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聴覚脳幹誘発電位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

聴覚脳幹誘発電位(ちょうかくのうかんゆうはつでんい、: brainstem auditory evoked potentials、 BAEP)とは、ヒトでは音刺激後におよそ10ms以内に5~7個の陽性頂点を示す聴覚誘発電位のことで脳幹聴覚路に由来する。聴力障害の有無の判定、脳幹部病巣の部位診断、脳死の判定、手術中のモニタリングなどに利用される[1]

概要

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反応時間により10msec以内の短潜時反応、10msec~50msecの中間潜時反応、50~500msecの長潜時反応に分類される[2]。本人の意志とは無関係に誘発されるものを外因性の誘発電位、本人の判断に従って初めて出現するものを内因性誘発電位という[2]。外因性誘発電位で広く使われているものは聴性脳幹反応である[2]

結果

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聴性脳幹反応

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波形 由来 正常値(平均±SD) 正常上限(平均+3SD)
聴神経 1.70±0.17 2.21
蝸牛神経核  
上オリーブ核(橋) 3.85±0.22 4.51
外側毛体核(橋)
下丘(中脳) 5.77±0.22 6.43
内側膝状体(視床)
聴放線(視床皮質)
Ⅰ-Ⅲ   2.16±0.13 2.55
Ⅲ-Ⅴ   1.92±0.13 2.31
Ⅰ-Ⅴ   4.07±0.18 4.61

脚注

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  1. ^ 医療情報科学研究所『医師国家試験のためのレビューブック・マイナー 第5版』メディックメディア、2012年。ISBN 978-4896324532 
  2. ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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