義民祭
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義民祭(ぎみんさい)は、岡山県総社市新本地域で行われる祭事である。
この祭りで踊られる踊りは、(新本)義民踊り(ぎみんおどり)と呼ばれる。
概要
[編集]1717年(享保2年)から翌1718年(享保3年)にかけて備中国の岡田藩領である下道郡新庄村・本庄村(現在の総社市新本)で起こった新本義民騒動の4人の犠牲者(義民四人衆)の霊を弔い、その功績を称えるために行われる祭りである[1]。
1918年(大正7年)に、当時の吉備郡新本村において「義民四人衆二百年祭」が執り行われた。これを機に、毎年夏に義民祭と村・地域を挙げて盛大に開催されるようになり、恒例行事化した[1]。
義民四人衆を祀る義民社(ぎみんしゃ)の南側にある総社市立新本小学校の校庭で開催される[1]。新本小学校の児童がオペレッタ『義民さま』を演じている[1]。
開催日は、現在は7月(おおむね中旬頃)の土曜日または日曜日の夜である[1]。かつては、義民四人衆が処刑された旧暦6月6日に近いのが理由である。一時期、生活様式の変化やサラリーマン家庭の増加に伴い、開催日が8月の盆過ぎに変更されていたこともある。
また、義民祭の前夜と当日朝に、義民社において社前祭(しゃぜんさい)と呼ばれる儀式が行われる[1]。
義民踊り
[編集]大正時代に、新本義民騒動から200年経過を記念し作られた踊りである[1]。
初代新本村長・小坂逸八の書いた詩を元に、当地出身の画家・稲葉春生らが中心になり作詞・作曲を行った。振り付けは、岡山県三大踊りの松山踊りと白石踊りを参考とした。
義民祭では、この義民踊りがメインイベントとなっている。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 岡山県大百科事典編集委員会『岡山県大百科事典』山陽新聞社
- 巌津政右衛門『岡山地名事典』日本文教出版社
- 総社市郷土学習推進委員会『わたしたちのふるさと「総社」誇りに思う人々』総社市教育委員会(1991年)