聖下
聖下(英語: His Holiness/Your Holiness)は、最高宗教指導者を表す敬称である。この敬称は特に、 ローマ教皇、東方諸教会の総主教、 ダライ・ラマ[1]に言及する際に用いられる。
対面して呼びかける際には、"His" を "Your" に変更して、"Your Holiness" とする。
もとはキリスト教の教皇の敬称であったが、キリスト教以外の宗教でも用いられる。
キリスト教
[編集]"His Holiness"(ラテン語: Sua Sanctitas)は公式には ローマ・カトリックの教皇や東方諸教会の総主教に対して用いられ、「聖下」と訳される。正教会においては、 コンスタンティノープル全地総主教は "His All-Holiness" の敬称で呼ばれる("HAH"と略される)。
2013年の2月、 ローマ教皇庁は、教皇ベネディクト16世が退位し名誉教皇となっても "His Holiness" の敬称を受けると発表した。
「殿下」"His/Her Highness" と混同するおそれがなければ、しばしば "HH" ないし "H.H." と略される。
その他の宗教
[編集]英語の敬語 "His Holiness" と、女性形の "Her Holiness" は、慣習的に仏教[2](例えばダライ・ラマ、カルマパ[3]、ブータンのジェ・ケンポ)、神道[4] 、イスラームのアフマディーヤではカリフに、イスラーム教シーア派のイスマイール派のDawoodi Bohra分派ではDa'i Al-Mutlaq, Syednaの事務所で用いられている。仏教では「猊下」と邦訳することもある。
また、ヒンドゥー教の クリシュナ意識国際協会などの一部新興宗教運動でも用いられている。
脚注
[編集]- ^ “ダライ・ラマ誕生日を公開祝賀…習主席に一発食らわした印モディ首相”. 中央日報. (2021年7月8日). オリジナルの2021年7月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ Royal Albert Hall ticket office: His Holiness the Dalai Lama, 19 June 2012 Archived 15 July 2012 at the Wayback Machine.
- ^ “S.Res.614 - A resolution celebrating the World Peace Corps Mission and the World Peace Prize.” (英語). CONGRESS GOV. (December 12, 2012). 2018年4月10日閲覧。
- ^ Asian Tribune: example of reference to "Her Holiness Shinso Ito, the Head Priest of Shinnyo en Temple in Tachikawa, Tokyo", 3 July 2012[リンク切れ]