コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

羅小黒戦記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
羅小黒戦記
ジャンル ファンタジー
アニメ
原作 MTJJ(木頭)中国語版
監督 MTJJ
アニメーション制作 北京寒木春華動画技術有限会社
配信サイト Bilibili
配信期間 2011 年3月17日 (2011 -03-17) -
漫画:藍渓鎮 羅小黒戦記外伝
原作・原案など 木頭
作画 孫呱
出版社 KADOKAWA
巻数 既刊3巻(2023年2月現在)
ゲーム:罗小黑战记妖灵簿
ゲームジャンル トレーディングカードゲーム
対応機種 iOSAndroid
発売日 2017年7月5日
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

羅小黒戦記』(ロシャオヘイせんき、中国語: 罗小黑战记拼音: Luō xiǎo hēi zhàn jì、英題:The Legend of Hei)は、中国漫画家アニメ作家のMTJJ(木頭)中国語版と彼のアニメスタジオ北京寒木春華動画技術有限会社(寒木春華スタジオ、通称HMCH)が制作したアニメ作品[1]

原点は、2011年3月17日からMTJJが発表を始めたWEBアニメシリーズ[1][2]FLASHアニメで制作した作品を中国の動画共有サイトbilibiliで公開したところ、作中で描かれる黒猫の妖精・羅小黒(ロシャオヘイ)と人間の女の子・小白(シャオバイ)のほのぼのとした日常が次第に評判を呼び、再生回数2.3億回を超える人気アニメに成長を遂げた[2][3]

2015年には外伝漫画が描かれ、主人公である猫のキャラクター、シャオヘイも新浪微博などのSNSサイトのアイコンでキャラクター画像が使用されたりキャラクターグッズが販売されたりするなど、中国アニメを代表する作品に成長した[1][4]

WEBアニメやキャラクターの人気を受けて出資者が現れ、2019年にはMTJJ自身が監督した同題の劇場アニメ映画羅小黒戦記』(別題:『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』)も制作された[4][5]

制作

[編集]

第1話は、MTJJが節約生活を続けながら半年掛けて1人で完成させた[2]。モチーフとなったのはMTJJがかつて拾って世話をしていた黒い野良猫で、制作費は3000元(約4万6千円)[注 1]だった[2]

その後、周りにいたアニメーターの仲間たちとともに作るようになった[6]。制作スタッフはごく少数で、作画が3人ほどでトータルでも10人くらいしかいなかった[6]。映画を作る段階で元々いたスタッフの美術学校の同窓生や後輩たちに声をかけてスタッフを増強し、50人ほどの体制になった[6]

制作会社の寒木春華スタジオは原作者で監督のMTJJ自身が設立した[4]。そのため、スタジオ自体がコンテンツの権利を所有しており、関連グッズなどの収益もスタジオに直接入ってくる[4]

関連作品

[編集]

アニメーション映画

[編集]

2019年にWEBアニメシリーズの本編より4年前のシャオヘイの活躍を描いた前日譚となる映画が公開された[7]

漫画

[編集]

2015年より、木頭原作・孫呱作画による外伝的漫画作品「藍渓鎮(ランケイチン) 羅小黒戦記外伝」が発表されている。全ページフルカラーの日本語版がKADOKAWAから発売されている[8]

映画のさらに過去を描いた外伝的作品で、戦で故郷を失った少女・清凝(チンニン)が、助けてくれた神仙老君(ロウクン)の弟子となり、医術を学びながら人間や動物の命の価値について悩み成長していく物語[8]

  • 木頭(原作)、孫呱(作画)『藍渓鎮 羅小黒戦記外伝 RAN KEI CHIN The Legend Of Hei』(KADOKAWA)
    • 1巻(2021年5月27日発売)ISBN 978-4-04-913563-3
    • 2巻(2022年2月26日発売)ISBN 978-4-04-914069-9
    • 2巻(2022年2月26日発売)ISBN 978-4-04-914799-5

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ これはMTJJの当時の銀行残高であり生活費だった。

出典

[編集]
  1. ^ a b c 中国のアニメ映画『羅小黒戦記』日本語吹替版が製作決定 出演は花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏”. ORICON NEWS. オリコン (2020年8月27日). 2023年1月9日閲覧。
  2. ^ a b c d 金子恭未子 (2020年11月18日). “「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」特集 (1)”. 映画ナタリー. 株式会社ナターシャ. 2023年1月9日閲覧。
  3. ^ 中国アニメ『羅小黒戦記(罗小黑战记)』が大ヒット中 中国アニメが日本アニメを追い抜く日は近い【中国ニュース】”. おたぽる. サイゾー (2019年10月3日). 2023年1月9日閲覧。
  4. ^ a b c d 伊藤誠之介 (2020年5月22日). “『鋼の錬金術師』監督が語る、中国アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』ロングランヒットの訳 (4)”. ITmedia NEWS. アイティメディア. 2023年1月9日閲覧。
  5. ^ 小新井涼 (2019年12月25日). “今年下半期の密かな話題作:中国発劇場版2Dアニメ「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」とは”. 読売新聞. https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e70c39345b2ecc7e61fcac94fb673014dfa82c0b 2023年1月9日閲覧。 
  6. ^ a b c 伊藤誠之介 (2020年5月21日). “異例のロングランヒット、中国アニメ『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』の舞台裏に迫る中国アニメ『羅小黒戦記』ヒットの舞台裏 (3)”. ITmedia NEWS. アイティメディア. 2023年1月9日閲覧。
  7. ^ 金沢俊吾 (2020年8月20日). “黒猫を愛でるためだけにアニメを観てもいいじゃないか! 日本でチケット売切が続出した中国発の劇場アニメ『羅小黒戦記』のことを語らせてほしい”. ニコニコニュース. ドワンゴ. 2023年1月9日閲覧。
  8. ^ a b 「羅小黒戦記」の外伝マンガ「藍渓鎮」日本語版1巻が発売、表紙は描き下ろし”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2021年5月27日). 2023年1月9日閲覧。

外部リンク

[編集]