空飛ぶヤコブさん
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空飛ぶヤコブさん(そらとぶヤコブさん、スウェーデン語: flygande Jacob)は、鶏肉とバナナ、揚げベーコン、塩味のローストピーナッツに、ホイップした生クリームとチリソースを混ぜたクリームをかけて、ローストピーナッツ、ベーコンなどふりかけてオーブンで焼くスウェーデンのキャセロール。1970年代からスウェーデンで作られてきた。オリジナルのレシピでは、鶏肉はイタリアのサラダ調味料で味付けされている[1]。料理はオーブンで調理され、通常はご飯とサラダを添えて供される。
この料理は、航空貨物業界で働いていたオウヴェ・ヤコブソンが考案し[2]、レシピをスウェーデンの料理雑誌『Allt om mat』に投稿したものが1976年に掲載され[3]、これが人気となったことでスウェーデン料理としてポピュラーなものとして広まった[4]。1970年代のスウェーデンでは、それまでの伝統的な料理の範疇におさまらない変わった食材の組み合わせと新しい味が求められていたことも、空飛ぶヤコブさんが流行した原因に挙げられる[4]。
日本では、2016年にマルハニチロと地球の歩き方がコラボして空飛ぶヤコブさんをレトルト食品として発売している[5]。
バリエーション
[編集]- 空飛ぶロッタさん(Flygande Lotta) – アンズタケソースが入っている。
- チキン・ヤコブ(Kyckling Jacob/Jakob), ヤコブの空飛ぶチキン(Jacobs flygande kyckling)[6] – ひとつもしくは複数の主要な食材の欠けているバージョン。
- 浮遊するヤコブさん(Svävande Jacob/Jakob) – 肉抜きのベジタリアンバージョン。鶏肉がないので、空が飛べない。[3]
- 泳ぐヤコブさん(Simmande Jacob) – 鶏肉の代わりに魚を使ったもの。空ではなく、海の中。
- 空飛ぶクレ(Flygande Kurre) – 鶏肉の代わりにキャセロールが入っているもの。キャセロールは豚肉の塩漬けを軽く燻製にしたもの。[7]
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ “How a Banana-Chicken Casserole Defined Swedish Cuisine”. Atlas Obscura (2019年8月26日). 27 August 2019閲覧。
- ^ “How a banana-chicken casserole became a beloved Swedish comfort food”. The Takeout. 27 August 2019閲覧。
- ^ a b “Recept: Flygande Jacob med banan, jordnötter och bacon”. Dagens Nyheter 2019年8月27日閲覧。
- ^ a b “ニシンにサバ、肉団子…日本人好み スウェーデン料理” (2017年10月26日). 2022年1月28日閲覧。
- ^ “地球の歩き方「地球の歩き方」がレトルト食品になって登場!「読む」んじゃない!「食べる」んだ!” (2016年2月3日). 2022年1月28日閲覧。
- ^ “Livsviktigt! En kokbok om klimatsmart mat - PDF Free Download”. 2023年3月9日閲覧。
- ^ “Flygande kurre” (2008年5月2日). 2022年10月24日閲覧。