神 (帰ってきたフライング・アロウ)
『神 (帰ってきたフライング・アロウ)』 | ||||
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マイケル・シェンカー・グループ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1980年5月 - 7月 ロンドン ウェセックス・スタジオ | |||
ジャンル | ハードロック、ヘヴィメタル | |||
時間 | ||||
レーベル | クリサリス・レコード | |||
プロデュース | ロジャー・グローヴァー | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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マイケル・シェンカー・グループ アルバム 年表 | ||||
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『神 (帰ってきたフライング・アロウ)』(原題:The Michael Schenker Group)は、マイケル・シェンカー・グループが1980年に発表した初のスタジオ・アルバム。
背景
[編集]マイケル・シェンカーはUFO脱退後、スコーピオンズへの一時的な復帰を経て、ゲイリー・バーデン、ビリー・シーン、デニー・カーマッシと共にデモ・レコーディングを行うが、シェンカーの入院により、新プロジェクトは一旦頓挫した[5]。その後、シェンカーとバーデンはドン・エイリー、モ・フォスター、サイモン・フィリップスを加えたラインナップで本作を録音した。なお、マネージャーのピーター・メンチは、ロバート・ジョン・"マット"・ラングをプロデューサーに推薦したが、シェンカーは反対し、最終的にロジャー・グローヴァーが起用された[5]。ジャケット・デザインはヒプノシスによる[6]。
当時エイリーはレインボーのメンバー、フォスターとフィリップスはジェフ・ベック・グループのメンバーであり、シングル「アームド・アンド・レディ」のミュージック・ビデオはシェンカーとバーデンだけで撮影され、続く「クライ・フォー・ザ・ネーションズ」のミュージック・ビデオには新メンバーのポール・レイモンド、クリス・グレン、コージー・パウエルも参加した[7]。
反響
[編集]本作は全英アルバムチャートで8週トップ100入りして最高8位を記録し、本作からのシングル「アームド・アンド・レディ」は全英シングルチャートで53位、「クライ・フォー・ザ・ネーションズ」は56位を記録した[2]。日本盤LP (WWS-81376)は1980年10月21日に発売され、オリコンLPチャートでは7週トップ100入りして、最高59位を記録した[3]。
評価・影響
[編集]Eduardo Rivadaviaはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け、全体像に関して「大部分の曲は、UFO時代の血脈を引き継いだ率直なハードロック」、「アームド・アンド・レディ」に関して「嵐のようなオープナーで、シェンカーのソロ・ワークとしては疑いなく最も優れた曲」と評している[1]。松本孝弘は、1996年のアルバム『Rock'n Roll Standard Club』で「イントゥ・ジ・アリーナ」をカヴァーした[8]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はマイケル・シェンカーとゲイリー・バーデンの共作。4. 6.はインストゥルメンタル。
- アームド・アンド・レディ - "Armed and Ready" – 4:11
- クライ・フォー・ザ・ネーションズ - "Cry for the Nations" – 5:15
- ヴィクティム・オブ・イリュージョン - "Victim of Illusion" – 4:47
- ビジョー・プレジュレット - "Bijou Pleasurette" (Michael Schenker) – 2:20
- フィールズ・ライク・ア・グッド・シング - "Feels Like a Good Thing" – 3:49
- イントゥ・ジ・アリーナ - "Into the Arena" (M. Schenker) – 4:17
- ルッキング・アウト・フロム・ノーホエア - "Looking Out from Nowhere" – 4:35
- テイルズ・オブ・ミステリー - "Tales of Mystery" – 3:22
- ロスト・ホライズンズ - "Lost Horizons" – 7:08
2000年リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- アームド・アンド・レディ(ライヴ) - "Armed and Ready (Live)" - 4:40
- イントゥ・ジ・アリーナ(ライヴ) - "Into the Arena (Live)" (M. Schenker) - 4:13
- クライ・フォー・ザ・ネーションズ(ラジオ・エディット) - "Cry for the Nations (Radio Edit)" - 3:35
2009年リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- ジャスト・ア・ラヴァー(1979デモ) - "Just a Lover (1979 Demo)" - 4:35
- ルッキング・アウト・フロム・ノーホエア(1979デモ) - "Looking Out from Nowhere (1979 Demo)" - 5:13
- ゲット・アップ・アンド・ゲット・ダウン(1979デモ) - "Get Up and Get Down (1979 Demo)" - 3:59
- アフター・ミッドナイト(1979デモ) - "After Midnight (1979 Demo)" - 4:31
- ブレイクアウト(1979デモ) - "Breakout (1979 Demo)" - 4:42
- クライ・フォー・ザ・ネーションズ(レディオ・エディット) - "Cry for the Nations (Radio Edit)" - 3:35
- アームド・アンド・レディ(ライヴ) - "Armed and Ready (Live)" - 4:40
- イントゥ・ジ・アリーナ(ライヴ) - "Into the Arena (Live)" (M. Schenker) - 4:20
参加ミュージシャン
[編集]- マイケル・シェンカー - ギター
- ゲイリー・バーデン - ボーカル
アディショナル・ミュージシャン
- オリジナルLP
- ドン・エイリー - キーボード
- モ・フォスター - ベース
- サイモン・フィリップス - ドラムス
- 1979デモ
- ライヴ(リマスターCDボーナス・トラック)
脚注
[編集]- ^ a b Rivadavia, Eduardo. “The Michael Schenker Group - Michael Schenker”. AllMusic. 2024年7月28日閲覧。
- ^ a b MICHAEL SCHENKER GROUP | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ a b 『オリコンチャート・ブックLP編(昭和45年‐平成1年)』オリジナルコンフィデンス、1990年、276頁。ISBN 4-87131-025-6。
- ^ “Michael Schenker - Awards”. AllMusic. 2014年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月28日閲覧。
- ^ a b 2009年リマスターCD (CHRX 1302 / TOCP-70744)英文ライナーノーツ(Dave Ling、2008年9月)
- ^ “The Michael Schenker Group - album 1980”. hipgnosiscovers.com. 2024年7月28日閲覧。
- ^ 2000年再発CD (TOCP-53138)、2009年再発CD (TOCP-70744)共通ライナーノーツ(酒井康、2000年3月14日)
- ^ “ROOTS B'zカヴァー曲紹介 1988〜2018” (PDF). Tower Records Japan. 2024年7月28日閲覧。