菊ごぼう
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菊ごぼう(菊牛蒡、きくごぼう)は、主に岐阜県恵那地方(恵那市・中津川市)などで栽培されている山菜の1種。他の地域では「山ゴボウ」「アザミゴボウ」ともいう。飛騨・美濃伝統野菜である。
概要
[編集]切り口の模様が菊の花に似ていることから菊ごぼうと呼ばれる[1]。草姿や食味が似通っているためかゴボウの名前がついてはいるが、正確にはキク科アザミ属のモリアザミの根であり、ゴボウ属のゴボウとは同科別属である。
主な産地は岐阜県恵那市と中津川市である[1][2]。1862年(文久2年)、美濃国恵那郡富田村(現在の岐阜県恵那市岩村町富田)で三森山に自生していたものを栽培したのが始まりとされる[2]。本格的な栽培は明治時代以降である[2]。
特徴
[編集]- 6月下旬〜7月上旬に播種。10月下旬〜11月下旬、霜にあたり葉が枯れ上がったところで収穫する。
- 茎は小指〜薬指程度の太さで、長さ30〜40cm。白味を帯びている。
- 赤土土壌で栽培され、独特の風味と香りがあり、柔らかく歯ごたえが良いのが特徴である[1]。食べ方としては、漬物(味噌漬け、醤油漬け等)がある[1]。地元ではすき焼きや鍋物等の具としても使用する[2]。
- 長野県では醤油漬けにされた物が「山ゴボウ」として販売されている。
主な菊ごぼう味噌漬の販売店
[編集]- 水半名物販売店(岐阜県恵那市岩村町)
- マルコ醸造(岐阜県恵那市明智町)
- 双美屋(岐阜県恵那市大井町)
- ヤマツ食品(岐阜県中津川市)
- 仁科吉五郎商店(岐阜県中津川市)