第65回世界SF大会
第65回世界SF大会/第46回日本SF大会 Nippon2007(だい65かいせかいSFたいかい/だい46かいにほんSFたいかい にっぽん2007、the 65th World Science Fiction Convention & the 46th Japan Science Fiction Convention Nippon2007)は、日本の神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜で2007年に開催されたアジアで初の世界SF大会(ワールドコン)であり、日本SF大会との併催であった。Nippon2007実行委員会及びSF国際交流会の主催により8月30日から9月3日まで開催され、26ヶ国から5000人以上が参加した。
開催までの経緯
[編集]日本のSFファンダム内には以前より「いつかは日本でワールドコンを開催したい」と考えていた人々がいたが、具体的に日本での開催を模索し始めたのは1999年の秋頃であった。2000年にワールドコン誘致委員会が任意団体として設立され、2002年には特定非営利活動法人(NPO)格を取得した。
2000年の第58回世界SF大会(シャイコン2000)でワールドコン開催に立候補を表明し、それ以降は北米のローカルコンなどで誘致活動を行なった。 当初は2005年の開催を目指したが、イギリスのグラスゴーが同年に立候補していたため、2007年の開催に目標を変更した。
2004年、第62回世界SF大会(ノリスコン4)期間中に行なわれたサイトセレクション投票で2007年のワールドコン開催地に決定した。
実行委員長
[編集]顧問
[編集]ゲスト
[編集]ゲスト・オブ・オナー
[編集]作家 ゲスト・オブ・オナー
[編集]- 小松左京
- SF作家
- デイヴィッド・ブリン
- SF作家
アーティスト・ゲスト・オブ・オナー
[編集]ファン・ゲスト・オブ・オナー
[編集]主な企画
[編集]ヒューゴー賞授賞式
[編集]9月1日に行なわれ、司会(プレゼンター)は翻訳家の大森望と俳優のジョージ・タケイ、アシスタントは声優の芳村れいなが務めた。 ヒューゴー賞トロフィーの台座は海洋堂が作成し、ロケットの隣にウルトラマンが並んだデザインである。
各部門受賞者/作品
[編集]- 短編編集者部門
- ゴードン・ヴァン・ゲルダー
- 長編編集者部門
- パトリック・ニールセン・ヘイデン
- プロアーティスト部門
- ドナート・ジャンコーラ
- ファンアーティスト部門
- フランク・ウー
- ファンライター部門
- デーヴ・ラングフォード
- ファンジン部門
- Science-Fiction Five-Yearly (編集: リー・ホフマン、ジェリ・サリヴァン、ランディ・バイヤーズ)
- セミプロジン部門
- Locus (編集: チャールズ・N・ブラウン、ケースティン・ゴンウォン、ライザ・グルーントロンビ)
- 関連書籍部門
- James Tiptree, Jr.: The Double Life of Alice B Sheldon (ジュリー・フィリップス、St.Martin's Press、2006)
- 短編映像部門
- 『ドクター・フー』「暖炉の少女」(脚本:スティーヴン・モファット、監督:ユーロス・リン、BBCウェールズ/BBC1、2006)
- 長編映像部門
- パンズ・ラビリンス (原作、監督:ギレルモ・デル・トロ、Picturehouse、2006)
- ショートストーリー部門
- Impossible Dreams (ティム・プラット、アシモフズ誌、July、2006)
- ノヴェレット部門
- The Djinn's Wife (イアン・マクドナルド、アシモフズ誌、July、2006)
- 中編小説部門
- 十億人のイヴ (ロバート・リード、アシモフズ誌、Oct/Nov、2006)
- 長編小説部門
- Rainbows End (ヴァーナー・ヴィンジ、アシモフズ誌、Oct/Nov、2006)
星雲賞授賞式
[編集]9月2日に行なわれた。
マスカレード
[編集]9月2日に行なわれた。
関連項目
[編集]関連書籍
[編集]- 『世界のSFがやって来た!!―ニッポンコン・ファイル2007』日本SF作家クラブ編 角川春樹事務所 2008年 - 各企画のレポート等。ただし、本来の大会名とは違う「ニッポンコン」という名称が副題に使われており、またすべての企画を網羅しているわけではない。
- 『サイエンス・イマジネーション 科学とSFの最前線、そして未来へ』瀬名秀明監修 NTT出版 2008年 - 同題で行われた、科学者とSF作家との合同企画の単行本化。
参考文献
[編集]- 宇宙塵四十年史編集委員会『塵も積もれば…宇宙塵40年史(改訂版)いつまでも前向きに』宇宙塵、2006年、202-210頁