第9特科連隊
表示
第9特科連隊 | |
---|---|
創設 | 1957年(昭和32年)2月1日 |
廃止 | 2020年(令和2年)3月25日 |
所属政体 | 日本 |
所属組織 | 陸上自衛隊 |
部隊編制単位 | 連隊 |
兵科 | 野戦特科 |
所在地 | 岩手県、滝沢市 |
編成地 | 郡山 |
上級単位 | 第9師団 |
担当地域 | 北東北 |
第9特科連隊(だいきゅうとっかれんたい、JGSDF 9th Artillery Regiment)は、岩手県滝沢市の岩手駐屯地に駐屯していた第9師団隷下の野戦特科部隊であった。2020年3月をもって第6特科連隊とともに部隊は廃止され、東北方面特科連隊に集約された[1][2]。
沿革
[編集]- 1957年(昭和32年)
- 1962年(昭和37年)8月15日:第9師団への改編に伴い、第2大隊を第5大隊に、第3大隊を第6大隊に改編。新たに第2、第3大隊を編成。
- 1973年(昭和48年)3月27日:35mm2連装高射機関砲 L-90の配備に伴い、第6大隊を改編。
- 1986年(昭和61年)3月25日:情報中隊が新編される。155mmりゅう弾砲 FH70が装備開始。
- 1987年(昭和62年)7月29日:第6大隊に81式短距離地対空誘導弾が配備。
- 1988年(昭和63年)3月25日:第6大隊の第1、第2高射中隊に81式短距離地対空誘導弾及び79式対空レーダ装置 JTPS-P9の配備が完了。
- 1989年(平成元年)3月24日:情報中隊に対砲レーダ、特科大隊の各中隊に携SAMが配備。
- 1990年(平成 2年)3月26日:第6大隊(高射特科)が第9高射特科大隊として分離独立し、師団直轄となる。
- 2006年(平成18年)3月27日:第4大隊を廃止。
- 2010年(平成22年)3月26日:即応近代化師団への改編。
- 第5大隊を廃止。
- 後方支援体制変換に伴い、整備部門を第9後方支援連隊第2整備大隊へ移管。
廃止時の部隊編成
[編集]- 第9特科連隊本部
- 第9特科連隊本部中隊「9特-本」
- 情報中隊「9特-情」
- 岩手自動車教習所
- 第1特科大隊
- 第1特科大隊本部
- 本部管理中隊「9特-1-本」
- 第2射撃中隊「9特-1-2」
- 第2特科大隊
- 第2特科大隊本部
- 本部管理中隊「9特-2-本」
- 第3射撃中隊「9特-2-3」
- 第4射撃中隊「9特-2-4」
- 第3特科大隊
- 第3特科大隊本部
- 本部管理中隊「9特-3-本」
- 第5射撃中隊「9特-3-5」
- 第6射撃中隊「9特-3-6」
整備支援部隊
[編集]歴代の連隊長
[編集]代 | 氏名 | 在職期間 | 前職 | 後職 |
---|---|---|---|---|
1 | 石井稔 | 1957年 | 2月 1日 - 1959年 7月31日第6特科連隊副連隊長 | 自衛隊群馬地方連絡部長 |
2 | 藤沢萬佐雄 | 1959年 | 8月 1日 - 1961年 7月31日第9特科連隊副連隊長 | 陸上自衛隊東北地区補給処副処長 |
3 | 松金久知 | 1961年 | 8月 1日 - 1963年 7月31日陸上幕僚監部第3部 | 陸上幕僚監部付 |
4 | 南村弘之 | 1963年 | 8月 1日 - 1965年 7月15日陸上自衛隊幹部学校学校教官 | 陸上幕僚監部第5部特科班長 |
5 | 本間峯雄 | 1965年 | 7月16日 - 1967年 7月16日真駒内駐とん地業務隊長 | 陸上自衛隊高射学校総務部長 |
6 | 内海寛 | 1967年 | 7月17日 - 1969年 7月15日陸上幕僚監部付 | 第6師団司令部幕僚長 |
7 | 澤山正明 | 1969年 | 7月16日 - 1971年 3月15日陸上幕僚監部第5部研究班長 | 第2師団司令部幕僚長 |
