蒔田 (四日市市)

蒔田（まいた）は、江戸時代に桑名藩領の東富田村・西富田村・富田一色村・天ヶ須賀村・松原村・蒔田村を総称した伊勢国朝明郡の6カ村の富田六郷共同体の一部。現在の三重県四日市市域にあたる。東海道沿いの蒔田村が大矢知地区の一部構成地域である。

歴史

• 蒔田村 は まきた又はまいたの名称で御厨神明神社が蒔田2丁目にある。蒔田地内長明寺は中世期に蒔田氏の拠点の蒔田城 (伊勢国)跡とされる。蒔田1丁目の東海道沿いに聖武天皇鏡ヶ池がある。聖武天皇に蒔田村の洗濯をしていた少女が笠を差し出して笠取池の名称がある。蒔田地区は東部は富洲原地区松原地区平町で北部地域に川越町豊田地区及び大矢知地区松寺地区及び川北地区で南部地域の大矢知地区田村寺地域がある。四日市市立富洲原小学校及び四日市市立富洲原中学校の地区外特別編入通学共同学区である。昭和戦後期は西富田・蒔田地区の児童は三岐鉄道の旧三岐朝明駅（三岐朝明信号場）より大矢知駅までの1区間を利用して登下校していた時期があった。私立小学校暁学園暁小学校が立地する。1560年（永禄3年）の『保内商人申状案』に見える地名である。村高は341石。浄土真宗本願寺派朝明山長明寺があり、その北に隣接して蒔田観音寺と神明寺がある。観音寺は竜王山宝性寺の名称がある。1889年（明治22年）の戸数は64軒、人口311人。江戸末期から地内に大矢知素麺を製造する農家が多い。菜種・油菜の栽培も多くて、採油業も行われた。繊維産業・食品加工業・孵卵産業が昭和時代に発展した。蒔田村は蒔田1丁目～蒔田4丁目・川北1丁目となる。四日市市大矢知地区に 蒔田第一自治会集会所があり 公共施設として使用されている。三重県四日市市大矢知町から1.4㎞の距離にある集会所である。龍王山宝性寺 が蒔田２丁目 に立地している。 朝明山 長明寺 浄土真宗の寺院が 蒔田２丁目にある。
• 伊勢平氏の平家資（富田進士三郎家資）が蒔田館築城して蒔田地域が三日平氏の乱の古戦場になる。後白河法皇領地の蒔田の支配大名に蒔田城主守護代の蒔田宗勝統治した蒔田城主は春日部一族郎党の弟の春日部家春であった。

参考文献

• 『三重県神社誌』
• 『角川日本地名大辞典』24巻三重県
• 『地方発達史とこの人物三重県』
• 『四日市市史』（第18巻・通史編・近代）