第16集団軍
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第16集団軍(第16集团军)とは、かつて存在した中国人民解放軍陸軍の軍級部隊。乙類集団軍。瀋陽軍区に所属する。中朝国境地域の防衛を担当する。また、担当地域内には、対日戦用の第二砲兵の東風ミサイル発射基地も存在する。現在は第78集団軍に改編されている。
歴史
[編集]第16集団軍の前身は、晋冀魯豫軍区第1縦隊である。その中の第46師(現第46自動化歩兵師団)第136団の前身は、南昌起義、秋収起義を経て発展した紅第1軍団第2師第5団である。同部隊は、中央ソビエト区の防衛作戦中、中央革命軍事委員会により、「模範紅5団」の栄誉称号を授与された。
国共内戦時、楊得志、楊勇が第1縦隊司令を、蘇振華が政治委員を務めたため、「楊蘇縦隊」とも称され、華北の戦略機動部隊の役割を果たした。内戦時、第1縦隊は、山海から渡江に出撃し、貴州を解放する等、数多くの戦闘に参加した。
中華人民共和国建国後、第16軍は、朝鮮戦争に参加し、帰国後、東北部に駐屯した。元来、3個師団編制であったが、1980年代に1個師団が武警師に改編された。1980年代の軍縮時、乙類集団軍に編入された。1990年代、中ソ関係の緩和と国防戦略の南方転移に従い、東北部の重要性は低下していた。
編制
[編集]- 第46自動車化歩兵師団(吉林省長春)
- 第69自動車化歩兵師団(ハルビン)
- 第4装甲師団(吉林省梅河口)
- 第48自動車化歩兵旅団(吉林省通化)もと第11軍第32師団
- 第68自動車化歩兵旅団(チチハル)もと第25軍第73師団
- 第?機械化歩兵旅団(所在地不明)[1]
- 砲兵旅団(延辺朝鮮族自治州延吉)もと第10砲兵師団
- 防空旅団(長春朝陽区富鋒鎮)
- 第25工兵連隊(吉林省吉林)
- 通信連隊(吉林省長春)
- 教導大隊(吉林省遼源)
- 司訓大隊(吉林省吉林)
歴代軍長
[編集]職名 | 氏名 | 階級 | 在任期間 | 出身校 | 前職 |
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軍長 | 范長龍 | 少将 | 1995年3月 - 2000年12月 | 中共中央党校の聴講生 | |
軍長 | 侯継振 | 少将 |
職名 | 氏名 | 階級 | 在任期間 | 出身校 | 前職 |
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政治委員 | 趙開増 | 少将 |
参照
[編集]- ^ IISS, The Military Balance 2013, Routledge,2013, p. 292