福士りつ
福士 りつ(ふくし りつ、1930年 - 2021年6月29日)は、青森県西津軽郡鰺ヶ沢町出身の津軽民謡歌手。本名は山田 リツ(やまだ リツ)[1]。
経歴・活動
[編集]1947年、津軽民謡の大御所原田栄次郎に入門[2]。1953年の県民謡大会で一位となり、1958年の県民謡玉座決定戦で五代目玉座を獲得[2]。1964年、津軽三味線奏者山田千里と結婚[2]。同年山田が青森県弘前市大町一丁目に創業したライブハウス「山唄」を夫婦で経営[3]。「山唄」を拠点に夫婦で演奏活動していた。
夫婦で津軽三味線・津軽民謡の名手と謳われ、「山唄」経営の傍ら国内外で多数公演した。1988年、夫婦で津軽三味線と津軽民謡の隆盛に貢献した功績により、青森県西津軽郡鰺ヶ沢町田中町の「はまなす公園」に「山田千里・福士りつ顕彰碑」が建立された。
1990年にはNHK紅白歌合戦に出場[2]。山田も出演し[4]伴奏を行った。この出場により、当時の紅白初出場最年長記録となった(ただし、現在は最年長ではない)。
2004年に津軽民謡集のCDを発売した。同年4月に死去した山田の伴奏による作品。約30年前にレコードとして出した二人の演奏をCD化したものである。
山田没後はライブハウス「山唄」の経営を引き継ぎ、他の演奏仲間や山田の内弟子らとともに活動を続けていたが、2014年頃に体調を崩した。ライブハウス「山唄」はその後しばらくは首都圏で生活する長男が経営していたが、2016年4月に閉店した[3][5]。
2021年6月29日、閉塞性胆管炎のため、入居先の弘前市内の介護施設で死去[1]。91歳没[1]。
NHK紅白歌合戦出場歴
[編集]年度/放送回 | 回 | 曲目 | 出演順 | 対戦相手 |
---|---|---|---|---|
1990年(平成2年)/第41回 | 初 | 津軽あいや節 | 15/29 | アレキサンドル・グラツキー |
- 注意点
- 出演順は「出演順/出場者数」で表す。
脚注
[編集]- ^ a b c 津軽民謡歌手の福士りつさん死去、陸奥新報、2021年10月12日。
- ^ a b c d 福士 りつ プロフィール|津軽民謡歌手 津軽三味線奏者 その歌声は、聞く人の心を掴んで離さない。(インターネットアーカイブ)
- ^ a b 郷土芸能の拠点「山唄」が閉店/弘前、陸奥新報、2016年4月30日。
- ^ 山田 千里 プロフィール|世界的な津軽三味線奏者 その活躍は日本国内はもとより、広く海外にも知れ渡っている。(インターネットアーカイブ)
- ^ 三味線ライブハウス「山唄」惜しまれ閉店、Web東奥、2016年4月18日。
外部リンク
[編集]“ライブハウス山唄 (やまうた) 青森 弘前 津軽三味線 津軽民謡のお店”. ライブハウス山唄. 2016年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月21日閲覧。