納蔵原古墳
表示
納蔵原古墳 | |
---|---|
墳丘・石室開口部 | |
別名 | 納蔵原1号墳 |
所在地 | 山口県熊毛郡田布施町大波野(字納蔵原) |
位置 | 北緯33度58分31.88秒 東経132度3分11.33秒 / 北緯33.9755222度 東経132.0531472度座標: 北緯33度58分31.88秒 東経132度3分11.33秒 / 北緯33.9755222度 東経132.0531472度 |
形状 | 前方後円墳 |
規模 | 墳丘長28m |
埋葬施設 | 横穴式石室 |
出土品 | 装身具・鉄刀・馬具・須恵器・埴輪 |
築造時期 | 6世紀中葉 |
史跡 | なし |
地図 |
納蔵原古墳(なぐらばらこふん、納蔵原1号墳)は、山口県熊毛郡田布施町大波野にある古墳。形状は前方後円墳。史跡指定はされていない。
概要
[編集]山口県東部、行者山東麓の天王原丘陵基部に築造された古墳である。南50メートルには2号墳が所在した。1994-1995年(平成6-7年)に調査が実施されている[1]。
墳形は前方後円形で、元々は墳丘長20メートル程度であったが、のちに前方部が延長されており、現状では約28メートルを測る[2]。墳丘は後円部では2段築成[2]。墳丘外表では円筒埴輪(須恵質含む)20以上が検出されている[2]。埋葬施設は横穴式石室で、墳丘くびれ部に開口する。九州系の石室であり、石室内からは装身具・鉄刀・馬具・須恵器などが検出されている。築造時期は古墳時代後期の6世紀中葉頃と推定される。
埋葬施設
[編集]埋葬施設としては横穴式石室が構築されている。石室の規模として、玄室は長さ4.3メートル、羨道は長さ1.8メートル以上を測る。
石室の奥壁は後円部中央に位置し、開口部はくびれ部に位置する。九州系の石室であり、玄門部では巨石を立てて楣石を架けて框石を置き、羨道はやや開く。石室内の調査では、副葬品として装身具・鉄製品・馬具・須恵器などが検出されている[2]。
-
石室俯瞰図
-
玄室(奥壁方向)
-
玄室(開口部方向)
-
開口部
-
鉄製品・馬具
田布施町郷土館展示(他画像も同様)。 -
須恵器
-
土師器 壺
2号墳
[編集]納蔵原2号墳は、納蔵原古墳(1号墳)の南50メートルにあった古墳。現在では墳丘は失われている。
墳丘は調査前に大きく削平されており、墳形・規模は明らかでない[1]。埋葬施設は横穴式石室である。石室内の副葬品として、装身具類・鉄製品(鉄刀・鉄鏃・刀子)・馬具・須恵器・土師器などが検出されている[1]。
-
装身具・鉄製品・馬具
-
須恵器
-
須恵器 蓋付盤
関連施設
[編集]- 田布施町郷土館(田布施町下田布施) - 納蔵原古墳の出土品を保管・展示。
脚注
[編集]- ^ a b c 「納蔵原古墳(1号墳)」 (PDF) (田布施町教育委員会)。
- ^ a b c d 納蔵原古墳(続古墳) 2002.
参考文献
[編集](記事執筆に使用した文献)
- 「納蔵原古墳(1号墳)」 (PDF) (田布施町教育委員会)。
- 山本一朗「納蔵原古墳」『続 日本古墳大辞典』東京堂出版、2002年。ISBN 4490105991。
関連文献
[編集](記事執筆に使用していない関連文献)
- 山口県埋蔵文化財センター 編『納蔵原古墳(田布施町埋蔵文化財調査報告 第2集)』田布施町教育委員会、1996年。
- 田布施町郷土館 編『納蔵原2号墳 発掘調査報告書(郷土館叢書8)』田布施町教育委員会、2003年。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、納蔵原古墳に関するカテゴリがあります。