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細長比

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

細長比(ほそながひ、さいちょうひ、: Slenderness ratio)は部材の細長さを表す無次元指標である。圧縮部材の座屈を議論する際に、非常に重要なパラメータとなる。細長比λは以下の式で表すことができる。

ここで、l は両端ヒンジの部材の長さ、r断面回転半径である。一般的に座屈荷重を求める際、細長比が約100以上の場合にオイラーの式が適用可能とされる。

なお、柱の境界条件が異なる場合はたわみ形状が変化するため、有効座屈長le を用いる。有効座屈長le を用いた細長比を有効細長比という。有効座屈長は以下の式で表される。

ここで、K は有効長さ係数(換算係数とも呼ばれる)で、境界条件によって値が決定される。

  • ヒンジ(回転端)×ヒンジ(回転端):K = 1.0
  • 固定端×自由端:K = 2.0
  • 固定端×ヒンジ(回転端):K = 0.7
  • 固定端×固定端:K = 0.5

なお、有効長さ係数K の代わりに、K の2乗の逆数で表す拘束係数(端末条件係数)を用いることもある。

参考文献

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  • 四俵正俊『よくわかる構造力学ノート』技法堂出版。