゲルやシェリングを中心としたドイツ哲学思想史研究に、西田幾多郎京都学派を軸とした日本哲学史研究を行っている。西田幾多郎全集(第3期)編集委員でもあった。

経歴

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三重県出身。1972年京都大学文学部哲学科卒業、1978年、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。1982年、西ドイツボーフム大学大学院博士課程修了、博士学位を取得[1]

1983年に名城大学講師、次いで1988年京都工芸繊維大学助教授に就任。1991年、京都大学文学部助教授を経て、1996年に京都大学文学研究科教授。2000年「経験・言葉・表現:日本哲学史研究の試み」で京都大学より博士(文学)の学位を受けた[2]。2015年定年退職。定年退職後、2018年まで京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授。

受賞歴

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著書

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  • 『若きヘーゲル創文社、1986年
  • 『現代思想としての西田幾多郎講談社選書メチエ、1998年
  • 『西田幾多郎 生きることと哲学』岩波新書、2007年
  • 『西田幾多郎の思索世界 純粋経験から世界認識へ』岩波書店、2011年
  • 『哲学のヒント』岩波新書、2013年
  • 清沢満之が歩んだ道 その学問と信仰』法藏館、2015年
  • 九鬼周造 理知と情熱のはざまに立つ〈ことば〉の哲学』講談社選書メチエ、2016年
  • 『日本文化をよむ 5つのキーワード』岩波新書、2017年
  • 『日本哲学史』昭和堂、2018年
  • 『人間・西田幾多郎 未完の哲学』岩波書店、2020年10月
  • 『はじめての哲学』岩波ジュニア新書、2021年
  • 『西田幾多郎『善の研究』を読む』ちくま新書、2022年8月
  • 『日本哲学入門』講談社現代新書、2024年1月

編著ほか

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  • 『日本近代思想を学ぶ人のために』世界思想社、1997年
  • 『知の座標軸 日本における哲学の形成とその可能性』〈シリーズ近代日本の知〉晃洋書房、2000年
  • 『京都学派の哲学』昭和堂、2001年
  • 『理解しやすい倫理 シグマベスト』文英堂、2003年、新版2015年、2023年ほか(教科書)
  • 『『善の研究』の百年 世界へ/世界から』京都大学学術出版会、2011年
  • 『思想間の対話 東アジアにおける哲学の受容と展開』 法政大学出版局、2015年
以下は共編著
  • 『シェリングとヘーゲル』高山守共編 晃洋書房、1995年
  • 『欲望・身体・生命』松丸壽雄共編、昭和堂、1998年
  • 『新しい教養のすすめ宗教学』細谷昌志共編、昭和堂、1999年
  • 『転換期としての日本近代』〈叢書転換期のフィロソフィー〉茅野良男共編、ミネルヴァ書房、1999年
  • 清沢満之――その人と思想』安冨信哉共編、法蔵館、2002年
  • 九鬼周造の世界』坂部恵鷲田清一共編著、ミネルヴァ書房、2002年
  • 『東アジアと哲学』卞崇道・高坂史朗共編、ナカニシヤ出版、2003年
  • 『世界のなかの日本の哲学』ブレット・デービス共編、昭和堂、2005年
  • 田辺元哲学選』全5冊、岩波文庫、2010年 編・解説
  • 『総合生存学 グローバル・リーダーのために』京都大学学術出版会、2015年。川井秀一・池田裕一共編
  • 『シェリング著作集 4b 歴史の哲学』山口和子共編、文屋秋栄、2018年
  • 『再考三木清 現代への問いとして』昭和堂、2019年。田中久文・室井美千博編
  • 『西田幾多郎書簡集』岩波文庫、2020年 編・解説

翻訳

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  • W.イェシュケ編『論争の哲学史 カントからヘーゲルへ』高山守共監訳、理想社、2001年
  • 清沢満之『宗教哲学骸骨 現代語訳』法藏館、2002年
  • 九鬼周造『「いき」の構造』全注釈、講談社学術文庫、2003年
  • 清沢満之『他力門哲学骸骨 現代語訳』法藏館、2003年
  • 清沢満之『精神主義 現代語訳』法藏館、2004年
  • 清沢満之『わが信念 現代語訳』法藏館、2005年
  • 清沢満之『在床懺悔録 現代語訳』法藏館、2007年
  • 『シェリング著作集 4a 自由の哲学』薗田坦・岡村康夫 分担訳、燈影舎、2011年/文屋秋栄、2018年
  • シェリング『学問論』西川富雄共訳、岩波文庫、2022年

脚注

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  1. ^ Masakatsu Fujita (1985). Philosophie und Religion beim jungen Hegel : unter bes. Berücks. seiner Auseinandersetzung mit Schelling (Thesis). Bohn: Bouvier. ISBN 978-3-416-01794-7
  2. ^ 藤田正勝『経験・言葉・表現 - 日本哲学史研究の試み』(博士(文学)論文)乙第10341号、京都大学、2000年3月23日。doi:10.11501/3167456hdl:2433/180801NAID 500000188334 

外部リンク

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