8 | 中山勉 | 1971年 | 3月16日 - 1972年 7月16日西部方面総監部業務室長 | 陸上自衛隊富士学校研究部第3課長 |
9 | 坂本徳満 | 1972年 | 7月17日 - 1973年 8月31日陸上自衛隊幹部学校学校教官 | 第9特科連隊付 |
10 | 勝部紀明 | 1973年 | 9月 1日 - 1976年 3月15日陸上幕僚監部第2部地誌班長 | 陸上自衛隊富士学校特科部教育課長 |
11 | 平川満 | 1976年 | 3月16日 - 1977年 7月31日防衛庁防衛局勤務 | 陸上幕僚監部募集課企画班長 |
12 | 鈴木覺 | 1977年 | 8月 1日 - 1979年 3月15日陸上幕僚監部第2部情報第2班長 | 陸上幕僚監部調査部調査第2課 調査別室長付 |
13 | 堀純男 | 1979年 | 3月16日 - 1981年 3月15日陸上自衛隊富士学校総合研究開発部 第2主任研究開発官 |
東北方面総監部装備部長 |
14 | 松尾捷太郎 | 1981年 | 3月16日 - 1983年 3月15日陸上幕僚監部教育訓練部訓練課 評価班長 |
西部方面総監部人事部長 |
15 | 小林繁 | 1983年 | 3月16日 - 1985年 8月 7日中部方面総監部人事部人事課長 | 西部方面総監部総務部長 |
16 | 小関隆久 | 1985年 | 8月 8日 - 1987年 7月31日北部方面総監部人事部人事課長 | 自衛隊福島地方連絡部長 |
17 | 中村忠司 | 1987年 | 8月 1日 - 1990年 3月15日中部方面総監部防衛部防衛課長 | 第12師団司令部幕僚長 |
18 | 福田忠典 | 1990年 | 3月16日 - 1991年 6月30日陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班長 | 陸上幕僚監部装備部装備計画課長 |
19 | 柳澤壽昭 | 1991年 | 7月 1日 - 1993年 6月30日陸上幕僚監部人事部人事計画課 企画班長 |
西部方面総監部防衛部長 |
20 | 大隈末雄 | 1993年 | 7月 1日 - 1996年 7月31日中部方面総監部防衛部訓練課長 | 陸上自衛隊幹部学校主任教官 |
21 | 角田司 | 1996年 | 8月 1日 - 1999年 3月22日陸上幕僚監部人事部人事厚生課 給与室長 |
防衛大学校教授 |
22 | 寺田和典 | 1999年 | 3月23日 - 2001年12月 2日陸上幕僚監部装備部開発課総括班長 | 陸上幕僚監部装備部開発課長 |
23 | 松井俊彦 | 2001年12月 | 3日 - 2003年 7月31日陸上幕僚監部人事部援護業務課 総括班長 |
第12旅団司令部幕僚長 |
24 | 冨樫勝行 | 2003年 | 8月 1日 - 2005年 7月27日陸上幕僚監部調査部調査課 調査運用室勤務 |
陸上幕僚監部調査部調査課長 |
25 | 小林茂 | 2005年 | 7月28日 - 2007年 3月27日陸上幕僚監部防衛部運用課 運用第1班長 |
陸上幕僚監部人事部人事計画課長 |
26 | 熊谷文秀 | 2007年 | 3月28日 - 2009年 7月31日陸上幕僚監部防衛部 情報通信・研究課情報通信室勤務 |
陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 |
27 | 竹本竜司[7] | 2009年 | 8月 1日 - 2010年 7月25日陸上幕僚監部人事部補任課 人事第1班長 |
統合幕僚監部運用部運用第2課長 |
28 | 小林栄樹 | 2010年 | 7月26日 - 2011年11月30日北部方面総監部防衛部防衛課長 | 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 |
