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細胞間脂質

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

細胞間脂質(さいぼうかんししつ)は、角質細胞の間に存在する脂質[1]。角層細胞間脂質ともいう[2]

人体の角層角質角質層[3]には、多数の角質細胞がレンガ状に並んでいる[4]。その角質細胞の隙間(細胞間)を満たす脂質が、細胞間脂質である[5]

構造

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細胞間脂質は「ラメラ構造」である[6]。ラメラ構造とは、層状構造のこと[7]。端的にいえば「サンドイッチ状」である[8]。「脂質の層」と「水分子の層」が、交互に規則正しく並んでいる[1]。脂質層を構成する脂質の種類はセラミドコレステロール脂肪酸などである[9]。細胞間脂質の約50%は、セラミドが占めている[10]。より正確な組成は、下記のとおりである(数値には個体ごとに微小な変動がある)[11]

  • セラミド:50%
  • 糖脂質:5%
  • コレステロール:10%
  • コレステロールエステル:15%
  • 遊離脂肪酸:20%
  • コレステロールスルファート:数%

脚注

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出典

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  1. ^ a b 角層の細胞間脂質 - 花王
  2. ^ 角層細胞間脂質 - 日本化粧品技術者会
  3. ^ 角層 - 日本化粧品技術者会
  4. ^ 八田一郎「皮膚のバイオサイエンス―皮膚角層の構造と機能―」『日本接着学会誌』第52巻第5号、日本接着学会、2016年、145-151頁、doi:10.11618/adhesion.52.145ISSN 0916-4812NAID 130006516160 
  5. ^ 資生堂、慶應義塾大学と恊働で角層細胞間脂質を評価する「新・脂質基盤」の開発に成功~角層細胞間脂質のダメージ/修復プロセスを解明 - 資生堂
  6. ^ 佐野友彦, 岡田譲二, 福田啓一「細胞間脂質構造に着目した化粧品の開発」『膜』第31巻第5号、日本膜学会、2006年9月、284-286頁、doi:10.5360/membrane.31.284ISSN 03851036NAID 10020361828 
  7. ^ ラメラ構造脂質 - ヤクルト中央研究所
  8. ^ 「セラミド」はどんな機能をもつの? - 花王
  9. ^ 皮膚のバリア機能と化粧品の役割 - メゾンコーセー
  10. ^ お肌のバリア機能のカギ『セラミド』のヒミツ - ロート製薬
  11. ^ 芋川玄爾「皮膚角質細胞間脂質の構造と機能」『油化学』第44巻第10号、日本油化学会、1995年10月、751-766頁、doi:10.5650/jos1956.44.751ISSN 0513398XNAID 10001753867 

関連項目

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