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第4航空団 (フランス航空宇宙軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第4航空団
創設 2015年8月26日
国籍 フランスの旗 フランス
軍種 フランス航空宇宙軍
任務 核抑止
装備 ミラージュ2000N
ラファールB/C
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第4航空団 (4e Escadre de Chasse、4e EC)は、フランス航空宇宙軍(フランス空軍)に所属する戦闘機部隊である[1][2][3]第4戦闘航空団と表記されることもある[4]

概要

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第4航空団は、主に核抑止をその任務としている[1]

航空団の指揮系統は複雑であり、第1、第2飛行隊は航空宇宙軍の戦略空軍司令部と航空作戦・防空作戦司令部の双方に所属している[1]。保有するラファール戦闘機のF3R仕様はASMP-A核巡航ミサイルによる核攻撃能力があるが、通常の戦闘機としての任務にも使用される[2]。また、第3機種転換飛行隊は航空作戦・防空作戦司令部のみに所属し、航空宇宙軍と海軍のパイロットに対するラファールの訓練を一手に引き受けている[1]

部隊史

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第4航空団は、1944年5月1日にコルシカ島のアルトで創設された。創設当初はP-47サンダーボルト戦闘機15機からなる1個飛行隊、II/5飛行群「ラ・ファイエット」(Groupe de Chasse II/5、GC II/5)で構成され、1944年6月8日にはII/3飛行群「ドーフィネ」(GC II/3)が加わった。航空団は、1944年5月から8月にかけてイタリアにおける戦闘爆撃任務に配備され、6月からは副次的にフランスでも任務を実施し始めた[5]。同年9月、前月に始まった連合軍の南フランス侵攻にあわせて、航空団はフランス本土に移動した。年末には、3個目の飛行隊としてIII/3飛行群「アルデンヌ」(GC III/3)が航空団に加わった[5]

1993年までに、第4航空団はミラージュ2000戦闘機の核攻撃機型であるミラージュ2000Nを受領した[4]

2011年6月、ミラージュ2000Nを装備していた第125イストル=ル・テュベ空軍基地の第4航空団第3飛行隊「リムザン」が解散し、代わって第2飛行隊「ラ・ファイエット」が第116リュクスイユ=サンソヴェール空軍基地から第125基地に移転して任務を引き継いだ[4]

2015年8月26日、フランス航空宇宙軍の組織改編に伴い、第4航空団は第113サン=ディジエ=ロバンソン空軍基地に属する形で再編成された[6]

2018年8月29日、第2飛行隊がミラージュ2000Nからラファールに機種転換し、航空団の装備機はラファールで統一された[1]

2023年7月26日から29日にかけて、第1・第2飛行隊から2機のラファールが来日し、航空自衛隊と共同訓練を行った[3]

部隊構成

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2019年時点で、第4航空団は以下の飛行隊で構成されている[1]

装備

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脚注

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  1. ^ a b c d e f g h AIR ACTUALITÉS N°721 MAI 2019” (2019年). 2024年12月4日閲覧。
  2. ^ a b 能勢伸之 (2024年7月22日). “日本が“欧州NATO基地”状態!?ロシア・北朝鮮が猛反発…ドイツ・スペイン・フランスの軍用機が同日に日本に展開した理由”. FNN. 2024年12月4日閲覧。
  3. ^ a b 日仏共同訓練の実施について”. 航空自衛隊 (2023年7月18日). 2024年12月4日閲覧。
  4. ^ a b c d 『世界の名機シリーズ ミラージュ2000』イカロス出版、2011年、57, 65頁。ISBN 978-4863203686 
  5. ^ a b Lefèbvre October 1973, p. 13.
  6. ^ Nouvelles escadres aériennes: une cohérence opérationnelle accrue, des valeurs renforcées” (フランス語). Armée de l'air (2016年1月6日). 2018年6月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月3日閲覧。

参考文献

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  • Lefèbvre, Jean-Michel (October 1973). “4e Escadre de Chasse (3)” (フランス語). L'album du fanatique de l'Aviation (48): 10–15.