29 | 南道行 | 2011年12月 | 1日 - 2014年 3月22日陸上幕僚監部運用支援・情報部 情報課情報保全室長 |
情報本部 |
30 | 松本英樹 | 2014年 | 3月23日 - 2016年 3月22日第10師団司令部第3部長 | 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官 |
31 | 栁裕樹 | 2016年 | 3月23日 - 2017年 7月31日陸上幕僚監部人事部補任課 人事第1班長 |
陸上幕僚監部装備計画部 装備計画課長 |
32 | 野口紀幸 | 2017年 | 8月 1日 - 2019年 7月31日東北方面総監部防衛部防衛課長 | 自衛隊茨城地方協力本部長 |
末 | 横田紀子 | 2019年 | 8月 1日 - 2020年 3月25日陸上幕僚監部人事教育部 人事教育課企画班長 |
東北方面特科連隊長 兼 岩手駐屯地司令 |
主要装備
[編集]- 155mmりゅう弾砲 FH70
- 中砲けん引車
- 対砲レーダ装置 JTPS-P16
- 対迫レーダ装置 JMPQ-P13
- 1/2tトラック/73式小型トラック
- 1 1/2tトラック/73式中型トラック
- 3 1/2tトラック/73式大型トラック
- 89式5.56mm小銃
廃止(改編)部隊
[編集]- 第9特科連隊第6特科大隊:1990年(平成 2年)3月25日 廃止。第9高射特科大隊に改編。
- 第9特科連隊第4特科大隊:2006年(平成18年)3月27日 廃止。
- 第9特科連隊第5特科大隊:2010年(平成22年)3月26日 廃止。
- 第9特科連隊第1特科大隊第1中隊:2019年(令和元年)8月1日廃止。
脚注
[編集]- ^ a b “「第6師団第6特科連隊」...歴史に幕 陸上自衛隊・郡山駐屯地”. 福島民友新聞. (2020年3月26日). オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ。 2020年3月26日閲覧。
- ^ a b 陸上自衛隊岩手駐屯地 [@Gsdf_Camp_Iwate] (2020年3月26日). "#第9特科連隊 #第6特科連隊 #新編 駐屯地主要部隊の第9特科連隊は、部隊の新編のため、63年の歴史に幕を閉じました。連隊は、「東北方面特科連隊」と名称を改め、郡山駐屯地の第6特科連隊と統合され、3月26日、新たな歴史の幕を開けました。 (写真:隊旗授与式)". X(旧Twitter)より2020年3月26日閲覧。
- ^ 戦闘職を除いた女性初の連隊長は、2017年に第6後方支援連隊長となった澤村満称子1等陸佐。
- ^ 陸上自衛隊岩手駐屯地 [@Gsdf_Camp_Iwate] (2020年8月27日). "#岩手駐屯地司令 #特科連隊長 #離任 8月24日、東北方面特科連隊長兼ねて岩手駐屯地司令・横田1佐の離任行事を挙行しました。 女性では、全国で初めて戦闘職種の連隊長・駐屯地司令として着任。特科連隊の新編、台風19号災害派遣に尽力され、陸上幕僚監部広報室長へご栄転されました。". X(旧Twitter)より2020年8月31日閲覧。
- ^ 横田紀子は女性初の戦闘職種の中隊長でもあり(朝雲新聞・2008年8月28日付「戦闘職種に初の女性中隊長12特科隊の横田3佐・精強な隊づくりに励む」)、その後女性初となる陸将補に昇進となった。
- ^ “駐屯地の歴史”. 陸上自衛隊岩手駐屯地. 2024年3月22日閲覧。
- ^ 博士(工学)(筑波大学大学院)
出典
[編集]- “防衛省人事発令”. 2014年3月23日閲覧。
- 『日本砲兵史 : 自衛隊砲兵過去現在未来』(陸上自衛隊富士学校特科会 編 1980.6)